土曜日は、バスも本数が減るため、待ち時間が増えるし、本数が減っても、さほど乗降客は減らないために、混雑するので、ふだんはあまり乗らないようにしているのですが、日本から友人が来てくれていて、そんなに長くパリにいるわけでもないので、お天気の良い日に一日出かけずにいるのも、もったいないと思い少しはパリの街を歩こうと、バスに乗ったのです。
わりと混んではいたものの、運よく、2人とも座れて、2人でぼそぼそとおしゃべりをしていたら、ちょうど向かいに座っていた年配の女性が何やら、もうおしゃべりしたくてたまらない様子でいるのに、私は気が付いていました。
ちょっとしたバスの中でのハプニングをきっかけに、ついに、その女性の口が開かれたと思ったら、それから始まりました・・おしゃべりが・・。
外に歩いていたピンクのロングヘアの若い女の子の二人組が目にとまり、何気に目をやると、その女性が隙なく、その女性がそれを見つけて、顔をしかめて、「モッシュ・・(醜い)」、「ああいうの・・最近、よく見かけるけど、あんな恰好する娘の気が知れない・・」と。
見るからに、アニメのコスプレというか、そんな感じで、おそらく日本由来のコスプレ・・なんとなく、日本人の私としたら、あまり嫌な顔をされるのも、どこか居心地の悪いような感じで、「私たち、日本人なの・・」と言ったら、もうそこから、日本の寿司の話・・。
「お寿司ってすごく美味しい!」・・「けれど、お醤油は、しょっぱすぎる!」と。「お醤油ってなんであんなにしょっぱいのかしら?私は、お醤油はお水で薄めて使っているの・・」と。「えっ?お醤油、水で薄めるの????」「なにそれ???」。
この女性、なにかにつけて、文句ばっかり言い続ける人で、その後もパリって本当に汚くて・・と始まり、こんな大きなネズミをみかけるし・・などなど、延々と彼女が降りるまで、彼女のおしゃべりは止まりませんでした。
彼女がようやく途中で降りるようだったので、「それじゃね!ボンジョルネ!」と声をかけて、友人ともども、ちょっとホッとして顔を見合わせていると、今度は、その女性の隣に座っていた男性が「なんだ!あいつは・・あいつの言ってることはめちゃくちゃだ!」とすかさず、彼女にとってかわっておしゃべりをはじめました。
彼は、ずっと私たちのおしゃべりを苦虫を潰すような顔をして、ずっと聞いていたのです。「あんな大きなネズミなんているか!」・・「だいたい、MONOPRIX(モノプリ)のお寿司なんて、寿司とは言えない!あんなもの・・」と言い出し、こちらは、「まあ、パリでふつうに食べてるお寿司なんて、そんなものでしょ・・」と内心思いながら、聞いていたら、「だいたい、パリにあるお寿司屋は中国人がやっていて、あんなものは寿司とは言えない!」・・「自分は、ちゃんと日本人がやっているホンモノのお寿司屋さんを知っている!あそこの寿司はホンモノの寿司だ!」と。
そして、私にパリにあるホンモノのお寿司屋さんとやらを教えてくれました。
その場で、そのお店をネットで検索してみると、ちょうど、ポニョの療法食を買いに行っている付近にあるお店ということがわかったので、今度、ついでに行ってみて、本当にホンモノのお寿司かどうか、食べてみようと思います。
ともかくも、フランス人の特に、年輩の人たちは、隙あらばおしゃべりがしたくてしたくて、たまらないのだということが、図らずも今回もバスの中で実感し、友人にもパリの日常の一面を見てもらえたのではないかと思っています。
でも、そんな、フランス人の人間っぽいところ、私は好きなんです。
その後、友人とパリの街をふらふらと散歩して、早めに家に帰って少しゆっくりしようと、また帰りのバスに乗ったら、なんと、このおじさんの方がまた途中から乗って来てびっくり! おじさんの方もあまりの偶然にバツが悪かったのか? 「わざとじゃないからね・・」と顔を赤らめていました。
フランス人 おしゃべり
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