2022年5月28日土曜日

6月からの日本入国水際措置緩和について 外国人観光客受け入れ再開

   先日、世界経済フォーラムが2年に1度を目処に世界117カ国を対象に行った調査により、観光資源や、交通インフラの利便性や自然や文化の豊かさなどが評価され、2007年の調査以来、初めて日本が1位になったというニュースに日本の観光産業が世界に認められたと、日本人として、とても嬉しく思いました。 ちなみに、2位はアメリカ、3位スペイン、フランスは4位でした。 海外に住んでいても日本が世界的な評価を受けることは、「ほらね・・そうでしょ・・」と誇らしい気持ちなのです。しかし、2年に一度ということは、このパンデミックで日本がほぼ鎖国状態だった期間以来の調査。ちょっと複雑な思いがないこともありません。 しかし、パンデミックで観光がストップしてしまう前までは、フランス人も本当に日本に行く人が増え、2年前までは、日本行きの直行便などは、乗客のほとんどがフランス人だらけというちょっとびっくりするような状態になっていました。 しかし、パンデミック以来、日本の水際対策措置により、外国人は外国人であるというだけで、ほぼ完全シャットアウト状態が続き、この制限の仕方もいかがなものか?と思ってきました。 もっとも、この間、日本人でさえも、日本への入国制限は厳しく、その時の感染状況によって、出発前のPCR検査に加えて、日本の空港到着後の検査、そして強制隔離施設での隔離、公共交通機関使用禁止、その後の自宅隔離期間などが義務付けられていて、日本に行くのはとてもハードルが高い期間が続きました。 ようやく日本到着後に隔離がいらなくなったのが、今年3月に入ってからで、その後も外国人の日本入国は、原則認められていませんでした。 それが、ようやく6月10日から、日本も外国人観光客を受け入れることを発表。それぞれの国や地域を青、黄、赤に区分して、地域ごとに入国条件を区別しています。 日本への観光客が期待できそうな国(欧米、アジア、豪州など)は、ほぼ全て青に区分されています。もちろんフランスも青です。 青に区分された国からの入国に関しては、ワクチン接種の有無に関わらず、72時間前の陰性証明書などの書類は現状通りに求められるようですが、入国時の検査は行われません。 赤の国からの入国は3日間の強制施設での隔離、黄の国からの入国は7日間の自宅等施設での隔離(3日後に検査をして陰性の場合はその後解放)が求められます。水際対策強化に係る新たな措置に基づく...

