2019年10月22日火曜日

ストライキ大国・フランス

 言わずと知れたストライキ大国であるフランス。  公共交通機関であるパリの営団地下鉄や国鉄、飛行機、タクシーなどから、学校まで、四六時中、どこかがストライキをやっているような印象があります。  私もフランスに住んで長くなり、一通りのストライキによる被害を被ってきました。  だいたい、フランスの交通機関などは、ストライキをやらずとも四六時中、テクニカルプロブレムだとか、危険物があるとか言って、ストップするし、TGV(フランス国鉄の新幹線)などでさえも、大幅に時間遅れがあたりまえで、電車が2〜3分遅れただけで、「深くお詫び致します。」などとアナウンスの入る日本から考えたら、通常の...

2019年10月21日月曜日

旅行先に着いた途端にスリ被害で一文無しになったらどうするか?

 パリでは、日常茶飯事のように起きているスリ被害ですが、私は、パリでスリの被害にあったことは、ありません。  パリでの行動には、もう、周りの話をさんざん聞かされているので、注意して歩くことが習慣になっているのかもしれません。  一度、母がパリに来てくれた時に、母がメトロの中で、ショルダーバッグから、お財布を抜かれたことがありましたが、それ一回のみ、しかも、私ではありません。  しかし、そんな私も一度だけ、スリにあったことがありました。  それは、リスボンへ旅行した時のことでした。  ホテルへチェックインするには、少し、時間が早かったので、ホテルに行くまで、少し、観光しよ...

2019年10月20日日曜日

お金は、人を幸せにできるのか? ナタリーの話

   私の勤めていた会社のフランス人の社長は、とても、女癖の悪いことで有名な人で、結婚は、しているものの、常に複数の女性がいて、家庭は、崩壊状態のようでした。  彼には、私とほぼ、同じくらいの年齢のナタリーという娘がいました。  ナタリーのお母さんは、そんな旦那との日常の生活のストレスからか、アル中で、身体を壊して、亡くなってしまい、ナタリーは、軽い障害を抱えていることもあり、仕事には、付いていませんでした。  しかし、金銭的には、何の不自由もなく、パリにアパートを持ち、一人で暮らしていましたが、彼女には、友人らしい友人もなく、孤独で、自殺未遂騒ぎを起こしたこともありました。 ...

2019年10月19日土曜日

日本の母からの小包

 私がフランスに来て以来、母は、毎月一度、小包を送ってくれていました。  そして、母の体調が悪くなってからは、母の妹である叔母が、ずっと、その代わりをしてくれていました。  当初は、フランスの郵便事情の悪さも、あまりピンと来ていなかったので、自宅宛で、日中は、仕事で家にいなかったため、その多くは、留守中に、不在通知が入っていて、休みの日に、郵便局に取りに行くことが多かったのです。  私も娘も、とても、日本からの小包を楽しみにしていましたので、私が、お休みの日に、娘に、「今日は、どこに、お散歩に行きたい?」と尋ねると、迷わず、「郵便局!」と答えるほどでした。  小さい頃の娘は...

