2021年11月23日火曜日

ヨーロッパ感染再拡大による締め付けへの反発

   抗議運動から発展した暴動で荒れているグアドループ ヨーロッパでのコロナウィルス感染が急速に再拡大している中、各国が続々とロックダウンや制限の強化を急ぎ出した中、拡大しているのはウィルスだけではありません。 特にオーストリアでは、急激な感染拡大のために、先週、発表したワクチン未接種者のみのロックダウンから、さらに大々的なロックダウンの措置(一般の店舗、レストラン、クリスマスマーケット、コンサート、美容院などの営業停止)を取ることに加え、2022年2月には、全国民(成人)へのワクチン接種義務化を発表しました。 ほんの数週間前までは、現在のようなシナリオなど想像もつかなかった状況で...

2021年11月22日月曜日

久しぶりにボルドーに行って驚いたこと

  私はパンデミック以来、全く旅行というものをせずに過ごしてきました。もともと国内(フランス)を旅行することも滅多になく、海外(といってもヨーロッパの中か日本)に行くことの方が多かった私は、何も今、行かなくてもいいか・・と、もうちょっとスッキリとした気持ちで出かけられるようになったら・・もういい加減、コロナもおさまるだろう・・と思いつつ、気がつけば、もう2年近くなるというのに、ずっと長距離の移動は避けてきました。 といっても、普段、パリ市内では普通に(ヘルスパスのもとにですが・・)買い物に行ったり、食事に出かけたり、友人に会ったりはしていたので、まるっきり自粛していたわけでもありま...

2021年11月21日日曜日

古き良きパリを体感できる庶民派フレンチレストラン シャルティエ

    パリの外食は高いです。パリにいる時は、外食の値段を日本円に換算しようものなら、バカバカしくて、本当に嫌になるので、しないようにしていますが、逆に日本に行って、外食の値段をユーロに換算して考えると、たちまち目が輝いてしまいます。 日本でもそれなりに高級なレストランならば、これまたなかなかなお値段ではありますが、一般的に言って、日本での外食は、恐ろしく安くて、嬉しくはあるものの、これでどうやってやっていけるの?とそれはそれで、このしわ寄せが必ずどこかに行っている(正当な対価が支払われていない部分がある)ところが、現代の日本の別の問題の一面であるような気もします。 例えば、パリでランチを食べようと思えば、安くて15ユーロ程度(約2,000円程度)は、余裕でかかります。パリでまずまずのフレンチを食べようと思ったら、なかなかな値段なわけです。 そんな中、パリのこのシャルティエ(Chartier)というレストランは、なかなか庶民的なお値段で、凝ったメニューではありませんが、ごくごく一般的なフレンチを楽しめるお店で、前菜、メイン、サイドメニュー、デザートなどが細かく注文でき、ちょい飲みしようと思ったら、サイドメニューを数品頼んで後は飲む(飲むことばかり考えている)ようなこともできます。  この日、前菜に頼んだロゼットとセルリレムーラード お値段もとてもお手頃で、テリーヌ3.5€、キャロットラペ(人参サラダ)1€、セルリレムーラード(セロリアック・セルリラブ根セロリのサラダ)2.7€、フライドポテト2.5€、ニシンのフィレのオイル漬け3.8€、エスカルゴ(12個)14.8€、などなど、ごくごく一般的にどこの家庭でも食べているようなものでありながら、本格的な味を楽しめます。 ビール・カクテル類も3.5€前後、ワインもハーフボトルで6〜10€程度です。 メインはお魚のメニューは少ないですが、お肉料理はステーキからローストチキン、鴨のコンフィ、シュークルート(アルザスの名物料理でキャベツなどの野菜と肉類を煮合わせたもの)、豚足料理、ビーフブルギニヨン(牛肉の煮込み料理)などなど、ガッツリと食べることができます。(こちらも6.5€から11€程度)シャルティエのメニューのサイト             スズキのグリルとビーフブルギニヨン そして、何よりもこのお店が楽しいのは、1896年創業という歴史ある店内の作りで、入り口の回転扉から一歩、足を踏み入れると、当時にタイムスリップしたような、まるで映画のセットかと思ってしまうような当時と同じ雰囲気の空間が楽しめることです。  お店の入り口は回転扉 もちろん手動 白いシャツと黒いベストに身を包んだウェイター(女性も少数ですがいます)がお出迎え、席に案内してくれます。テーブルには、白い紙のテーブルクロスが敷かれ、席に着くと、メニューとグラスとパンが運ばれてきます。 メニューは一応、日替わりとなっていて、日によって多少、違いますが、レギュラーの人気メニューはほぼ不動です。このお店の面白いところは、オーダーをその紙のテーブルクロスにボールペンで書いていくことで、自分が何を注文しているのか、確認することができます。(もっとも、字が汚いので、解読不能な場合も多い)合理的といえば、合理的なこのシステム、パリでは他のお店では見たことがありません。  オーダーは紙のテーブルクロスに手書き フランスのレストランでは、パンは水のような扱いなので、頼めばもっと持ってきてくれますが、まあほぼ充分過ぎる量なので、パンのおかわりをしたことはありません。 天井の高い広いお店で一部、一階席を見渡せる2階席部分もありますが、大変な人気店のため、食事時には、お店の前に行列ができ、常時、行列用の赤い太いロープが用意されています。   行列前提で、並ぶためのロープが常設されている 大混雑していて、かなりざわざわした感じながら、閉塞感がないのは、この広いホールのような高い天井のせいかもしれません。 地元のパリジャン・パリジェンヌはもちろんのこと、ヨーロッパからの観光客にも人気のお店のようで、先日、行った時はドイツ人のご夫婦と相席でした。 気取らずに、どこか大衆食堂のようでありながら、しかし、どこか格調高い雰囲気もある古き良きパリの空間がそこだけ現代に残っているようなそんな気分を料理と共に味わうことができます。トイレの前の駅のような看板 パリにいらした際には、星付きの高級レストランも良いですが、こんな感じのレトロな雰囲気を味わえる庶民派レストランも地元の民の雰囲気が味わえて楽しいです。レストラン シャルティエ パリ⭐️BOUILLON...

