2023年6月14日水曜日

パリが暑くて・・今後、パリはスペイン南部のセビリアのような夏になる?

   今年のパリは、5月の半ば頃まで、けっこう肌寒い日もあったりで、今一つ、お天気もよくなくて、たまに晴天の日があったりすると、この出不精の私でさえも、せっかくお天気がいいんだから、どこかにでかけなくちゃ損!みたいな気がして、無理やりに何かにかこつけて出かけたりしていたほどでした。 それが、個人的には、ちょうど娘が日本からやってきた頃から、お天気も良くなり始めて、「ちょっと前までお天気も悪くて、肌寒いくらいだったのに、ついてるね・・」なんてことを言ったりしていました。 そして、なんやかやとバタバタしている間にあっという間にパリは「お天気がいい・・」を通り越して、夏のようになり、こうなってくると、もう陽ざしが夏・・というか、真夏のようで、もうヘロヘロしながら日陰を探して歩くようになっています。 特にここ数日は、30℃を超える日が続いていて、早くもちょっと夏バテ気味です。 以前は、7~8月の真夏がこんな感じだったな・・と思いつつ、今はまだ6月。今からこれでは、全く、先が思いやられます。なにせ、年々、体力が衰えているうえ、今年はイタリアに行って食べすぎた分を歩いたり、運動したりして、なんとか回復しなければならないのに、この暑さでは、せっかくの志が萎えてしまいそうです。 それでも、湿度は比較的低いので、日陰に入れば、なんとか凌げないほどではないのですが、なんといっても、メトロやバスなどの公共交通機関は冷房車に当たる可能性が低く、運よく冷房車にあたることもあれば、今日などは、一度も冷房車には遭遇しませんでした。 この暑さで密閉空間になるメトロやバスは、そもそも気温が高くなっているうえに、乗車している人々の体温がさらに熱気を煽り、冷房なしだとかなりキツいです。 昨年は、5月に記録的な熱波とかで、5月の段階ですでに30℃近い気温になっていましたが、今年は、その期間は、むしろ寒いくらいだったので、逆にその落差が身体にはキツいです。 以前は、一年で苦しいほど暑いのは、せいぜい真夏の1週間くらいのことで、それさえ乗り越えれば、夏は楽勝だったパリも暑い時期が長期化して、夏も辛くなりました。 とはいえ、日本のように湿度が高くはないので、その面ではまだ少しはマシな気もするのですが、ここ数日は連日30℃超えで、これがまだ、しばらく続き、少なくとも夏至までは、気温は下がらないというので、なかなか、ウンザリしています。 本来ならば、6月はジューンブライドと言われるくらい、最も気候の良い時期だったにもかかわらず、これでは、結婚式には、あまりふさわしくない汗だくの季節になってしまいました。 この熱波は、高気圧異常の結果であり、地球温暖化に伴い、熱波は今後さらに増加することが予想されており、...

2023年6月13日火曜日

フランスードイツ鉄道パス 18 ~ 27 歳の若者向けの無料鉄道チケット6万枚

   エリゼ条約およびフランスとドイツの和解 60 周年を記念して、フランスとドイツの若者・居住者(フランスもしくはドイツに居住する1996 年 7 月 1 日から 2005 年 12 月 31 日生まれ)に両国の鉄道を無料で利用できるパス 60,000 枚が提供されます。 「えっ??ほんと?」と一瞬、図々しくも思いましたが、私は18歳~27歳でもなく、また、このチケットは発表から数時間で完売?(無料なのだから完売というのもおかしいが・・)してしまったようです。 エリゼ条約とは、1963年フランスのシャルル・ド・ゴール大統領とドイツ連邦共和国 (FRG) のコンラート・アデナウアー首相の間で結ばれたドイツとフランスの間の協力条約で、この条約は、特に防衛、教育、青少年の分野における両国間の協力を強化するものだそうで、仏独協力条約とも呼ばれています。 6万枚のチケットの内訳はフランス3万枚、ドイツ3万枚で、さらにフランスの3万枚のチケットのうち、半分の1万5千枚は、奨学生...

2023年6月12日月曜日

15歳の少女をメッタ刺し、生きたまま火をつけた未成年の男子に懲役18年の判決は妥当か否か?

   フランスに死刑制度がないのは、知っているし、私は死刑制度がよいことだとも思っていません。しかし、今回の判決には、被害者を全く知らない私でさえも、どうにも納得がいきません。思わず、「日本なら死刑だろう・・」と思ってしまったほどです。 事件が起こったのは、2019年10月クレイユ(オワーズ県)でのできこと。当時15歳だった少女は、彼女のボーイフレンドに刺され、生きたまま火をつけられ死亡しました。彼女は妊娠しており、事件の2年前の2017年に最初の性的暴行を受けた被害者でもあり、そのうえ、その時の映像がネット上で流され、「軽い女」という評判を植え付けられ、モノのように扱われ続けてい...

2023年6月11日日曜日

日本に帰っていった娘 親離れ・子離れ

  転職を機に、パリに一時帰国?していた娘が日本に帰っていきました。2週間程度の滞在でしたが、その間、彼女は時間を惜しんでパリにいる友人と会ったり、私とも一緒にパリで買い物して歩いたり、食事に行ったり、イタリアに旅行したりと私にとっても、楽しい時間でした。 私は子育ての過程において、かねてから、子供は、ある程度の年齢になったら、家を出て、独立した生活を経験するべきだと思っていたし、娘の場合は、彼女のエコールがボルドーにあったために、以前にも1人暮らし(といってもシェアハウスのようなところでしたが・・)をしていた期間がありました。 途中、パンデミックで予定が狂ったりして、海外への留学...

