2023年6月30日金曜日

フランスに住んでいる日本人の2回の成人式のステップ

   パリにいる友人の息子さんが20歳になり、成人になったという話を聞いて、そういえば、成人という区切りが我が家にも2回あったな・・ということを思い出しました。 フランスでは18歳で成人となり、一応、大人として扱われるようになるので、日本のような成人式はないにせよ、家族や親戚を集めて、派手にお祝いをしたりする家もありますが、我が家では、たしかお兄ちゃんたちがお誕生日のお祝いに来てくれたくらいで、まだ、受験を控えていたこともあったりで、特別なことはしませんでした。 日本人の私にとっては、どうしても成人=20歳というあたまがあって、18歳はフランスでは成人でも、20歳になるまでの2年間...

2023年6月29日木曜日

燃え上がる警察への怒り 燃える炎は全国に飛び火

  警察官が服従拒否をした青年を射殺した事件に多くの人が怒りの感情を燃え上がらせ、本当にたくさんの車やバスが燃やされたりして、暴動のようになっています。 事件の起こった当日の夜、事件現場となったナンテールの街は、手が付けられないほどに、多くの若者たちが街に出て車を燃やし、爆竹をばらまき、大荒れに荒れ、1,200人の警察官が出動する大騒動になりました。 翌日のナンテールの街は厳戒態勢が敷かれ、前日に燃やされた車などの撤去作業とともに、2,000人の警察官が動員され、前日のような事態が起こることを警戒して、備えていましたが、この警戒体制が功を奏したのか、ナンテールでは、前日ほどの暴動には至りませんでした。 しかし、この警察に対する怒りと抗議は、トゥールーズ、リヨン、リールなどなど、遠く離れた地域にまで飛び火し、それぞれの地で車が燃やされたり、ゴミ箱が燃やされたり、場所によっては、バスが燃やされたり、全国的な怒りに拡大しています。🔴...

2023年6月28日水曜日

服従拒否で警察官発砲 17歳の青年死亡の後、警察官のウソがばれた・・

  警察への抗議で街が荒れに荒れる様子 ここ1~2年、警察官の発砲事件がすごく増えた気がします。警察官の発砲事件の全てが公になっているわけでもないと思うので、特にとりあげられているのは、被害者が死亡した場合の、それも一部のことだと思いますが、今回の事件は、特に発砲した警察官が虚偽の報告をあげていたことが、発覚してから、さらに騒ぎが大きくなっています。 事件は、午前8時半頃の通勤時間帯のナンテール(オー・ド・セーヌ県)(パリ近郊)RERナンテール・プリフェクチュール駅付近でおこりました。 事件直後の警察の説明によれば、「車両確認のために2人の警察官が車を停車させたものの、彼は警察官の命令に従わずに無理に車を発車させ、警察官の1人が轢かれそうになったために、もう1人の警察官が発砲した」つまり、発砲時に車は警察官に突っ込もうとしていたと説明。 また、「運転手は複数の交通違反を起こしている人物であった」ことを付け加えています。 しかし、その後、すぐに、防犯カメラや、警察官が車両を停めている様子などの模様を撮影していた複数の動画がSNSで次々に拡散され、この警察の説明がウソであったことが明らかになって、騒ぎは一層、大きくなりました。HAUTS-DE-SEINE...

2023年6月27日火曜日

麻薬及び薬物使用に課せられる罰金65%が未回収の現状 徴収はその場で現金かカード払いへ

    マクロン大統領が仏紙のインタビューで、麻薬や薬物使用に対する罰金の回収率の低さを嘆き、「夏の終わりに向けて法令を整備しなおし、即時、現金かクレジットカードで支払うことを求めるように準備を開始している」と話したことが話題になっています。 フランスはヨーロッパ最大の麻薬消費国と言われていますが、もはや、この麻薬が違法であるという認識がフランス人には薄いのではないかと思います。 現在、これらの罰金に対して、実際に回収できているのは、わずか35%ほどなのだそうで、逆に言えば、65%の人は払っていないということになります。 なかなかな割合です。 なぜ、こんなことになっているのかというと、この罰金回収の手続きから、実際の徴収までの手続きが煩雑で、時間がかかり過ぎていることが原因の一端であると見られ、手続きを簡素化し、警察がその場で罰金を徴収する権限を持つということになります。 そうなったらなったで、この警察を装った詐欺師などが出没しそうな気もしますが、まずは、この罰金を支払わせるということを優先にするということだと思います。しかし、これには、当の取り締まりを行う警察官組合(SGP)(や裁判官)は納得していないという声もあがっています。 フランス人はもともとルールを守らないという印象があります。罰金といえば、最近で思い浮かぶのは、パンデミックでマスク着用が義務化されたときのマスク不着用の場合の135ユーロの罰金135でしたが、これに関しては、あまり回収できなかったという話を聞かなかったので、必ずしも全ての人が罰金を支払わないというわけでもないのだとは思います。 私には麻薬や薬物をやっている知り合いがいないので、それがどのような人々なのかはわかりませんが、おそらく、これらの人々の間では、「払わなくても逃げ切れる・・」というあたまがあるのではないかと思われます。実際に65%の人は払っていないのですから・・。 また、この罰金についてのフランス政府のサイトを見てみると、最初に「薬物使用のリスクは?」というタイトルから、健康面の実害等が書いてあるのかと思いきや、「大麻、エクスタシー、コカイン、LSD......