2022年5月27日金曜日

2022年パリ・クロワッサンコンクール優勝のお店 Carton カルトン

   ここ数年、毎年、行われるパリのバゲットコンクールで優勝したお店には、必ず行って、食べてみるのが楽しみの一つになっていましたが、パリにはクロワッサンコンクールというものもあることを、私はついこの前まで知りませんでした。 パリの街を歩いていて、あるブーランジェリーのショーウィンドーに堂々とパリクロワッサンコンクール優勝と掲げられているのを見つけて、あら、クロワッサンコンクールもあるんだ!と思ったのですが、その日、たまたま、そのお店はお休みで、そのクロワッサンは買えないまま、また、クロワッサンのことは忘れていました。 しかし、つい先日、2022年のクロワッサンコンクールの記事を見つけて、「あ〜これこれ!今年こそ行こう!」とクロワッサンを買いに出かけたのでした。   フランスでパンといえば、やはり主食とも言えるバゲットがやはり王様、一番、大量に消費されるパンで、クロワッサンは、パンではなく、ヴィエノワズリーと別の分類をされるものです。 このヴィエノワズリーの王道は、クロワッサンで、その他、パン・オ・ショコラ、パン・オ・レザン(レーズン入り)、ショッソン・オ・ポム(りんご)などは、たいていどのブーランジェリーにもある定番のヴィエノワズリーで、卵やバター、生クリームなどを使ったパリパリとした幾層にもなったパイのような生地を軽くふわっと焼いたものです。 毎朝、焼き立てのクロワッサンを食卓で・・などということをしている家庭は少ないと思いますが、お休みの日の朝など、夫がとても得意そうに、クロワッサン買ってこようか?などと、さぞかし私たちを喜ばせようとしてくれているのだな・・と感じることがあります。 バゲットにしても同じですが、クロワッサンにしても、あまり買い置きができるものではなく、やはり焼き立てのものが美味しいので、たとえば、朝、出勤の途中にカフェでクロワッサンとコーヒーで軽く朝食をとって・・とか、また、以前、私の通勤途中の駅構内にパン屋さんがあって、朝はクロワッサンを焼くバターの香りが駅に広がっている・・という駅構内に広がるバターの香りに、まだ、フランスに来たばかりの頃は、これが立ち食いそばのお出汁の匂いだったら、どんなによかっただろうに・・などと思ったこともあります。 しかし、フランスでの生活も長くなり、クロワッサンの焼けるバターの香りもまた、このうえもなく、幸福感を覚えるものにもなりました。 でも、一方では「クロワッサン=カロリー爆弾」の印象が拭えないのも事実でもあります。 一般的にクロワッサン100gあたりのカロリーは424kcal程度と言われていて、軽くてあっという間にたべてしまうクロワッサンがこんなカロリー!!と認識してからは、そうそう気軽に食べることを躊躇ってきました。 ただし、「美味しいものには、カロリーは関係ない」ことは私の中の勝手な掟。パリで一番美味しいクロワッサンと言われれば、カロリーは無視。とはいえ、クロワッサンを買うと入れてくれる紙袋に染み出すバターにはちょっとした背徳感を感じるのですが、今回のクロワッサンでは、それほど油が染み出してきていませんでした。 今年のクロワッサンのチャンピオンだけあって、このクロワッサンは大ぶりで堂々とした出立ち(9cm×16cm)、表面がつやつやしています。 買ってきたクロワッサンを一瞬だけオーブンで温め直し、また、蘇ってくるバターの香りを楽しみつつ、やさしくちぎって、遠慮なくサクッと一口・・サクッとした歯触りの次にしっとりしたやわらかい食感とそこはかとなく甘い香りが口の中で広がります。 思ったよりもバター感がしつこくなく、軽く2〜3個はいけてしまいそうな危険な軽さです。美味しいものの条件の一つに、私は後味の良さがあると思うのですが、このクロワッサンは、後味が非常にすっきりしています。 気にしないといいつつ、このクロワッサンの重さを計ったら、1つ73gだったので、1つあたり約309kcalことになります。 このブーランジェリー、まことに危険なお店で、他にも美味しそうなケーキやサンドイッチがたくさんで、大変な誘惑と戦うことになりましたが、今回はとにかくクロワッサン!と自分に言い聞かせて、ケーキは写真だけでガマンガマン・・また別の機会にすることにしました。 昨年、行ったバゲットコンクール優勝のパン屋さんなどは、堅実な街のパン屋さんという感じでしたが、今回のクロワッサンNo1のお店は、やたらと目移りするお店の規模も少し大きめのお店でした。🥐Le...

2022年5月26日木曜日

ストライキに遭遇して見知らぬ人と駅まで歩くハメになった・・ストライキには腹を立てないフランス人

   今週、フランスは、木曜日が祭日(Assension 昇天祭)で、金曜日を挟んで、土日がお休み、このような場合はポンする・・(橋をかける)といって、金曜日も休んで4連休にする人が非常に多く、なんか、連休モードになります。 学校でさえも金曜日はポンで休み・・となってしまうところも多いので、夏には長いバカンスをとるフランス人にとっては、4連休など、なんのことはないと思いきや、この連休を利用して、本格的なバカンスのウォーミングアップがわりに、近郊にキャンプにでかけたりする人やスーツケースをごろごろ転がしている人も見かけます。 この連休に入ってしまう前に(土日・祭日はバスなども休日運行...