2019年10月18日金曜日

フランスのベビーシッターと子供のお迎え

 パリに引っ越してくる前の数年は、私たちは、パリ郊外の街に住んでいました。  子供が一歳になったと同時に仕事を始めた私は、クレッシュ(保育園)に子供を預けて働き始めましたが、仕事場がパリだった私も主人も、保育園が終わる時間に迎えに行く事が、なかなか厳しかったので、代わりに保育園に迎えに行ってもらって、私が戻るまで、預かっていてもらうベビーシッターさんを頼んでいました。  安い私のお給料で、クレッシュにベビーシッターを頼むのは、かなりの出費でしたが、後々は、パリに引っ越すことにしていたので、それまでの間は、仕方ないと考えていました。  ベビーシッターさんは、クレッシュに掲示してあった広告で、主人が探してきました。彼女は、小学生二人を持つモロッコ出身の主婦で、とても、快く、お迎えという仕事を引き受けてくれました。  パリであれば、日本人の留学生の方などを探せたのでしょうが、パリ郊外ともなると、そういうわけにもいきません。  それから、一年くらいは、彼女にお願いをしていたでしょうか?   しかし、慣れてくると、馴れ合いというか、甘いことを考え始めたりするのかもしれませんが、ある時、何をきっかけだったかは、忘れてしまいましたが、彼女が小学生の自分の子供にお迎えをさせていたことが、発覚し、今から思えば、小学生の子供に子供を渡してしまうクレッシュもどうかとも思うのですが、すでに、その子供も母親と共に娘のお迎えに付いて行ったりしていたことで、顔見知りになっていたのでしょう。  とにかく、近所とはいえ、何かあった時に、当時、小学校低学年だった彼女の子供に対応できるとは、思えませんし、彼女の、その責任感のなさに憤慨した私たちは、急遽、他のベビーシッターさんにお願いすることにしたのでした。  それから、一ヶ月間くらいでしょうか? やめてもらったベビーシッターさんから、夜中に嫌がらせの電話が鳴り止まず、娘に何か仕返し等をされても怖いと思い、警察に通報し、ようやく、嫌がらせの電話はおさまりました。  しかし、後になって、今度は、我が家の方が、あの家庭は、子供を放置して、学校(幼稚園)にも行かせていないと、警察に通報され、児童保護担当の警察が我が家にやってきたこともありました。  そんなことは、学校の出席状況を調べればすぐ分かることですし、お休みの日なども、彼女のお稽古事などで、私もびっちり彼女とずっと一緒にいましたので、証人もたくさんおり、まるっきり、問題にはなりませんでしたが、全く、面倒なことをしてくれる人がいるものだと思いましたが、(通報した人の名前は教えてもらえませんでしたが、)考えてみれば、彼女の嫌がらせの通報だったかもしれません。  私の同僚にも子供を持ちながら、働いている人がほとんどで、そんな話を職場ですると、皆、色々と苦労話を聞かせてくれました。  ある人は、子供が幼稚園に通っている頃、ベビーシッターさんに子供を預けていたところ、家に帰ってから、子供が鼻水を垂らしていて、風邪を引きかけてしまったようだったので、子供に、”...

2019年10月17日木曜日

便利な生活がもたらすもの フランスへの修行ツアーのススメ

 フランスに長く住んでいて、日本に一時帰国すると、忘れかけていた日本の生活の便利さ、快適さを身に染みて感じます。  当たり前のように届く郵便物や配送品、銀行や郵便局などの手続きのスムーズさ、時間通りに来る電車やバスなどの交通機関、感じ良く、親切な接客、そして、いつでもどこでも簡単に手に入る日本食、日本食材。  日本に一時帰国時に、ある程度のスケジュールを立てて、銀行などの複数の諸手続きに、午前中・・などと、つい、フランスの感じで時間を見積もっていると、あっという間に用事が済んで、自分自身、えっ??と、呆気に取られてしまうこともあります。  また、スーパーのレジなどでも、これ、ちょっと傷んでいますから、取り替えましょうね・・などと、言ってもらえて、思わず、”...

2019年10月16日水曜日

男尊女卑 日本人が思いがちな、男性だから・・女性だから・・という感覚

 私が、フランスで育った娘と話をしていて、時々、スイッチが入ったように、娘が怒りを示すことがあります。  それは、日本人によくある、「男性だから・・」、「女性だから・・」という観念が、話の中に見え隠れした時です。  彼女の中のセンサーは、実にその観点に敏感に反応します。  彼女が以前に見ていた日本のドラマで、猛烈に働く女性を描いたドラマがあったのですが、その主人公が仕事モードに入る時、” 男スイッチが入って、寝食を忘れて働き出す。" というナレーションが入るのですが、”なぜ、猛然と働くのは、男スイッチなのか?” というのです。  確かに、そのナレーションには、社...