2023年6月26日月曜日

ずっと食べてみたかったバター Au Bon Beurre オー・ボン・ブール

   「エシレバターを超える美味しいバター!」とか、「ボルディエなんて目じゃない!」とか、絶賛する人がいるバターがあって、美味しいものと言えば、食べてみたくなる私は、このバターをずっと探していました。 そもそも、私は子供の頃はバターというものは、あまり好きではなく、特に嫌いと避けるほどでもないにせよ、パンを食べるときでも、「バターはあってもなくてもいいもの・・」くらいの存在でした。もっとも、私が子供の頃の日本のバターは、今から思えば、そんなに美味しいものでもなかったかもしれません。 それが、バターが美味しいと思うようになったのは、やはりフランスに来てからのことで、もっとも簡単に美味しいものを・・と思えば、焼き立てのバゲットにエシレバターでもあれば、なかなか満足してしまうほどに、私の中でバターの位置づけは確実にランクアップしました。 とはいっても、今でも、我が家ではそんなに大量にバターを消費する家ではありませんが、やはり、パンを食べるときには、バターは不可欠になりました。スーパーマーケットに行けば、バターだけでも、かなりのスペースをとっているフランスでは、ごくごくふつうのスーパーでも、常時、数十種類のバターがあります。ぜ~んぶ、バター 私はふだんは、このたくさんのバターを食べ比べする・・というほどの情熱はなく、日本でも有名なエシレバターの他にボルディエなども試してみましたが、結局、私にはエシレバターの方が私の好みにはあっているので、これまで、わざわざ別のものに手を出すことはしてきませんでした。 もっとも、エシレバターは少々、高いので、お料理用には、もう少しお手軽価格のものを使っていますが、そもそも私はあまりバターを使うお料理というものをしないので、そんなには減りません。 それでも、「このバターを一度食べたら、もう他のバターは食べられない!」などという話を聞けば、「ぜひ、機会があれば一度は食べてみたい!」と思っていたのが、「Au...

2023年6月25日日曜日

パリ オリンピック組織委員会本部に汚職疑惑で警察の強制捜査にAFA(汚職防止国家機関)の存在

    パリ オリンピック開催まで、あと1年余りと近付いてきた今、フランス国家警察がパリオリンピック組織委員会本部に強制捜査に入ったというニュースはなかなかおだやかではありません。 捜査関係者がAFP(Agence France Presse)に伝えた話によると、検察(PNF)は進行中の2件の別々の捜査に関連して家宅捜索を許可、強制捜査対象はオリンピック組織委員会本部とオリンピック建設現場担当部署だということです。 検察報道官によると、この捜査は、「違法な利益相反、公的資金の悪用、賄賂」に関するもので、すでに最初の捜査は2017年に始まっています。 これはオリンピック組織委員会の前身のオリンピック招致委員会の段階からオリンピックに関する有力な意思決定者の署名が入った一連の契約書に端を発しており、すでに今回の強制捜査に入るまでに昨年から極秘裏に捜査が進んでおり、今回は、警察の中でも、その財務部隊であるBRDE(金融警察)が担当しています。 ということは、お金絡みのなんらかの不正の疑いがかなり濃厚であるということで、スポーツ、オリンピックにまつわる汚職は例外なくついて回る話のようです。 フランスには、AFA(L’Agence...

2023年6月24日土曜日

ガス爆発事故現場は想像以上に悲惨だった・・

  たまたま近くに用があって、「そういえば、あの爆発事故はこの辺りだった!」と思い立って、野次馬根性で事故現場をのぞきに行きました。爆発事故のあった辺りはパンテオンからも遠くなく、近くには、リュクサンブール公園や多くの有名な大学や高等教育機関もある高台の、パリらしい優雅な街並みの中にあります。 事故からまだ日が経っておらず、事故現場の周囲はかなり広い範囲が立ち入り禁止になっており、ごくごく周辺の住民以外は入ることはできません。 しかし、パリらしい入り組んだ小路の向こうには、爆発現場となった見るも無残な建物の残骸と焼けただれた壁が見え、あらためて、今回の爆発事故がいかに暴力的なもので...