パリに観光に来たら、多くの人が行きたいと思う場所の一つにルーブル美術館が挙げられると思います。ルーブル美術館は、かなり広いので、時間も覚悟も必要ですが、やはり絵や美術品はもちろんのこと、その入れ物、美術館自体が美しいもので、美術品だけが出張してどこかの美術館に行ったりしたものを見るのでは味わえない、それがそこにあることで感激できる感動を味わうことができるのです。
まぁ、私のような素人は、しばらく見ているうちに、どうにもあまりに見るものが多すぎて、いささか食傷気味になって、飽きてしまううえに、そうとうな距離を歩くことになるので、途中で疲れてしまうのですが、しかし、やはり、せっかくパリに来たら、一度はおススメしたい場所でもあります。
パリは美術館の多い街ですが、ルーブル美術館とオルセー美術館は月・火とずらしてお休みで、ルーブル美術館は通常は火曜日が休館日です。
28日(火)は、再び、CGT(全国組合連合)が大規模ストライキとデモを呼び掛けている日で、ルーブル美術館はこれがちょうど休館日にあたるために、前日に前倒しで年金改革問題の抗議運動として、約300人のスタッフによって、朝から美術館の入口4か所を封鎖、CGTの垂れ幕を張って、物々しい騒ぎになり、大勢の観光客は入場することができませんでした。
Retraites: le musée du Louvre bloqué par des employés pic.twitter.com/PlpUMI4sDt
— BFMTV (@BFMTV) March 27, 2023
現在のフランスの状況を知って来ている外国人観光客も「えっ??ストライキは明日じゃなかったの?」と困惑・・。現在、ルーブル美術館はほとんどが予約制になっているため、あらかじめ、スケジュールを組んでやってきている観光客にとっては、突然の美術館封鎖には、さぞかし腹立たしいことでしょう。
しかし、ストライカーたちは、全く迷いがない様子で、「私たちは年金改革に反対しており、それを示すという文化がフランスには存在します!」ととうとうと宣言します。
「これでも今日はずっと静かな抗議。外国人観光客には、腹立たしいことに違いないが、ストライキは憲法上の権利であり、時には、義務でもある!」と叫んでいます。
ストライキをする権利はともかく、「ストライキは時には義務でもある!」と言い出すとは、もう恐れ入っちゃう感じです。
27日(月)のルーブル美術館のチケットは払い戻し、他の日時に変更できるそうです。
3月7日のデモの際には、入場させておいて、モナリザなど数か所の部屋を占拠するという状態でしたが、今回は中に入ることもできない完全ブロック方式で観光客には踏んだりけったりでした。
せっかくパンデミックがおさまってきて、観光客がパリに戻ってきたというのに、この様子では、当分、パリへの旅行はおススメできません。
ルーブル美術館封鎖
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