2019年10月15日火曜日

エチュードの講師のアルバイトをする娘とフランスの中・高校生

 娘は、現在、学生ですが、学業のかたわら、アルバイトをしています。  日本では、学生のアルバイトというのは、珍しくないことだと思いますが、失業率の高いフランスでは、大学にもよりますが、時間的には、少し余裕ができても、日本のように、学業を優先しつつも、学生が自分の空き時間に、都合よくできるようなアルバイトは、少ないのです。  彼女は、現在、週に1〜2回、エチュードといって、学校の授業が終わった後に、宿題や補習をする授業の講師のアルバイトをしています。  フランスなら、おそらく、どこの学校にも、学校の授業とは、別に、エチュードという時間が設けられていると思いますが、これは、授業の単位とは関係のないもので、強制的に参加しなければならないものではありません。  また、そのあり方も様々で、彼女自身が通っていた中学・高校では、エチュードの時間はあったものの、その時間帯を監督する人がいるだけで、特別に勉強を教えてくれるわけではなく、あくまで、自習のような時間でした。  しかし、現在、彼女がアルバイトに行っている私立の学校は、学校が場所を提供して、学校側と、その講師を派遣している会社とが契約をして、その学校の生徒の希望者に実際に勉強を教えてくれる人を雇っているのです。  そんなシステムを取っているくらいですから、その学校自体も地域では、なかなかのレベルの学校なのです。  保護者がそのために払っている金額も決して、安くはありません。  彼女が担当しているのは、中学2〜3年生の生徒で、彼女は、やる気がない生徒が少なからずいることを嘆いています。  科目は、特に決められてはいないようですが、基本的には、個々の生徒の宿題を見て、その問題の解き方や勉強の仕方を教えるのだそうです。  中には、真剣に取り組んでいる子供もいますが、ダメな子に限って、アドバイスを聞きません。  サボることばかり考えて、時間中もふらふら歩き回ったり、消しゴムを投げて遊んだりして、トイレは授業の前に済ませるように、そして、実際に授業を始める前にもトイレは、大丈夫ですね・・と確認しているにも関わらず、授業の途中で、トイレに行きたいというので、仕方なく許可したところ、いつまでたっても戻ってこないと思ったら、校庭で遊んでいるというのです。  頃合いを見計らって、教室に戻ってくる、そんな生徒を、彼女は、教室には、入れず、「あなたが、何のために、ここに来ているのかわかりません。あなたは、何で、ここに来ているのですか?...

2019年10月14日月曜日

フランス人の金銭感覚 フランス人は、何にお金を使うのか?

 フランスは、れっきとした格差社会なので、上と下の差が日本よりもかなり激しいと思うので、金銭感覚も、その上下の社会のそれぞれで違うとは、思います。  言ってしまえば、先祖代々、お金持ちの家庭は、親が子供に対する教育の観念をしっかりと持っており、その家庭環境から、しっかりと、それなりにお金もかけて子供に教育を受けさせ、その子供もしっかりと勉強に励み、ある程度以上の地位に登っていきます。  一方、下の層は、ハナっから、親の方も、子供への教育たるものを深く考えることもなく、逆に子供をたくさん産んで、国から支給される児童手当を子供の教育には使わずに、そのお金で生活しているような人も結構いるのです。  フランスは、税金も高いですが、弱者に対する国の保証も大きいのです。  ですから、高収入の人のほど、高額の税金を払い、低額所得者で子供が多かったりする場合は、税金を免除され、国の援助金を受けているのです。  極端な言い方をすれば、税金を払う人と貰う人に分かれている感じです。  私などは、どうしても、どちらかというと、日本の子供への教育の感覚でいるので、自分が子供にしてあげたい教育をしようと思ったら、国から児童手当をもらえるからといって、子供を育てるには、児童手当ではまかないきれないくらい、お金がかかるので、やたらと子供を産むことは、考えられませんでした。(それでも、教育費は、日本に比べると格段に安いです。)  日本は、最近、貧乏になったという話をネット上などで、目にしますが、その下層ぶりが、やはり、日本の比ではないのがフランスの現実だと思うのです。  しかし、敢えて、総じて、フランス人の金銭感覚を言うならば、一般的には、結構な締まり屋だと思うのです。貧富の差なく、無駄なことには、お金を使ったりはしません。  流行り物だからといって、みんなが一斉に、それに飛びつくでもなく、ブランド物を買い漁ったりすることもなく、家の内装を整えたりするのも、日本なら、すぐに、工事の人を頼むところだと思いますが、自分でペンキを塗ったり、壁紙を貼ったり、簡単な工事は自分でやる家庭が多いのです。  おそらく、一般的なフランス人は、日本人がイメージしているよりも、ずっと、地味な日常生活を送っています。中村江里子さんがブログで書いていらっしゃるような生活を送っている人は、本当に一握りです。  それでも、お金持ちにも、そうでない人にも共通して言えることは、バカンスにお金を使うということです。バカンスに行けない人でも、家族やパートナーと過ごす時間のためにお金を使います。  フランスでは、職種や契約形態によっても違いますが、正規で働いている人には、少なくとも、5週間の休みが与えられており、また、夏に一日もバカンスを取れなかった場合には、規定のバカンスに数日が追加されるというようなことも、法律で定められています。  また、有給はあっても、会社で長いお休みは取りづらい雰囲気などというものもフランスには、全くありません。  それくらい、フランス人は、バカンスのために働いているといっても過言ではありません。特に、夏は、約一ヶ月ほどのバカンスを取りますから、多くの人は、車で、まるで、引っ越し?...

