2024年7月30日火曜日

最後までグタグタ・・セーヌ川の水質問題 トライアスロンがデュアスロンになる可能性

   危険視されていたセーヌ川上でのオリンピック開会式もなんとか事件も事故も起こらずに済み、今回のオリンピックで終始、疑問視されていたセーヌ川でのトライアスロンが最後の最後までセーヌ川の水質問題で未だに動向が不明となっています。 セーヌ川で開会式のパレードを行うことも、ちょっと前代未聞の荒唐無稽な話ではありましたが、またそのセーヌ川を利用してトライアスロンの競技を行うという決定も、リスクの種類は違っても、同様にちょっと考えられない発想でした。 セーヌ川の水質を改善させることは、長いことパリ市の課題でもあり、このオリンピックを機に、浄化させることを目標としてきました。 パリ市は、この...

2024年7月29日月曜日

オリンピックを開催している街ってこういう感じなんだ・・

   パリオリンピック開会式の日は、交通手段も限られていたし、その翌日もお天気が悪く、なんとなく、街中に出てみようという気もしなかったのですが、2日後、ようやく、ちょっとオリンピック色に染まった街の様子を覗いてみようか?と、パリにあるいくつかのスタジアムのうちの一つの近辺を少し歩いてみました。 相変わらず、我が家の周辺のバスは通常運転にはなっておらず、「え~~?まだダメなの~~?」と正直ウンザリもしたのですが、セーヌ川へのアクセスは、場所にもよるのでしょうが、再開されていて、久しぶりにセーヌ川沿いも歩くことができました。 スタジアムの近くの駅は、やはり警備は相当なもので、「メトロ、結構、混んでる?」と思ったら、警備隊(私が見たのは憲兵隊でしたが・・)がメトロの中にまで乗り込んでいました。 おそらく、セーヌ川近辺に取られていた人員が今度は市内、メトロの中にまで配置されるようになったものと思われます。まあ、こんな警備隊がメトロの中にまで乗っているのは、多少、緊迫感もありますが、よく考えてみれば、安心なわけで、おそらく、日常のパリよりは、数段、治安がよくなっているのではないか?と思われます。 お天気が良いだけで、パリは本当に格段に美しく感じられ、また、オリンピックのための表示や看板などが周囲の風景や緑の木々など、計算しつくされたようにマッチしていて、路肩に何気なく置かれたブロックなどまでもが、今回のパリオリンピックカラー(オリンピックの五輪の色とは別のパステルピンクとペパーミントグリーンなどなど・・)にペイントされていて、とってもいい感じです。 開会式のための警備のための、あまりの規制の厳しさに逃避してしまったパリジャンも多かったわけですから、すべてのフランス人がオリンピックに好意的、またオリンピックに興味あるというわけではないとは思いますが、それにしても、やっぱりオリンピックを開催している街がなんとなく、次第に湧いてくる、なんとなく多くの人がワクワクしている感じというものを少しずつ感じています。 テレビのオリンピック中継なども、いつもは要所要所に少しずつフランス人の分だけ・・という感じが多いのですが、今回は、時差もなく、何より開催国ということで、夜20時のニュースの時間なども、ほぼ一般的なニュースは最小限でオリンピックの中継やオリンピック関係の報道に割かれています。 私は、オリンピックといえば、やっぱり日本人を応援したくなるのですが、ふだんはあまり日本人の分は放送してくれないので、日本人がいない競技はフランスを応援します、 昨日はちょうど、水泳の生中継をしていて、フランス人も日本人も出てきた男子400メートルメドレーの試合でした。 これは珍しいタイミング!と思って見ていたのですが、満席の会場の応援はほぼほぼフランス人の応援で、テレビ越しからでも伝わってくる観客席の大熱狂。各国からの応援団はそれぞれいるとはいえ、これはフランス人にはずいぶん有利、気持ちの上がりかたはずいぶん違うのではないかと思いました。 その試合では、なんとフランス人が金メダル!日本人が銅メダルを獲得していました。 ちょうど、その日には、たまたま行ったスタジアムの近くに時計メーカーのOMEGA(オリンピックの公式タイムキーパー)のパビリオンができていて、実際にオリンピックで使われているタイムを測るための装置や実際のプールの中の装置がどんな風になっているのかなどを見てきたばかりだったので、「ほんとに、あれ、使ってるんだ!」あの展示場に出ていた写真の人(奇しくも当日金メダルをとったフランス人選手)だ!などと、いつもよりは、興味深く見ることができました。 このオメガのパビリオン、実際に自分で走ってみてタイムを計ってくれるゲームなどもできるし、わりとふらっと見て回れるので、機会があれば覗いてみるのも楽しいかもしれません。Parc...

2024年7月28日日曜日

フランスにとってのオリンピック開会式セレモニーの意味

  4時間以上にも及ぶ2024年パリオリンピックの開会式セレモニーは、悪天候の中にもかかわらず、大きなトラブルに見舞われることもなく、無事、終了しました。 マクロン大統領は、翌日、会見で、このイベント前から警備にあたった人々、ボランティアをはじめ、2024年パリオリンピックの成功に貢献したすべての人、特に大会の安全を確保した人たちに感謝したいと述べました。 また、X(旧Twitter)には「誰もが不可能だと言った・・しかし、私たちはやり遂げた!それは集団の力、国家の投資、そして私たちを守ってくださる皆さんの並外れた動員のおかげです。ありがとう!」とポストしています。Tout le monde...

