2023年9月13日水曜日

フランスでの iphone 12 販売禁止の理由

   奇しくも iphone 15が発表された日にフランス ANFR(国家周波数局)は、9月12日のプレスリリースで、Appleに対し、規制されている許容量を超える電波を発する iPhone 12の販売を中止するよう要請したことを発表しました。 これは、この機種の電波がヨーロッパで規制(認可)している比較している閾値を超えているためであることから、この措置はフランスだけに留まらない可能性があります。 また、ANFRは、この問題について、2週間以内に同社が対策を講じない場合は、この製品の、すでに流通している商品に対するリコールを命令する用意があると警告しています。 一応、携帯は持ってはいるものの、まるで、その知識に疎い私にとっては、一体、なんのことやら、わからないのですが、この販売禁止の理由は、過度に高い波動の放出が原因とされており、最近実施されたテストで、携帯電話を手に持ったり、ポケットの中に入れたりしたときに人体が受信する電波を測定した結果、比吸収率の限界を超えたことが関連していると言われています。 このテストによれば、フランスでは、携帯の電波は、4...

2023年9月12日火曜日

ラグビーワールドカップとジャニーズ性加害スキャンダル

   現在、フランスではラグビーのワールドカップを開催中で、街中には、サポーターの集団がワイワイしているのを見かけたりするので、普段、あまりラグビーに興味がない私は、今さらのように、「ラグビーってこんなに人気あるスポーツだったんだ・・」などと、少々ズレたことを感じたりしていました。 ラグビーとは全然関係なしに、このワールドカップが始まる少し前に、たまたまパリのコンコルド広場近くを通ったら、ずっと工事中だった場所に大きな仮設の建物が建っていて、「あれ?オリンピックの用意ができ始めたんだ・・見てみよう!」などと、行ってみると、まず、その建物には、マスターカードのマークがやたらと張り付いていて、「えっ?オリンピックはVISAカードじゃなかったっけ?」などと、「へっ??」と思っていると、それは、ラグビーのワールドカップのオフィシャルショップ(けっこうな広さ)で、なるほど、ワールドカップの方は、マスターカードがスポンサーなのか・・と気が付いたのでした。 しかし、ワールドカップのために、コンコルド広場にこんなスペースを設けるとは、なかなかなアピール具合です。 コンコルド広場には、その他、いくつかのスポンサー会社のテントが張られていて、その中に「Asahi」のテントを見つけて、「やるな~!日本の会社も頑張っているぞ!」と思ったばかりでした。 日本でのジャニーズの性加害スキャンダルについては、フランスでは、今のところ、テレビメディアでまでは、それほど大きな扱いにはなっていませんが、新聞媒体(ルモンド紙)では、ジャパンラグビーのアンバサダーとして起用されているジャニーズ事務所のタレントであることを問題視する記事を掲載したりはしています。 そんな中、ジャニーズ事務所の謝罪と新体制の記者会見を受けて、次々と企業側がジャニーズタレントの広告起用を取りやめる発表をし始めていますが、中でもいち早く、アサヒホールディングスが入っていたことに、なるほど・・と思った次第です。 日本では、このような事態に対して、曖昧な状態でいることが、さほど責められないどころか、賛否両論あるなどと、甘いことを言っていますが、このような事態は、海外では一発アウトの案件であり、今回のラグビーのワールドカップのスポンサーなどという、世界中の注目を集めるイベントのスポンサーとしての立場にいるアサヒホールディングスは、いち早く、キッパリとした対応をとる必要があったのです。 さもなければ、世界の大舞台のスポンサー企業として名を連ねていることで、通常以上に一企業として注目される立場にあるわけで、同企業の社長が会見で「ジャニーズタレントを起用するということは、人権問題に寛容な企業と判断される」と発表しているように、はっきりした態度をとる世界基準に沿ったきっぱりとした対応を早急に表明する必要があったのです。 現在、どの程度、どの企業の広告にジャニーズタレントが起用されているのかは、わかりませんが、このワールドカップのスポンサーであるアサヒホールディングスの対応を考えれば、来年のパリオリンピックのスポンサーとなっている企業、ブリヂストン、コカ・コーラ、パナソニック、トヨタなどは、同様の対応をとらざるを得ないことは必須です。 世界的には、タレントに罪はないなどという理屈は通用せず、むしろ、このような事務所のタレントを広告に起用したりすることは、マイナスイメージにしかならないのが世界の常識なのです。ラグビーワールドカップ アサヒホールディングス ジャニーズ事務所<関連記事>「パリオリンピック...