2021年11月20日土曜日

海外在住邦人の日本での国民年金の支払いと受給について

    海外に長く住んでいると、別に仲違いしたわけではなくとも、自然と連絡しそびれたりしているうちに、友人と音信不通になることはよくあることで、そんな音信が途絶えていた学生時代の友人から、ひょっこりと連絡をもらって、ほぼ10年ぶりくらいに話をしました。 その間、お互いの私生活にはそれぞれ色々なことがあって、意図的ではなかったにせよ、彼女と連絡をとらなくなったのには、その間、彼女にも私にも色々なことが起こっていたことがわかったのですが、それでも、その間の隙間を飛び越えて、昔の二人の感覚があという間に蘇ったのが嬉しくて、時差があることも忘れて話し込んでしまいました。 私も海外に出て長く...

2021年11月19日金曜日

ボジョレー・ヌーボーは、あまり注目されなくなった・・

    私が日本に住んでいた頃は、もう20年以上も前のことになりますが、ボジョレー・ヌーボー解禁の日は、メディアでも大きく取り上げられ、なかなかのお祭り騒ぎでした。 フランスに来たばかりの頃は、それでも、フランスでもボジョレーは一応、フランスでも解禁日には、職場で買ってきてみんなで飲み比べをしたりもしたり、スーパーマーケットなどでも特別なコーナーが大きく設けられていたりしたので、今よりはもう少し、盛り上がりを見せていたような気がします。 それが、年々、スーパーマーケットなどでも扱われ方が小さく、雑になり、また、あまり人が群がるようなこともなくなったのには、少々、寂しい気がしています。 昨日、「そういえば、今日はボジョレー解禁日だった!」と思い出して、近所のスーパーマーケットを覗いてみると、寂しい限りのボジョレーコーナー、しかも周囲に興味のありそうな人もおらずにひっそりと5〜6種類のボジョレーが積み上げられていました。 昨年もすでにずいぶんとボジョレーも衰退したな・・という感がありましたが、今年はますますその感が強くなった印象です。そうでなくとも、最近ではフランスの若者のワイン離れが伝えられ、ビールやウォッカ、モヒートなどのカクテルや、逆にウィスキーなどの人気が高まり、スーパーマーケットにあった大きなワインカーブが縮小され、代わりにビール売り場が拡大して、ビールも多くの種類がおかれるようになりました。 それでも、フランス料理には欠かせないワインは、やはりフランスでは大きな位置を占めていることに、かわりがないのですが、もともとあまり長い期間の保存が効かない(最大6ヶ月保管可能)若いボジョレーは季節限定であるがゆえにその時だけ、一瞬、注目されるだけのもの、たまにボジョレーを手にとっている人も年齢層が比較的高めで「今年のボジョレーを味見してみよう」といった感じのまさに年中行事を変更することのない人々といった印象です。 昨年から続くパンデミックはさらにこのボジョレー解禁のお祭り行事から、一層、人を遠ざけているのかもしれません。 今年は、春先にワイン畑に霜が降りたりした気候もワインに大きな影響を与えたと言われていますが、このボジョレー地方も少なからずその影響を受けており、メーカー側は今年のボジョレーは、「アルコール分が少なめで、より軽く、よりフルーティーで飲みやすい」と、「物は言いようだ・・」と思われるような宣伝の仕方をしています。 