ここのところ、毎年のように、5月1日が近付くと物議を醸していた、5月1日の労働問題、特にパン屋さんとお花屋さん・・。
5月1日は祝日ですらない日本では、考えられない話だと思うのですが、フランスでは労働者の祭典?の特別な日、労働者のための祝日であり、基本、従業員を働かせることはできません。(飲食店やホテル等は除く)
どんなに営業違反が日常になっているようなお店などでも、これが発覚した時の高額罰金の恐ろしさにおののいて、その日だけは、お店を閉店するというのが基本的な姿勢でした。
日常的にも日曜日は休業するお店がほとんどで、(それでも、最近は日曜日でもオープンする(許可をとっていれば営業できる通り(道)(店舗)もある)お店が増えましたが・・)日曜日に従業員を働かせるためには、休日出勤手当が支払われなければなりません。
しかし、そんな日曜日でも、パン屋さんとお花屋さんは、別格扱いで日曜日でも営業しているお店は多く、なぜか、別扱いになっているのがフランスです。
なので、5月1日が営業できない(経営者とその家族だけは働ける)というのに、特に抗議の声をあげていたのが「パン屋さんとお花屋さん」というのもわからないではありません。
外国からやってきている私にとって、なぜ?そこまで5月1日の営業、従業員を働かせるか否か問題にそこまでこだわるのか?今一つ、理解がしきれないことではあるし、なぜ?そこまで頑なに働かせないことを固持し続けるのか?と思わないではありません。
日曜日の営業にしても、むしろ、多くの人がお休みの日だからこそ、ゆっくり買い物に行ける時間があるときにこそ、営業したら、いいんじゃないの?とも思うのですが、働かない、働かせないことを守り続けるのもフランスらしい・・それこそがフランス・・そんな気もするのです。
しかし、今年は、また、その件について(5月1日の労働問題)の議論が進んでいるにもかかわらず、法案の採決が今年の5月1日には間に合わないことを見越して、セバスチャン・ルコルニュ首相は、前倒しに、「パン屋と花屋は5月1日に従業員を働かせることができる」と発表しました。
ただし、「従業員が自主的に働きたい場合、しかも、2倍の賃金が厳守されることが前提」となっています。
たしかに、2倍の賃金が貰えるとなれば、その日に働きたい人だって多いはずです。
また、この件を周知徹底させるために、関係当局に対し、影響を受けた事業者に罰金を科さないように指示すると明言しました。
大方、「これは常識的なこと!」、「規制と禁止が常態化している過剰規制経済にある程度の自由と実用主義を取り戻す歓迎すべき決定!」と歓迎する声が多いような気がするのですが、一方、CGT(労働組合)の「労働者の権利の侵害に繋がりかねない」という声や他業種(お肉屋さんやお魚屋さんなど)からは、「理解しがたい不平等な決定であり、職業間の平等を侵害するものだ」という非難の声も上がっています。
既に、食品業界連合(CGAD、精肉業者、チーズ販売業者など)をはじめとする他の業種も5月1日の労働権を求めており、同連合は「5月1日に従業員を雇用する可能性を明確に認めること」を求めています。
セバスチャン・ルコルニュ首相は、「各業種についてはさらなる協議を行う」とし、「6月初旬にあらためて関係者全員と会合を開く」としています。
「5月1日は義務的な有給休暇」これが、現時点での基本的な考え方なのです。
とりあえず、5月1日のお花屋さんの休業はフランス国内で「2,000万ユーロ」の経済的損失をもたらしていると試算されています。
5月1日のパン屋さんとお花屋さんの営業問題
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