ドイツ、オーストリア、ベルギーなどの感染拡大をよそに、どうにか持ち堪えてきた感があったフランスでもここ数週間での新規感染者数が急増、毎週、1万人ずつ増えている感じで、とうとう3万人超え(11月24日の時点で32,591人)を記録する日が続いていています。 いくらワクチン接種の効果で、ある程度の重症化を防いでいたとしても、これだけ感染者が増加すれば、地域によっては医療対応が逼迫し始めているところも生じ始めています。 フランス政府(オリヴィエ・ヴェラン保健相)はこの感染が急増している第5波を、夏に発生した第4波よりも強く、長くなっていることに言及し、新たな対策を講じることを発表しました。 まず、国民のショックを鑑みて、ロックダウン、夜間外出禁止、店舗営業の時間短縮、旅行等の移動制限はしないとした上で、「自由と責任を調和させる」方法を選択したと述べました。 9月からはすでに65歳以上の人に対して開始されているブースター接種(3回目のワクチン接種)は、18歳以上のすべての国民に対して行われます。また、これまで2回目の接種から6ヶ月以上経過した場合に限られていたブースター接種は5ヶ月以降に短縮されます。 これは2500万人のフランス人に該当するもので、そのうち600万人はすでにブースター接種が終了しています。 また、一定の期間が経過した場合に確実にワクチン接種の有効性が減少するために、2022年1月15日の時点で、2回目のワクチン接種から7ヶ月以内にブースター接種が行われなかった場合、ヘルスパスは無効となります。 この日はワクチン接種予約のためにDoctolib(病院や医者などの医療関係施設予約サイト)は、1日中、長時間待ちの状態に・・。政府からの発表はやはり効果絶大、みなヘルスパスで日常生活を普通に送れることに味をしめているため、それが取り上げられるとなれば、必死になるのです。 これは、時間の経過とともにワクチン接種の有効性が薄れることが明白になってきている以上、ヘルスパスで安全なスペースを保つことを考えれば、至極、当然のことです。 また、11月29日(月)からは、ヘルスパスの一部であった検査の陰性証明書はこれまで72時間以内の証明書で有効であったものが24時間以内の証明書に短縮されます。 従って、2回のワクチン接種および、2回のワクチン接種から7ヶ月以上の時間が経過した場合は、24時間以内の陰性証明書を提示する必要があります。 これらの検査の費用は、現行どおり、症状があり医師の処方箋を提示するか、接触症例として指定されていない限り、検査を受ける本人負担です。 また、ヘルスパスの対象となる場所も含め、閉鎖された全ての公共の場所でのマスク着用が再び義務化されます。 そして、ノエルに向けて、始まったクリスマスマーケット(Marché...
2021年11月26日金曜日
2021年11月25日木曜日
ボルドーのおススメフレンチレストラン メロディー Melodie
娘の卒業式のために約3年ぶりに訪れたボルドーで、おそらく、今後、そうそう来る機会はないであろうボルドーでなんとか美味しいものを食べて帰りたいとボルドーへ行く前から、卒業式の準備以上にレストラン探しをしていました。 日頃、半分はフランス人のくせに、フレンチが苦手な娘も「美味しいフレンチならば・・」と珍しくフレンチのお店探し・・。 そして、滞在期間(といっても一泊二日なので、せいぜい3食)のお店を探した結果、まず一つ目で行ったお店が大当たりでした。 今は、サイトで探して、お店のメニューやお料理や店内の写真や評価などで、だいたい見当がつけられるので、美味しいお店も探しやすくなりました。 この際、ミシュランの星付きとか、超高級なお店は排除しました。すると、わりとどこのレストランもメニューが似ていて、フォアグラや鴨がかなりの確率でメニューに含まれており、値段も似たり寄ったりで、あとはお店の雰囲気などで、なんとなくの感で「ここへ行ってみたい!」となったのです。 当日、昼、少し前にボルドーに着いた私たちは、レストランの開店時間まで、少し街を歩き、開店時間直後に入店。どこにしようか?ギリギリまで迷っていたために、予約はしていませんでした。 石がはめ込まれた壁に覆われた趣ある店内はそれほど大きなスペースではないものの、そこそこの席数。私たちが入ってすぐにほぼ満席になりました。 アントレにはフォアグラとクルージュのオーブン焼きをチョイス。 フォアグラなど滅多に食べないのですが、火の入り具合が絶妙で、添えられたオニオンのジャムがフォアグラをまろやかに引き立ててくれます。 クルージュのオーブン焼きにはフェタチーズが散りばめられ、バルサミコベースのソースがよいアクセントになっています。 後から入ってきたお客さんの中には外国人のお客さんもいて、しっかりメニューを英語で説明している声が聞こえてきました・・ので、英語でもOKのようです。 