2022年5月25日水曜日

冷凍ピザの次はサラミソーセージにサルモネラ菌 真剣にどうにかしてほしいフランスの食品衛生管理

   現在、フランスでは、急速に進むインフレで購買力の低下をどのように克服するか?が盛んに論じられています。ウクライナ戦争に連動したエネルギーや農業原材料の高騰によるインフレは、2022年には基準値の5%を超える可能性があり、フランスの食費は2022年末までに一人当たり月224ユーロ(約3万円)上昇すると言われています。 つまり、年間、一人当たり合計2,963ユーロ(約40万円)増加するということですから、かなり深刻です。 私などは、かなり大雑把な人間なので、買い物の際に、商品ひとつひとつの値段をよほどのことがない限り、覚えていないので、安くなっているものを買い、この値段だと高いから買わないとか・・このくらいなら、いいか・・程度なので、今のところ、インフレを痛烈に感じてはいないのですが、それでも、買い物に行くと、お肉が高くなったなぁ〜とか、レジで支払いの段になって、合計金額を見て、「あれ?こんなに買ったっけ?」と感じることが増えているのは事実です。 このように5%物価が上昇すると予告されていれば、5%程度、消費を抑えるように心がければよいか・・と考えるのが普通で、この消費低迷を回避するために、フランス政府は、食品バウチャーの発行を検討しているそうです。 しかし、実際には、ヨーロッパの食品メーカーは2021年に入ってから14%値上げしたのに対し、食品流通業者は6%の値上げにとどまっているのだそうで、この政府が発行すると見られている食品バウチャーの発行とともに、さらに値上げに拍車がかかるとも考えられます。 それでも、フランスは食料品に関しては、自国で賄える割合が高い国ではありますが、実際に流通しているものは、フランス製のものばかりではなく、むしろ、価格が低いものは、他国から来ているものが多く(基本的な食料品)、輸送価格の高騰から、この差が縮まりつつあります。 しかし、先日、発覚した冷凍ピザの食中毒死亡事故の様子などを見ているとフランスの食品にも懐疑的になってしまうな・・と思っていたら、今度は、大手スーパーマーケットチェーン・カーフールで販売されていたサラミソーセージに重大な食中毒の原因となるサルモネラ菌が検出され、商品の回収を呼びかけるというニュースを聞いて、愕然としています。#RappelProduitSaucisson...

2022年5月24日火曜日

日本の友人と話が噛み合わなくなってきた・・日本とフランスの感染対策観念とマスクの効用

   ここのところ、日本の友人とLINEなどで話をしたり、メッセージを送り合ったりしていると、なんだか、ちょっと私は日本の感覚と違ってしまっているかもしれない・・と思うことが、度々あって、ちょっと、自分は、気が緩んでしまっているのかも・・と、ちょっと戸惑いを覚えながらも、やっぱり違和感を感じずにはいられないことに少しモヤモヤしています。 それは、友人が、「週末に外食の約束をしているのだけど、感染状況次第では、日にちを変更しようと思っている・・」という話をしていたことで、「えっ!?感染状況次第で外食もやめてしまうの?」とちょっとびっくりしてしまったことで、逆に私は、日本人の感染対策へ...

2022年5月23日月曜日

全仏オープンテニス ローランギャロス平常モードで開幕 ロシア選手は出場するか?

