まるで何もなかったような、ロックダウン前日の夜のパリのカフェのテラス |
マクロン大統領のロックダウン宣言から一夜、自由に動けるのも、今日一日限り・・何かやり残したことはないか?(考えながら、なんだか我ながら、大げさだと思いました・・)と思いつつ、昨日、あまり考えることもなく、買い物に出かけて、エラい人出だったので、残りの買い物をしようと、朝、開店5分まえに近所のスーパーマーケットへ行きました。
ロックダウンになっても、外出証明書を持っていれば、買い物には出かけられるし、外出証明書のダウンロードも大した手間ではないのですが、やはり、気が重いのは、なぜでしょうか?
ロックダウンになれば・・と考え始めれば、前回のロックダウンの様子などがまざまざと思い出され、スーパーマーケットなども、入場制限で、いつ行っても長蛇の列・・そんな思いが、ロックダウン前に買えるものは買っておこう・・という気持ちにさせるのです。
カーフール開店5分前、すでに行列が・・ |
考えることは、皆、一緒のようで、 5分前には、すでに行列が出来始めている状態で、今日のところは、想像はついていたものの、やっぱりビックリ!
そして、店内に入って、すでに平日にも関わらず、結構な人・・しかも、男性客が多く、明らかに買い貯め用の買い出しの体制。フランスでは、日常から男性が買い物に来ているのは珍しいことではありませんが、ロックダウンのための買い物となると、さらに男性の比率が高くなるような気がします。
ロックダウン前の買い物は男性が多い |
まだ、開店直後というのに、すでに、ガラガラの棚もあり、またまたビックリ!第一波の時には、スーパーマーケットの職員にも犠牲者が出ていたため、緊迫感が漂っていましたが、今回は、今のところ、そこまでの緊迫感はなく、ただ、皆、淡々と買い物をしていました。
朝から空っぽのオイルの棚 |
テロの起こったニースの教会前 |
犯人は、21歳のチュニジア国籍の男、イタリア経由でつい数週間前にフランスに入国したばかり、犯人の持ち物からは、コーランとナイフが発見されています。テロ目的で入国した可能性もありますが、警察の反撃のため、現在、犯人は重体、事情は聞けていません。
明日には、ロックダウンというタイミングで、ロックダウンと並んで、まさかの再びイスラム過激派のテロ。トップニュースとして、扱われる驚愕のニュースとなりました。ロックダウンの詳細が発表されるとともに、フランスには、テロに対する警戒が最大レベルに引き上げられました。
明日からロックダウンとは思えない賑わいぶりのパリのレストランのテラス |
夜には、ロックダウンについての詳細が発表される中、パリのカフェやレストランには、最後の時間を惜しむかのごとくに集まる人々。ロックダウンされるほど、感染状況が危険な状態だとは考えずにギリギリまでカフェやレストランでの時間を過ごす人を見ながら、これだから、フランスは、ロックダウンしなければ、どうしたって、感染拡大は抑えることが出来ないんだ・・と、もはや、私には、ため息すら出ません。
あと数時間でロックダウンを控えてロックダウン反対のデモ |
カフェやレストランでの賑わいぶりに拍車をかけるように、あと数時間でロックダウンというのに、パリ・リパブリック広場では、ロックダウン反対のデモ。昨日のマクロン大統領のロックダウン発表の放送は、3,270万人もの人が見ていたと言われているのに、聞いていなかったのでしょうか?
第二波は、第一波以上の死者を出す恐れがあるということを・・。
こんなパリの街の様子を見るにつけ、やっぱりフランスには、ロックダウン以外の道はなかったのだ・・ということを思い知らされる一日でした。
それにしても、コロナウィルスの恐怖に加えて、デモ、テロ・・と、なんでもありの一日で、ロックダウンは気が重いながらも、どこかホッとさせられる気もするのです。
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「フランスは、いつも誰かが何かを訴え、戦っている フランスは、デモの国」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/06/blog-post_12.html