1980年代に、この特別に早くに解禁日を迎えることを利用して、盛り上げる商業戦略にのったボジョレー・ヌーボーは、本来のブラックガメイ種の葡萄の本来の風味を際立たせる、より自然で伝統的なプロセスから、アルコールの少ない控えめな飲み物から、赤い果実の香りを引き出すことを目的として、イチゴやラズベリーやスミレの味を際立たせるために人工酵母の使用、発酵前の浸軟(ワインの着色と風味付け)、補糖(砂糖を加えてアルコールレベルを上げるプロセス)する製造方法が体系的になりつつあり、本来の風味とは異なったものとなってしまっている可能性があります。 それでもフランスワインの中での一定の割合でのマーケットになっているボジョレー・ヌーボーは、フランスだけでなく、海外でも110カ国以上で4000万本以上のボトルが販売されており、その生産の40%は海外に輸出されています。  ボジョレーヌーボーの輸出先 中でも日本はその4分の1を占める世界で最も大きなボジョレー・ヌーボーのマーケットになっています。 時差の関係で、この11月の第3木曜日をフランスよりも早く迎える日本は、その解禁のタイミングを上手く盛り上げて、このボジョレー・ヌーボーをより広く販売することに成功したのです。 今年のボジョレーの葡萄の収穫は9月の中旬に始まり、2週間程度で終了、もともとボジョレー・ヌーボーは、製造過程に4日間しかかからないという製造プロセスであるために、価格も安く、フランスでは4.5ユーロ(約580円)から7ユーロ(約900円)程度で売られています。 値段は安くても、ワインならば、一年中を通して、それほど高価なものでなくても、そこそこのクォリティーのものが楽しめるフランスで、わざわざボジョレーでなくとも良い・・そこまで感動しない・・というのが私の正直な印象です。 それでも、おススメのボジョレーが掲載されていましたので、ご紹介しておきます。 一般的に売られている物よりは少しお値段は高めではありますが、ワイン通でボジョレーを楽しもうとなさる方には、元来のボジョレーの味と風味を楽しめるものかもしれません。○Frédéric...

2021年11月18日木曜日

フランスは本格的に第5波に乗り始めた!

    現在、周囲のヨーロッパの感染拡大の急増が顕著な中、フランスの感染状況は増加傾向にあるとはいえ、比較的、安定している状況に見えていました。 フランスでの1日の新規感染者数が1万人を突破したのが、11月3日(10,050人)、そして、その2週間後の11月17日には、あっという間にその2倍の2万人を突破(20,294人)してしまいました。 いくら他のヨーロッパの国よりはワクチン接種率があがっているとはいえ、依然として4人に1人はワクチン接種をしていない状態。感染者数が増加すれば、感染のリスクが増加するのは当然のことです。 ヘルスパスのシステムが導入されたことで、フランス...

2021年11月17日水曜日

ご近所との常識の違いに戸惑う出来事

 狭いコントロールルームに詰め込まれていた荷物 私たちの住まいは、パリのあまり大きくないアパートで、1フロアに2世帯が住んでいます。ですから、同じ階のお隣の世帯と共有?のスペースはエレベーター前の小さなスペースと電気や水道のメーターなどのコントロール機器が入っている小さな小部屋(コントロールルーム)のような場所が共有といえば、共有のスペースになっています。 先日、午後の時間にアパートの呼び鈴が鳴ったので、不審に思って(普通、外からの来客は、まず地上階にあるドアフォンを鳴らして、それに応えてから、まず地上階にあるドアの鍵を解除して、それから上がってくるので、いきなり玄関のベルを鳴らさ...