
今年の夏のソルド(バーゲン)は、6月22日〜7月19日まででした。 ここ数年、パンデミックが拍車をかける感じで、年々、このソルドは盛り上がらなくなっているところ、今年はインフレによる全ての物価の上昇がさらに消費者の購買意欲を削いだ形になったと言われています。 もともと、フランスでは、国が夏と冬のソルド期間を指定するという、摩訶不思議な方法をとっているのですが、これには、20年以上前に私がフランスに来た頃から、奇妙なことをするのだな・・と思っていました。 私自身は、年齢的なこともあるのでしょうが、あまり物欲がなくなり、(残るは食欲のみ)若い頃のように、あの洋服が欲しいとか、この靴が欲しいとかいう衝動にかられることも極端に減少していて、どちらかというと、持っているものを少しでも処分していこうとしている気持ちの方が強いので、あまり一般的ではないかもしれませんが、正直、今年のソルドが始まった時期も気づかずに、数日してから、たまたま買い物に出掛けて、そういえば、もうソルドが始まっているんだ・・と気がついたくらいでした。 私の場合はかなり極端なのかもしれませんが、以前は、会社の同僚などが来週からソルドが始まるから、下見に行かなきゃ・・などと言っていて、張り切ってソルドに臨んでいて、実際にソルドが始まった直後に戦利品などを披露したりしていたのをちょっと冷めた目で眺めていました。 しかし、そんなことをしている人も周囲にはいなくなり、マスコミなどでも以前は、「明日から夏のソルド!」などと報道していたのに、そんなこともなかったようで、今年などは、マスコミが騒いでいるのは、「今年のソルドの売り上げが激減した!」ということのみで、全く、消費者の動向が変化してしまったと言わざるを得ません。 今年のソルドの集客数は20%低下、売上は10%低下したとかで、それでも売り上げが10%しか落ちていないのか・・とびっくりしたくらいです。 この一番の原因はネットショッピングの拡大で、ネット上では、ソルド期間などというものは、あまりきっぱりしていないため、いつでも自分の希望する価格帯のものを買い物することができ、何もこの期間を待って買い物をする必要がないわけです。 例えば、アマゾン(フランス)に関して言えば、2019年から2021年の2年間で、売り上げは68%増と言われています。配送や返品のシステムまでが、かなり簡易化され、素早いので我が家も昨日、注文した電化製品が今日、届き、試してみた結果、機種が合わなかったために即日、返品し、荷物を預かってくれるところに預けてきたら、すぐに返金の通知が届き、これなら、わざわざ店舗に買い物に行くよりも、返品する際でもずっと早くてスムーズでこれでは、わざわざ買い物に行く必要もないなと思ってしまいます。 これと同じで、例えばネットで洋服などを買ったとしても、これまで試着しなければ、不安で買い物できなかったものなども、一応、買ってみて、家で試着して気に入らなければ返品することも簡単で、むしろ、店舗に行って買い物して、店舗に返品するなどとなったら、人を介す分だけ、お店で長いこと待たされ、ミスも多く、感じも悪く、さぞかしうんざりすることも多かろうに・・などと思ってしまいます。 また、このソルドの衰退には、leboncoin(ルボンカン)、や...