そうそう・・お料理とは関係のない話ですが、ここに着いた時点で携帯のバッテリー切れだった私は、「携帯の充電をしてもらえませんか?」と図々しいお願いをしたところ、快諾、「帰りに忘れないようにちゃんと言ってね!」とすこぶる感じよく親切でした。 メインには、サーロインステーキとサーモンのパルメザンリゾット、ホワイトバターソース。 お肉の焼き具合もピッタリで、添えられた赤ワインソースが絶妙のマッチング(ソースはいくつかの種類から選ぶことができます。リゾットのホワイトバターソースも比較的さっぱりめで、サーモンの皮はカリッと、身はふっくらとしたメリハリの効いた食感です。 最後のデザートには、いちごのシロップ漬けとクレームシャンティ、コーヒーのティラミス。 いちごの方は正直、全然、期待していなかったのですが、シロップが最高に爽やかで絶品、シロップ漬けなのに甘すぎないのに、いちごの酸味も和らいでいて、お皿に添えられたナッツもトッピングすると最強。 ティラミスもたっぷり目なのに、フワッと軽く、あっという間に楽勝で平らげてしまいました。 隣の席にいた女の子がいつまでも名残惜しそうにティラミスのお皿をスプーンですくい続けていたのには、思わず笑ってしまいました。 日によって、多少、メニューは変わるようですが、アントレ、メイン、デザートとだいたい4種類の中から選ぶことができます。 このコース(アントレ・メイン・デザート)で一人20ユーロには、大変満足です。 パリだったら、どれか一品の値段です。 難を言えば、グラスワインのワインが少なかったことで(といっても普通の一杯・・私がいつも、なみなみとついで飲む習慣から少ないと感じただけだと思います)、早起きしたうえに、午後まだ動き回るためには、一杯だけと決めていたので、ちょっと物足りなかっただけです。 これだけ食べたのだから、歩かなければ・・と午後中、ボルドーの街を歩き回り、ホテルにチェックインしてからしばらくして、また夕食に・・夕食はここぞと目をつけていたお店がまさかの満員。もう一つのお店に行って、またフレンチ。 このお店も十分に満足するお味でしたが、2食連続フレンチに、さすがに二人揃って、ノックダウン。「すごく美味しかったのに、もう当分、フレンチいいわ・・」となり、翌日はアジア系のお料理屋さんに行きました。 しかし、パリに戻って、おうちごはんで一息ついて、あの日の食事を思い出すに、あの値段、あの味、あのサービスはやっぱり凄かった・・と思うのでした。 ボルドーへいらっしゃる機会があれば、「Melodie」はおススメです!「Melodieサイト」ボルドーのおススメのレストラン(フレンチ)...
2021年11月24日水曜日
娘の卒業式
これまでずっと入学式も卒業式もなかったフランスの学校で、最後の最後のグランゼコールには、卒業式がありました。卒業式といっても日本のような式典とは違い、ディプロムの贈呈式のようなものです。 娘が10歳の時に主人が亡くなり、その直後は、「到底、フランスで一人で子育てなど無理・・もう日本へ帰ろう!」と思ったのですが、周囲の方々の支えもあり、結局、娘の教育を考えてフランスに残ることにしてから13年間、娘は当時、通っていた、こちら(フランス)の私立の学校に高校まで通い、その後、プレパー(グランゼコール進学のための準備学校)、グランゼコールへと進み、晴れて卒業致しました。 娘...
2021年11月23日火曜日
ヨーロッパ感染再拡大による締め付けへの反発
抗議運動から発展した暴動で荒れているグアドループ ヨーロッパでのコロナウィルス感染が急速に再拡大している中、各国が続々とロックダウンや制限の強化を急ぎ出した中、拡大しているのはウィルスだけではありません。 特にオーストリアでは、急激な感染拡大のために、先週、発表したワクチン未接種者のみのロックダウンから、さらに大々的なロックダウンの措置(一般の店舗、レストラン、クリスマスマーケット、コンサート、美容院などの営業停止)を取ることに加え、2022年2月には、全国民(成人)へのワクチン接種義務化を発表しました。 ほんの数週間前までは、現在のようなシナリオなど想像もつかなかった状況で...
2021年11月22日月曜日
久しぶりにボルドーに行って驚いたこと
私はパンデミック以来、全く旅行というものをせずに過ごしてきました。もともと国内(フランス)を旅行することも滅多になく、海外(といってもヨーロッパの中か日本)に行くことの方が多かった私は、何も今、行かなくてもいいか・・と、もうちょっとスッキリとした気持ちで出かけられるようになったら・・もういい加減、コロナもおさまるだろう・・と思いつつ、気がつけば、もう2年近くなるというのに、ずっと長距離の移動は避けてきました。 といっても、普段、パリ市内では普通に(ヘルスパスのもとにですが・・)買い物に行ったり、食事に出かけたり、友人に会ったりはしていたので、まるっきり自粛していたわけでもありま...