2024年7月27日土曜日

大雨のオリンピック開会式当日 前夜の事件とセレモニーあれこれ

 🇫🇷 ALERTE - Le pont d’Austerlitz s’enflamme aux couleurs du drapeau français pour la cérémonie d’ouverture des JO. (France 2) #Paris2024 pic.twitter.com/NM8fe9FMWj— Mediavenir (@Mediavenir) July 26, 2024   朝、目覚めて外を見たら、雨が降っていました。前日の天気予報でも雨の予報だったので、「やっぱり雨か・・」と思いました。この日は、近所のバスなども全て運行休止。コマーシャルセンターまでクローズになっていて、最後のとどめか・・と思いましたが、ここまでされるともうその日は外出は断念、ロックダウンしていました。 オリンピックの警備のための様々な交通規制や制限のために、パリを脱出してしまった人も多いなか、私は、オリンピックの開会式などを見に行くことはしなくても、自分の住んでいる街でオリンピックをやるなんていうことは滅多にないこと!と思って、この期間は、パリに留まることにしていたのです。 しかし、実際に住んでいる街でオリンピックをやられるということは大変なことだと実感!、また今回の開会式がセーヌ川上6㎞にわたってパレードを行うなどという荒唐無稽?なことを実現させようとしたために、その1週間以上前から警備が異常に厳しく、広範囲にわたることになりました。 私は、オリンピックに関わる仕事をしているわけではありませんが、ここまで住民の犠牲を強いたからには、やっぱり素晴らしいものにしてほしいと思っていました。 それが雨に加えて、朝一番のニュースはSNCF(フランス国鉄)のTGVネットワークへの大規模攻撃による交通網大混乱のニュース。ℹ️...

2024年7月26日金曜日

あれだけいたパリの露天商はどこへ行ったのか?

   オリンピックの警備が厳しくなって、住民でさえも、通行は厳しく制限され、現在、パリの街には、警察官や憲兵隊が溢れています。特にここ数日では、警察官も海外からの警察官もけっこういて、物々しいこと極まりない感じです。 そんな警察官の警戒に気をとられて、しばらく気が付かなかったのは、日常、パリに数千人はいると思われる露天商がいつのまにか、姿を消していることです。 そもそも違法の商売なので、日常から摘発してもよさそうなものなのですが、通常は見て見ないふりをしているというか、見過ごしているというか、特に観光地と言われるような場所には、ものすごい数の露天商がいるのです。 一時、エ...

2024年7月25日木曜日

空いているパリを満喫する1日

   オリンピックまでのカウントダウンが始まり、今週に入ってから、公共交通機関や通行止めなどの不便さに腹を立ててばかりいるのもバカらしく、代わりに予想外に空いてきたパリを満喫することにして、いつもは、混んでいて断念してしまうレストランに行ったり、買い物(といっても食べ物・・)に行ったりして、それなりに空いているパリを満喫しています。 メトロやバスなどの公共交通機関は前もって予告されていたところ以外でも運行していなかったり(特にバス)、途中までしか行かなかったり、これには少々閉口し、移動に時間もかかるのですが、その代わりにというか、その分、パリに人が少ないので、半分は、「そりゃそうだよな・・」「こんなに迂回しなければならなかったりするのは面倒くさいもんな・・わざわざみんな出かけないよな・・」と思いつつ、「いやいや、こんな機会はまたとない!」とその空いているという部分を楽しむことにしたのです。 オデオン界隈(サンジェルマン・デ・プレ界隈)にお気に入りのレストランがあるのですが、そこは、いつも、行きたいな~行こうかな~?と思って覗いてみると、いつもすごく混んでいて、そうでない場合は時間を外してしまったりとなかなか行けていないお店があって、「そうだ!今なら、あそこも空いているかも?」と思って、行ったのです。 それでも、行ってみるまでは、「今日はもう混んでいるかもしれない・・」とか、「あそこは、例外的にやっぱり混んでいるかもしれない・・」と目の当たりにするまでは、どうかわからないな・・と思っていたのですが、類にもれずにそこもやっぱり空いていました。 このお店がお昼時にこんなに空いているのを初めてみましたが、ラッキーでした。地元のパリジャン・パリジェンヌにも大人気の、とっても美味しいお店です。久々のお気に入りのレストランのランチにとっても満足し、ゆっくり、ゆったりと食事をして出てきたら、サンジェルマン大通りがなんと通行止めになっていて、通りの向こうには行けなくなってしまい、帰りに生ハムを買って帰ろうと思ったのに買えず、「もう今日はやめておきなさいということだな・・」と自分に言い聞かせました。 この近くでいつもは大混雑しているお店といえば、シティファーマ(CITY...

2024年7月24日水曜日

環境活動家ポール・ワトソン逮捕で注目される日本の人質司法

   今週初めのグリーンランドでの環境活動家ポール・ワトソンの逮捕はフランスで憤りと支持の波を同時に引き起こしています。この男性の環境活動家としての歴史は長く、1977年シーシェパード保護協会(主に反捕鯨)を設立して以来、様々なアクションを起こし、過去にも、数回、数か国で逮捕されています。 彼のアクションはよく言えば、なかなかパンチがあるもので、捕鯨やアザラシ捕獲などの妨害行為や漁船乗り込みを始め、この反捕鯨を訴えるために、フランス人女優ブリジット・バルドーをカナダ北部の流氷に連れて行き、アザラシの赤ちゃん狩りを非難するアピールを行ったりと広報活動にも長けています。 しかし、その行動はなかなか強引で時に破壊的、暴力的でもあったりしていることから、1979年には、カナダのセントローレンス湾で1000頭のアザラシの屠殺を阻止した際に暴力をふるったとして逮捕、1983年、ポール・ワトソンと彼のチームはシー・シェパード2号でニューファンドランド州セント・ジョンズ港を封鎖。 10...