元大統領という立場のサルコジ元大統領にパリ刑事裁判所は、2007年の大統領選勝利に向け、独裁者アンマル・カダフィ率いるリビアから側近らが資金提供を募ることを故意に認めていたとして、実刑の有罪判決が下しました。彼は判決(懲役5年)どおりに実際に収監され、約3週間の刑務所生活を経たのち、釈放請求が認められて釈放。
彼の釈放には、「渡航禁止、他の被告人および、ジェラール・ダルマナン司法大臣を含む多くの人々、そして裁判に関する情報にアクセスできる可能性のあるスタッフや司法関係者との接触禁止」などの条件がつけられています。
この釈放条件の中には、新著の出版禁止という項目はなかったようで、釈放からおよそ1週間後には、彼自身の実際の刑務所生活を綴った「囚人の日記」というタイトルの新著を出版することを発表しました。
彼が拘留される前から、この本の出版の話は決まっていたとみられ、彼は拘留初日から、独房の中で執筆活動を開始していたようです。
「刑務所では見るものも、やることもない。静寂を忘れてしまうが、ラ・サンテには、そんなものはない。聞こえるものがたくさんあり、悲しいことに騒音が絶え間なく続く。しかし、砂漠のように、刑務所では内面が強くなる。」と彼は書いています。
この全216ページにおよぶ本は12月10日20.90ユーロで発売されます。
大統領の拘留日記というものは、非常に興味深くもありますが、サルコジ氏自身も「フランス国民と体験を共有したかった」と述べているようで、如何せん元大統領の刑務所での拘留体験・・なかなか微妙でもあります。
わずか9平方メートルの独房に監禁され、24時間体制で隣室に2人の警備員が待機するという異例の拘禁生活は彼自身だけでなく、刑務所労働組合の憤慨も招いていたようで、この際、刑務官側の日記もなんなら、出版してほしい気がします。
いずれにしても、転んでもタダでは起きないというか、彼のしたたかさをこの本の出版でさらに見せつけられたような気がしています。
出版記念には、まさかサイン会とか、やるんでしょうか???
サルコジ元大統領 囚人の日記 出版
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