2019年11月28日木曜日

フランスの児童保護機関から子供を守るために日本へ帰った男性の話

 彼は、仕事の関係で、私の勤めていた会社に出入りしていた、日本人の男性で、頭の回転も良く、よく気も回り、親切で、とても感じの良い青年でした。  彼は、フランス人の奥さんと、三人の子供とともに、パリで暮らしていました。  彼とは、そんなに頻繁に会う機会があったわけではありませんが、彼は、仕事で、時々、会社に顔を見せてくれていましたが、いつも、明るく、快活で、日本人で、同じように、フランス人と家庭を持っているということで、顔を合わせれば、世間話をしたりしていました。  そういえば、しばらく、見ないな・・と思いながら、いつの間にか、時間が経っていて、彼が久しぶりに会社に顔を見せてくれた時、ふと、私は、あれ? なんか、感じが変わったな・・と思いました。  私は、感じたままに、彼に、「なんか、少し、感じが変わられましたね。」と何の気なしに、口にしてしまったのです。  彼は、ちょっと、ビックリした様子で、「えっ?...

2019年11月27日水曜日

フランスの学校の先生の仕事は授業を教えることだけ フランスに金八先生はいない

 フランスの学校の先生は、基本的に学校で授業を教える以外のことはしません。  また、先生の研修なども、フランスの学校には、あれだけの長いバカンスがありながら、(年間でトータルすると3ヶ月以上はあるのではないでしょうか?)授業のある期間に行われるのです。  つまり、研修は、仕事の一環であって、バカンス中は、先生も仕事をしないということなのでしょう。  また、給食もキャンティーンには、キャンティーンの見張りをするような、職員がいるので、給食の世話をするということもありません。  フランスの学校には、日本でいう、クラブ活動のようなものもないので、部活の顧問の先生なんていうものもあ...

2019年11月26日火曜日

日本を知らない日本人

 日本人とフランス人のハーフの場合、多分、圧倒的にお母さんの方が日本人だというケースの方が多いような気がします。  私の周りにいたフランス人と結婚している日本人女性は、子供が小さい時、特に、夏休みなどの長いお休みの期間は、子供を連れて里帰りをしていた人が多かったので、日本を知らずに育つ日本人というケースをあまり聞いたことがありませんでした。  女の子の方が、結婚してからも、その実家と近いというケースが多いと聞きますが、日本とフランスと離れて暮らしている場合、なおさら、男性の方が実家と遠ざかってしまうケースが多いかもしれません。  娘の学校には、フランス人と日本人とのハーフの女...

2019年11月25日月曜日

日本の変化とフランスの生活習慣から生まれた自分自身の変化

 日本は、ほんの2〜3年行かないだけでも、いつの間にか、新しいビルが建っていたり、どんどん新しい場所や新しいシステムが生まれ、どんどん変わっていて、驚かされます。  コンビニなども、私が海外に出てから、みるみる店舗が増え、あっという間に24時間営業になり、他のスーパーなどまで、24時間営業がチラホラしだしたと思ったら、今度は、24時間営業廃止の方向へ動きつつあります。  その間、フランスは、あいも変わらず、コンビニどころか、日曜日は、たいていのお店は、お休みです。  フランスに来た当初は、一旦工事を始めたら、いつまでも、「ま〜だ工事中??」、なんていう感じに呆れていましたが、...

2019年11月24日日曜日

10年近く暮らしたパリでの生活を断ち切って日本へ帰って行った彼女

 彼女は、最初、日本からスタージュに来ていて、そのまま、パリで現地採用となり、パリで働いている30代半ばの女の子でした。  独身で、パリで働きながら、それなりにパリでの生活を楽しんで送っているようでした。パリでの新しい流行などにも敏感で、とても上手におしゃれを楽しんでもいました。  かといって、彼女には、チャラチャラしたところはなく、あれこれと工夫しながら、まめに自炊などもして、堅実な生活を送っていました。  そんな、彼女には、長く付き合っているフランス人の彼がいました。  長身でスタイルの良い二人が並んで歩いていると、とてもカッコいい二人でした。  彼女は、お料理や編み...

2019年11月23日土曜日

パリの救急外来とアクシダン・ド・トラバイユ

 ある時、私は、仕事中に、会社の階段を踏み外して、階段から転げ落ちたことがありました。全くの私の不注意なのですが、休日出勤などが重なって、疲れていたこともありました。  公衆の面前で、転んだりした時には、よっぽどの怪我でない限り、痛いよりも、その不恰好に転んだことの方が恥ずかしくて、バツが悪くて、慌てて、立ち上がったりしませんか?  私もその時は、まさにそんな感じで、ブザマに転んだことの方が恥ずかしくて、必死に立ち上がり、特に外傷もなかったため、「大丈夫、大丈夫・・」と、そのまま、終業時間まで働いて、家に帰りました。  後から思えば、その時に、救急車を呼んでもらっておけば、事...

2019年11月22日金曜日

フランスの職場での同僚のケンカ

 彼女は、私よりも、かなり、年配の、ふっくらとした、人の良さそうな、いかにも、おばちゃんという感じの人で、とても親切で、パリでの生活も長く、フランス語の環境の中で、子供を育てあげた経験もある、とても頼りになる女性でした。  ですから、彼女と知り合った当初は、まだ小さかった娘のことも、とても可愛がってくれていましたし、子供と遊ぶのが上手というか、よく娘の相手になってくれたりもし、学校のことや、フランスでの日本語の教育についても随分とアドバイスをいただいたりしていました。  彼女のご主人は、日本人でしたが、とてもリッチな人で、別々の職場ではありましたが、二人とも働いていましたので、...