2021年11月21日日曜日
古き良きパリを体感できる庶民派フレンチレストラン シャルティエ
パリの外食は高いです。パリにいる時は、外食の値段を日本円に換算しようものなら、バカバカしくて、本当に嫌になるので、しないようにしていますが、逆に日本に行って、外食の値段をユーロに換算して考えると、たちまち目が輝いてしまいます。 日本でもそれなりに高級なレストランならば、これまたなかなかなお値段ではありますが、一般的に言って、日本での外食は、恐ろしく安くて、嬉しくはあるものの、これでどうやってやっていけるの?とそれはそれで、このしわ寄せが必ずどこかに行っている(正当な対価が支払われていない部分がある)ところが、現代の日本の別の問題の一面であるような気もします。 例えば、パリでランチを食べようと思えば、安くて15ユーロ程度(約2,000円程度)は、余裕でかかります。パリでまずまずのフレンチを食べようと思ったら、なかなかな値段なわけです。 そんな中、パリのこのシャルティエ(Chartier)というレストランは、なかなか庶民的なお値段で、凝ったメニューではありませんが、ごくごく一般的なフレンチを楽しめるお店で、前菜、メイン、サイドメニュー、デザートなどが細かく注文でき、ちょい飲みしようと思ったら、サイドメニューを数品頼んで後は飲む(飲むことばかり考えている)ようなこともできます。 この日、前菜に頼んだロゼットとセルリレムーラード お値段もとてもお手頃で、テリーヌ3.5€、キャロットラペ(人参サラダ)1€、セルリレムーラード(セロリアック・セルリラブ根セロリのサラダ)2.7€、フライドポテト2.5€、ニシンのフィレのオイル漬け3.8€、エスカルゴ(12個)14.8€、などなど、ごくごく一般的にどこの家庭でも食べているようなものでありながら、本格的な味を楽しめます。 ビール・カクテル類も3.5€前後、ワインもハーフボトルで6〜10€程度です。 メインはお魚のメニューは少ないですが、お肉料理はステーキからローストチキン、鴨のコンフィ、シュークルート(アルザスの名物料理でキャベツなどの野菜と肉類を煮合わせたもの)、豚足料理、ビーフブルギニヨン(牛肉の煮込み料理)などなど、ガッツリと食べることができます。(こちらも6.5€から11€程度)シャルティエのメニューのサイト スズキのグリルとビーフブルギニヨン そして、何よりもこのお店が楽しいのは、1896年創業という歴史ある店内の作りで、入り口の回転扉から一歩、足を踏み入れると、当時にタイムスリップしたような、まるで映画のセットかと思ってしまうような当時と同じ雰囲気の空間が楽しめることです。 お店の入り口は回転扉 もちろん手動 白いシャツと黒いベストに身を包んだウェイター(女性も少数ですがいます)がお出迎え、席に案内してくれます。テーブルには、白い紙のテーブルクロスが敷かれ、席に着くと、メニューとグラスとパンが運ばれてきます。 メニューは一応、日替わりとなっていて、日によって多少、違いますが、レギュラーの人気メニューはほぼ不動です。このお店の面白いところは、オーダーをその紙のテーブルクロスにボールペンで書いていくことで、自分が何を注文しているのか、確認することができます。(もっとも、字が汚いので、解読不能な場合も多い)合理的といえば、合理的なこのシステム、パリでは他のお店では見たことがありません。 オーダーは紙のテーブルクロスに手書き フランスのレストランでは、パンは水のような扱いなので、頼めばもっと持ってきてくれますが、まあほぼ充分過ぎる量なので、パンのおかわりをしたことはありません。 天井の高い広いお店で一部、一階席を見渡せる2階席部分もありますが、大変な人気店のため、食事時には、お店の前に行列ができ、常時、行列用の赤い太いロープが用意されています。 行列前提で、並ぶためのロープが常設されている 大混雑していて、かなりざわざわした感じながら、閉塞感がないのは、この広いホールのような高い天井のせいかもしれません。 地元のパリジャン・パリジェンヌはもちろんのこと、ヨーロッパからの観光客にも人気のお店のようで、先日、行った時はドイツ人のご夫婦と相席でした。 気取らずに、どこか大衆食堂のようでありながら、しかし、どこか格調高い雰囲気もある古き良きパリの空間がそこだけ現代に残っているようなそんな気分を料理と共に味わうことができます。トイレの前の駅のような看板 パリにいらした際には、星付きの高級レストランも良いですが、こんな感じのレトロな雰囲気を味わえる庶民派レストランも地元の民の雰囲気が味わえて楽しいです。レストラン シャルティエ パリ⭐️BOUILLON...
2021年11月20日土曜日
海外在住邦人の日本での国民年金の支払いと受給について
海外に長く住んでいると、別に仲違いしたわけではなくとも、自然と連絡しそびれたりしているうちに、友人と音信不通になることはよくあることで、そんな音信が途絶えていた学生時代の友人から、ひょっこりと連絡をもらって、ほぼ10年ぶりくらいに話をしました。 その間、お互いの私生活にはそれぞれ色々なことがあって、意図的ではなかったにせよ、彼女と連絡をとらなくなったのには、その間、彼女にも私にも色々なことが起こっていたことがわかったのですが、それでも、その間の隙間を飛び越えて、昔の二人の感覚があという間に蘇ったのが嬉しくて、時差があることも忘れて話し込んでしまいました。 私も海外に出て長く...
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