2026年2月17日火曜日

盗難防止のため、2027年末まで店舗におけるアルゴリズム監視の試験導入法案可決

  


 AI(人工知能)がスーパーマーケットに導入されようとしています。

 国会は、盗難防止のため、2027年末まで店舗におけるアルゴリズム監視の試験導入を認めるルネッサンス法案を可決しました。

 この法案は小売店、スーパーマーケット、ショッピングセンターのCCTV映像をアルゴリズムを用いて分析することを実験的に認可することを目的としています。

 このシステムは不審な行動を認知する、例えば、バッグに商品を入れる、通路に長く居座りすぎているといった特定の行動を識別するようにプログラムされており、小売業者に警告を発し、小売業者はそれに応じて対応することができます。

 この技術は現在は、認可されていませんが、既に「2,000社~3,000社」で試験的に利用されています。

 この法案には、「顔認識技術の除外」や「この技術を利用する際に国民に通知する義務」など、一定の安全策が含まれています。

 また、これらのアルゴリズム分析は「それ自体は訴追の対象にはならない」ことも銘記されています。

 この法案が国会で可決されたとはいえ、まだ上院を通過しなければなりませんので、現段階ではまだ即、施行というわけではありません。

 ヴェドレンヌ内務大臣は、「この提案の精神」を歓迎しつつも、アルゴリズム監視の開発は「主に国家権力の領域に属する」と主張し、国家情報技術・市民的自由委員会(CNIL)および国家評議会と協議したうえで、「政府法案」によって対処することが望ましいとしています。

 この法案が上院で速やかに可決されなければ、この条文は「日常の安全保障に関する法案草案」に盛り込まれる修正案として提出される可能性があります。

 たしかに、この監視システムにAIが導入された場合、さらに国民の日常的な監視体制がエスカレートしていく危険性もあるため、これが店舗内の盗難防止システムだけに留まらない危険性も孕んでいます。

 アルゴリズムによるビデオ監視の最初の試行は、2024年パリオリンピック期間中に実施され、群衆の動きや放置された手荷物を当局に通報することを目的にしていました。

 今回のルネッサンス法案の日付が2027年末までとされたのは、2030年アルプス冬季オリンピックを念頭に入れたもので、アルゴリズムによるビデオ監視の施行の終了日となっています。

 この法案には反対する声もあり、特に左派は「極めて憂慮すべき事態」、「国民の自由に関する懸念」などが問題視しています。

 個人の自由に対する潜在的なリスクについて、「自由の問題を考慮せずに技術解決主義的なアプローチを取り、技術が全てを解決できると考えるのは問題である。なぜなら、私たちが常に監視されている瞬間、私たちはプライバシーの権利、つまり私生活を尊重される権利を失ってしまう」と人権連盟も主張しています。

 国会の議論の中で、ある議員が「私たちは立法府よりも早いスピードで進歩するテクノロジーに追いつかれつつあります。急いで枠組みを作らなければ、基本的自由が侵害されてしまいます。」と述べていましたが、これはどこの国でも共通する問題。

 進歩していくテクノロジーに即した法律をどんどん制定していかなければならないのです。

 何かというと、自由や権利の主張を叫ぶフランスも治安とのバランスが難しいのです。


店舗におけるアルゴリズム監視の試験導入法案


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