2023年9月11日月曜日

モロッコの大地震 救助を制限されているフランスの焦燥

 2,000人以上の死者を出したモロッコの大地震について、フランスでは、我が国のことのように大きく報道しています。 私はモロッコという国に行ったことがありませんが、フランスに来てから、モロッコという国は以前よりも身近に感じる国になったことは事実です。 在フランスモロッコ人の数は約150万人と言われており、モロッコ人に遭遇する確率も多く、比較的、近い、異文化を感じられる国として、フランス人の人気のバカンス先でもあります。 以前の会社の同僚には、モロッコ人もいたし、フランス人でも、バカンスにモロッコに行くという話はわりとよく聞くので、最初は、「へぇ~モロッコって人気あるんだ・・」と、最初はちょっと意外に感じました。 今回、モロッコでの大地震による大惨事に、フランスの報道機関は取材チームを現地に送り、大々的な報道を続けています。 専門家の解説によれば、どうやら、今回の地震は、「起こるか起こらないかではなく、起こることはわかっていたが、いつだかわからなかった・・」というものだったらしく、「驚くことではない・・」などと説明していることに驚いてしまいます。 しかし、専門家が「驚くことではない・・」と説明するのとはうらはらに、その被害の様子の映像は、充分に衝撃的なもので、壊滅的に崩れて、原形がどういう場所だったのかは、よくわからないような状況です。 もともと、フランスには、こうした地震がないので、一般的には、おそらく日本人以上に大きな地震に対する反応が大きいような気もするし、それだけモロッコを身近な国であると感じているということもあるのだと思います。 しかし、当のモロッコ政府は、国際支援の管理について、責任を持って、最も効果的なアプローチが必要との理由で、現在のところ、スペイン、英国、カタール、アラブ首長国連邦の4ヵ国からのみの援助を受け入れています。 これに対し、すでにフランス、イタリア、米国、スイス、ベルギー、トルコなど、多くの国がモロッコに支援を申し出ており、赤十字などの団体やアストラゼネカなどの企業も援助を申し出ています。 マクロン大統領は、モロッコ当局が有用と判断した場合に介入できるよう、技術チームと安全保障チームを待機させていると発表しています。 救助を申し入れているフランス人としては、この悲劇的な状況にモロッコが支援を制限していることが、少なからず納得がいかず、なぜ、スペインやイギリスを受け入れて、なぜフランスからの支援を受け入れないのか?...

2023年9月10日日曜日

久しぶりの郵便局で・・家にいるのに不在通知を入れられて・・

   フランスに来たばかりの頃は、ポストを覗くのは、楽しみなことで、今のようにネットが自由に使えなかったので、私は仲の良い友人にも家族とも、結構、よく手紙のやり取りをしていたので、自宅のポストを覗いて、手紙が入っているのは、一日の終わりの嬉しいことでもありました。 今では、私もすっかりネットに侵され、よっぽどのことでもない限り、手紙を出すこともなくなってしまったし、よって、友人から手紙をもらうということもなくなってしまったので、今やポストに入っているものは、請求書や厄介な要件のものばかりで、一応、日課のようにポストは覗くとはいえ、何も入っていないと、ホッとするようになっています。 昨日、出かける前にポストを覗くと、郵便局からの不在通知が入っていて、「え~~?家にいたのに・・」と思いました。家にいるのに、アパートの上まで上がってくるのが面倒で不在通知だけをポストに入れていくというのは、まあフランスではそんなに珍しいことではないとはいえ、ふつうの郵便物ならば、そのままポストに入れて行けばいいものの、手渡ししなければならない書留できている手紙なわけで、また、どこから、そんな書留が来ているのか?...

2023年9月9日土曜日

しっぺ返しの夏の暑さ 9月に入って毎日35℃超えの猛暑のパリ

   今年の夏はちょっと不気味なくらい暑くならなかったパリは、新年度、新学期が始まったとたんに暑さがやってきて、こんなに長い夏休みの期間は暑くなくて、学校が始まったとたんに暑くなるのも皮肉なもんだな・・と思っていました。 しかし、この暑さ・・思った以上に長く続いており、ここ数日間は35℃を超える暑さで、今年はあまり、暑さに痛めつけられてこなかった分だけ、ここへきて、しっぺ返しを受けている感じがしています。 今年の8月のパリは、日中、少々汗ばむくらいのことはあっても、朝晩は少々、肌寒いほどで、私などは、のんきに、「そういえば、以前は、こんな感じだったな~、このまま秋になってしまうのか...

2023年9月8日金曜日

日本から、また訃報・・

   今朝、起きたら、日本の友人の夫からメールが入っていて、「○○についてお知らせ」というタイトルがついていたので、少々、嫌な予感がしつつも、「えっ?なんだろう?」と思ってメールを開けました。 彼女は奇特?な人で、彼女を古くから知っている人にとったら、「まあ、彼女なら、そうかもね・・」とも思えるのですが、今どき、メールアドレスも作らず、携帯も持たない人なので、彼女に何か急いで連絡をしたいとき、あるいは、手紙を書くのが億劫な場合は、彼女の夫のメールアドレスにメールを送って、「これ、○○ちゃんに渡しておいて!」と頼んでいたので、彼女の夫からメールが来ること自体は、そんなに不思議なことで...

2023年9月7日木曜日

新年度早々に、いじめを苦に自殺してしまった15歳の少年

   先月、新年度を前にフランス政府(文部科学省)は、増大していく、いじめ問題に関して、「学校を去るべきなのは、被害者ではなく加害者である」と、いじめの加害者を転校あるいは、退学にさせることができる新しい法律を発令したばかりでした。 しかし、新年度が始まって早々に、いじめを苦に15歳の少年が自宅で首を吊って自殺してしまうという悲劇的な事件が起こってしまいました。 この被害者の少年は、長い間、いじめのターゲットとなっており、昨年12月には、この少年に対するいじめが報告され、今年3月には、学校側が、複数の加害者とその保護者、そして、この被害者の両親を呼び出し、話し合いが行われていました。 4月には、学校と被害者の両親との間で数度にわたる手紙のやりとりが行われていた模様ですが、この被害者側は、学校側からの対応は満足のいくものではなかったと語っています。 業を煮やしたこの父親は、警察に訴状を提出したものの、受け付けてもらえなかったと話しています。 結局、年度末(夏のバカンス前)まで、学校との話し合いは続けられ、学校側は、この被害者の少年のいじめ状況を、CPE(Conseilleur...