スーパーマーケットに買い物に行くと、「ー50%!」とか、表示されていて、「うわっ!」と思うと、よく見ると「2つ目が半額」・・などというのが、よくあります。この2つ目半額というのが、出始めた頃は、その「2つ目が・・」というところをちゃんと見ずに、半額だと思って1個だけ買ってきて、実は定価のままだったりしたことがよくあって、特に夫は、このあたりの注意力が欠如していて、何度も同じ過ちを繰り返していました。
この「2個目は半額」というのが出始めて以来、敵もさるもの、「2個目は40%引き」とか「3個目は無料」とか、手を変え、品をかえ、さまざまな試みをしているものの、大家族でもない限り、また、よほど保存のきくものでない限り、そんなにチャンスはないのですが、それでも、せこい私は、2個目が半額ということは、1個あたり・・いくらか? 3個目が無料ということは・・などと、一応、その場で立ち止まって、考えたりするのです。
しかし、この「2個目半額」や「3個目は無料」には、最終的な落とし穴も待っていて、実際に買い物が終了して、レジに行って、支払いを済ませて、レシートを確認すると、まったく割引になっていないこともしばしばで、返金となると、その場ではしてもらえずに受付にまで行かなければなりません。
最近はオートレジになったので、その場で自分でピッピッと値段を確認していくことができるのですが、「2個目半額」、「3個目無料」などのケースは、最後にトータルになった時点で割り引かれるとかで、最後まで確認することはできず、しかも、結局、割引になっていない場合は、やっぱり返金手続きに行かなければなりません。
レジで並んだ後、支払いをして、また、さらに返金のために受付で並ぶことを考えると、なかなかウンザリします。
また、量り売りの野菜なども自分で量ってキロ単位の価格に従って、自分で選んだ商品を量りに置いて、自分で選んだ重さの分だけの値段がついたステッカーを袋に貼り付けるのですが、その量りで出てくるステッカー自体も表示価格と値段が違うこともあり、(重さを量ってステッカーを貼っただけで、なんか安心しがち・・)値段を気にし始めたら、本当に気が抜けないのがフランスのスーパーマーケットでの買い物です。
とにかく、間違いが多いので、この急激なインフレのおり、いつも以上に値段は気にして、買い物をするようになったのですが、実際に支払いの段になって、「えっ?こんな金額になっちゃった???」と思ってレシートを確かめると、たしかに一つ一つの値段はあっていて、やっぱり、全てが値上がりしているんだな・・と、最近は思います。
しかし、これだけ安くなっているから、この値段なら、買ってもいいかな・・と思って買ったものが、割り引かれていないのは悔しいもので、返金のために並ぶのもめんどくさいので諦めていたこともあったのですが、このトラブルを減らし、問題を改善してもらうためにも、やっぱり、返金してもらいに行こうと、最近は諦めないことにしています。
これは、間違えられる可能性がある・・と思った時には、その値段の表示を写真に撮って、返金の時にすぐに、「ほら、この値段って書いてあった!」と見せられるように構えています。こんなところも、いつも戦闘体制、戦うことが前提で備えます。
しかし、これで少しでも改善されるかと思えば、全くそんなことはなさそうで、受付でも、まあ慣れたもので、日本だったら、「すみませんでした」とか、「大変、申し訳ありませんでした」とか、すごく謝られそうなところですが、フランスの場合は、しれっとしたもので、まったく謝ることなどもなく、しかし、びっくりするほど、あっさり返金してくれます。
これは、完全な分業制がなせるところでもあり、返金の場合なども、フランス人お得意の「それは、私のミスではない!」というところで、たしかに返金係の人のミスではないにしても、その人が会社を背負って謝るということもしないのです。
あくまでも返金係はその人の仕事をしているだけの話で、堂々としたものです。やもすると、返金手続きを「やってあげた感」満載の場合もあります。
まあ、この手のトラブルも全て、間違えられること前提にしていれば、怒りも軽減できます。
私もフランスでの生活が長くなって、自分なりのストレス軽減法を身につけました。
2個目半額 3個目無料
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