2023年6月10日土曜日

一日にして、フランス中のヒーローになったバックパックの男

  アヌシーの平和な公園で突如、ナイフで小さい子供4人を含む6人を襲った凶悪事件にフランス中が震撼とした翌日、この凶行の様子は、居合わせた人々が撮影していた動画がテレビやSNSで拡散されました。 この動画は、犯人の動向とともに、犯人を追いかけまわし、持っていたリュックサックでナイフ男を払いのけ、犯人に立ち向かう若者の姿が映されていて、この「バックパックの男」は、瞬く間に有名人になりました。 この犯人は、犯行時に「キリストの名のもとに!」と叫びながら、子供にナイフで襲い掛かったと言われており、自らをキリスト教徒であると名乗っていたそうですが、皮肉なことに? この犯人に立ち向かっていった24歳の男性もまた、敬虔なカトリック教徒で、哲学と国際経済学を専攻していた彼は2ヶ月間にわたり、バックパックを背負って、フランスの大聖堂巡りをしている最中でした。 恐らく事件現場は、異常な緊迫感と恐怖に包まれていたと思われますが、彼は、「自分自身の身の危険は全く思いもせず、飛び散る血を見て、何もせずにはいられなかった・・自分自身の命よりも、危険にさらされている人々の身の危険を恐ろしく感じた・・」とインタビューに答えています。 ちょっと美談すぎる気もするのですが、動画を見ると、最初、彼は非常に大きなバックパックを背負ったまま、犯人を追いかけていっているので、彼があまり深く考える間もなく、行動を起こしていたことがうかがえます。 彼は、途中でバックパックをおろしてから、もう一つのリュックサックで犯人を攻撃?回避しながら、彼がベビーカーに近付こうとするのを追い払いながら、闘っています。 彼自身は、自分のとった行動が自分の身に危険が及ぶことであったと気が付いたのは、犯人が逮捕されて、ストレスから解放された後だったと話しています。 この男性は、瞬く間にフランス中のヒーロー・英雄となり、事件の翌日に犠牲者の病院を訪れたマクロン大統領にも対面し、直接、称賛の言葉を受けています。大聖堂マニア?の彼は、マクロン大統領に来年行われる予定のパリ・ノートルダム大聖堂の再建祝賀式に招待してほしいと頼み、マクロン大統領は「私が個人的に手配します」と快諾の返事をもらっています。このあたりは、なかなかちゃっかりした面も持ち合わせているようです。 もしも、自分がこのような現場に遭遇した場合、後になってみれば、犯人は一人であったことがわかりますが、事件が起こっている現場では、はっきりとした状況は把握することは難しかったはずで、自分の身の危険を考えたら、まず逃げることを考えてしまうのが普通で、逃げたところで誰も攻めはしないと思うのですが、そこで、彼のような行動に出ることは、なかなかできないことです。 また、このような動画が残されているということは、その緊迫した状況で、襲われている子供を助けずに、自分自身も逃げずに動画を撮り続けていた人もいたということでもあります。 しかし、この動画のおかげで、彼の勇敢な行動はフランス中から称賛の声を受けることになったのです。 彼がバックパックで犯人と闘っている間に警察が到着した模様ですが、警察とて、ナイフを持った犯人が暴れていれば、パリなら、警察が現れた時点で犯人は射殺されてしまいそうなところですが、彼は撃たれることなく、逮捕されています。犯人が射殺されてしまわなかったのも、ちょっと不思議といえば、不思議でもあります。 逮捕された犯人は、英語、アラブ語を話すのみで、フランス語が話せないそうで、あまり多くを語らず「kill...

2023年6月9日金曜日

フランス全土が震撼とした のどかなアヌシーの公園で起きた難民による子供を狙った襲撃事件

  事件は朝の9時45分頃に起こりました。アヌシー(オー・サヴォア県)にあるのどかな湖のほとりの公園で、ナイフを持った男が22ヶ月から3歳の子供たちに襲いかかる(成人1人を含む7名が負傷・子供たちは生死をさまようほどの重症を負った)という、ちょっと信じられない事件に誰もが震撼とさせられました。 襲われたのが、まだヨチヨチ歩きの子供ばかりというのも余計に恐ろしく不気味な事件で、その日は、一日中、フランス全土はそのニュースでもちきりで、少しずつ判明していく犯人のプロフィールに最も過激に反応し始めたのは、移民を叩き出したい極右政党の政治家と過激派でした。 犯人は、迅速な警察の介入で、その...

2023年6月8日木曜日

モンサンミッシェル1,000周年 自然と融合した神秘的な芸術

  モンサンミッシェルの修道院が1000周年を迎えたそうで、週明けにマクロン大統領が夫人を伴い1000周年記念祝賀のために予告なしに訪問しています。 フランスでは、モンサンミッシェルはミッテラン大統領以来、歴代大統領、あるいは、大統領候補者が何らかの決意、メッセージを伝える場所として、この地を訪れるのがある種の習わしのようになっています。 年金改革問題を機に数ヶ月にわたる強い不信感を経て支持率が回復しつつある中、マクロン大統領が1000周年を迎えたモンサンミッシェルで何を語るのか?と思いましたが、1,000周年ということ以外に特別な意味はなかったみたいです。 彼は「私たちが風景が消えていくのを恐れるこの時代に、モン・サン・ミッシェルは不可能なことは何もないということを証明しています。...