    フランスで毎年、行われる国際的なイベントの一つとして、毎年5月に開催される全仏オープンテニス・ローランギャロスがあります。 パンデミックのために2020年には、5月開催を延期し、さらに感染状況が悪化した9月に開催したり、昨年は、感染対策が厳しくとられる中、例年どおりの5月に開催されました。 今年の全仏オープンは、マスクの義務化もワクチンパスも撤廃された例年どおりの大会を取り戻しています。観客も100%入ります。2年間のパンデミックの規制がこの大会では全て、取り払われ、まだ、始まったばかりというのに行列ができています。 ローランギャロス観戦は、もともと感染対策以外の警備も厳しいことで知られており、荷物のチェックもうるさく、持ち込めるバッグの大きさ(15ℓ以下)から、禁止項目は、アルコール飲料やヘルメット、応援用の旗のサイズや楽器類から、セルフィースティックまで詳細にわたっています。 さんざん、感染対策用の規制ばかりを見慣れてきた身としては、逆にこのようなセキュリティーのための規制が新鮮に感じてしまうのは不思議です。 感染対策への規制が撤廃され、ほぼほぼ平常が戻ってきている雰囲気の中、今年は、新たな問題が登場しています。それは、ロシア、ベラルーシからの選手の出場可否についての問題です。 これについては、世界中でロシアに対する様々な経済措置がとられる中、大会開催前から、物議を醸してきましたが、今回の2022年の全仏オープンテニス大会では、今年3月9日の時点で欧州連合をはじめとする36カ国のスポーツ大臣の共同宣言の署名文書に沿ったものとして、ロシア・ベラルーシの選手が中立的な旗の下で競技に参加することを認めています。 この共同声明によると、ロシア・ベラルーシの選手に関しては、出身国に関するいかなる表示もしないという厳しい中立性制度を尊重しなければならないとされています。このため、ロシア・ベラルーシの選手は出場は許可されているものの、国旗、国歌の掲揚は禁止されています。 実際にローランギャロスの出場選手のリストを見ると、世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ選手や、世界ランキング7位のアンドレイ・ルブレフ、同8位のアリナ・サバレンカはロシアの国旗を掲げることが許されず、各選手の国旗が記されているスペースはブランクになっています。   出身国に関するいかなる表示もしないという厳しい中立性制度を尊重しなければならないというのは、こういうことなのか・・と思わせられます。 この大会ディレクターのアメリー・モーレスモは、「これは非常にデリケートな問題で、正しい判断が何かはわからない。しかし、国としての代表選手の場合は出場できないが、個人として中立な立場をとる者の出場は制限しない。しかし、これらの選手がメディアを通して、プーチン寄りの発言をした場合には、必ず制裁をとる」としています。 また、FFT(フランステニス連盟)会長のジル・モレトン氏も「すべては進化している」とし、ロシア人選手のプーチンに対する立場について、「我々は、一人ひとりの家庭の事情に余計に左右されることを知っているので、個々の個人的な状況の詳細に踏み込むつもりはない」と語っています。 これに対して、6月に開催が予定されているイギリスのウィンブルドン大会では、すでに「ロシアが自らの利益のためにイベントの成功を利用しないように、また選手や家族の安全のためにロシア・ベラルーシからの選手を排除する」決定をしているようです。 全仏オープンとウィンブルドン、2つの大きなテニスの国際大会で、異なる選択をしたフランスとイギリス。 本当にこの状況で何が正解なのかは、わかりませんが、とりあえず、私は、全仏オープンに関しては、フランスらしい選択をしたような気がしています。全仏オープンテニス2022...

2022年5月22日日曜日

パリで一番、美しいスターバックス Starbucks Boulevard des Capucines

  外観はそんなに特別でもないスタバの正面入り口 カフェ文化が根強くはびこるフランスで、スターバックスが出来始めた時には、一体、どの程度、広まるものかとも思いましたが、スタバは今やどこでも見かけるほどにグングン拡大していきました。たしかに美味しいとは思いますが、だいたい、いつも行列していて、並ぶのが大嫌いな私は、滅多にスタバには行くことはありません。 最近は、他のお店でも見かけるようになりましたが、かつてはあまり一般的ではなかったチーズケーキやドーナッツやマフィンなどがあるので、お菓子目当てに行っていたことはあります。 とはいえ、パンデミックで多くのお店が閉店に追い込まれたりしたものの、パリでもスタバは健在、パリのほとんどの区にスタバは存在し、パリ1区にいたっては、ちょっと数えただけでも8店舗もあります。 今回は、パリ2区にスタバとは思えないようなスタバがあるというので、これは是非、行ってみたいと思って、覗きに行ってきました。 オペラ通りから歩いていくと、オペラ通りにも1軒、こちらの方は、そんなに特別感はありません。それでも、ここも大抵、いつも行列ができています。 今回のお目当てのスタバは、もっとオペラ座に近いキャプシーヌ大通り(Boulevard...