2019年10月12日土曜日

枯れ葉舞うパリのゴミ

 今年の夏のパリは、猛暑で、最高気温が、なんと42℃という記録的な暑さでした。  以前のパリの夏は、暑くても、湿度がないので、日陰や建物の中に入れば、スッとして、比較的、過ごしやすいものでしたが、ここ数年は、異常な暑さになることが多くて、参ります。  それでも、ズルズルとその暑さを引きずることはなく、比較的、あっさりと涼しくなり、もう街は、肌寒い、すっかり秋の景色になっています。  街路樹の木は、すっかり、色を変え、ちらほらと落ち葉を目にするようになってきました。もう少しすると、本格的に枯れ葉が舞う季節になります。  ほどほどに枯れ葉が落ちているパリの景色というのも綺麗なも...

2019年10月11日金曜日

フランスの学校のキャンティーン・給食

 フランスの学校のランチは、キャンティーンといって、その多くが、給食のような形態を取っています。働いているお母さんがほとんどなので、子供たちは、ほぼほぼ、キャンティーンを利用しています。  中には、幼稚園や小学校の間は、働いていないお母さんや、働いているお母さんでも、ヌーヌー(子守さん)を雇って、お昼の時間になると、子供を迎えに来て、家で食事をさせてから、また学校へ連れて行くという人もいましたが、それは、少数です。  いくら、働いていないとしても、子供を朝、学校に送って行って、お昼に迎えに行って、ご飯を食べさせて、また、学校に送って行って、そして、また夕方、迎えに行く・・なんて...

2019年10月10日木曜日

交換留学生のドイツ人の女の子 

 娘が中学生の時だったでしょうか?   彼女は、第二外国語にドイツ語を選択していたため、希望者には、1週間の短期ではありましたが、学校からの交換留学の制度がありました。  私も、これは、娘にとっても、良い経験になると思い、迷わず希望を出しました。  期間は、ずれてはいましたが、娘も一週間、ドイツの家庭にホームステイさせていただく代わりに、ヴァネッサというドイツ人の女の子が家にやってきました。  それぞれの子供の配置は、学校側が一応、それなりに、ドイツの提携している学校からの書類を見て、考慮してくれていたようです。  そのドイツ人の女の子が日本のマンガやアニメ好きということで...

2019年10月9日水曜日

パワハラか? 商談か? 退職してしまったニナリッチのおじさん

 私の勤めていたフランスの会社には、色々な業者の人が出入りしていました。  色々なメーカーの営業の人が、新製品が出ると、その売り込みにやってきていました。  それこそ、口八丁手八丁で、口が達者で、いかにも調子の良さそうな、それでいて、なかなか押しの強い人が多いのです。  ただでさえ、口のへらないフランス人ですから、それは、もう、うまいものです。  中には、ハンサムな人や、美女を営業に送り込み、斜めから切り込んでくる会社などもありました。  営業の人は、新商品を携えて、新製品の売り込みをすると同時に、これまでに自分が売った製品の管理や、問題のあったものに関しての処理をも請け...

2019年10月8日火曜日

言語は使いつけないと錆び付く フランス語と日本語を混同する現象

 海外で生活していると、日常の生活を送るためには、外国語(フランス語)で生活しているため、たとえ、日本語で考えていたとしても、無意識のうちに、頭の中は、フランス語をあたかも外来語のように使ってしまっていることがあります。  たとえば、買い物をして、これは、リブレゾン、グラチュイだから!(配達は無料)とか、ドゥーズィエム、モアチエプリだ!(二個目は半額)とか・・。 (無料とか、半額とか、そういう例が、すぐさま思い浮かぶのは、つい、日頃の生活ぶりが表れてしまいます。(笑))  また、例えば、フレンチのレストランに行くと、お店によっては、たまに、お店の人が日本人だと思って、気を使ってくれて、英語のメニューを出してくれたりすることがあります。  ところが、フレンチのメニューに関しては、フランス語でお料理を覚えているため、英語に訳されていると、かえって、ピンとこなくて、よくわからないことがあります。  これは、私自身がバイリンガルではないから、フランス語=日本語=英語と、すんなり変換できないためなのかと思っていたのです。ところが、それは、バイリンガルである娘にも起こるようなのです。  普段は、今でも、私と娘は、フランス人が混ざることがない限り、日本語で会話をし、スムーズに話していますが、現在の娘の日常は、一人暮らしになって以来、ほぼ、100%、フランス語の生活です。  しばらく、日本語を使わない環境になると、日本語の滑らかさが鈍ります。  というより、娘の場合は、もっと、そのゴチャ混ざり具合が、微妙です。  フランス語だけで話しているつもりが、急に日本語の言葉が混ざったり、また、逆に、日本語の中にフランス語が混ざったりすることがあるのです。  例えば、「J'ai oublié...