2022年2月15日火曜日

フランス入国規制措置緩和 日本からのワクチン接種済みの旅行者は検査なし


 フランス政府は、世界の多くの国々でオミクロン変異種が優勢であることやワクチン接種のレベルが上昇した上でのパンデミックの新しい局面を考慮し、入国管理システムを緩和することを発表しました。

 政府は、この決定を「パンデミックが始まって以来、国境における入国管理システムは、私たちの健康を守り、心配な特性を持つウィルスが国内に侵入するのを遅らせることを可能にしてきました。このシステムは、毎週約6,000人の市民警備隊員を動員して検査を実施し、国境警備隊は旅行者の感染対策関連の書類をチェックし、国内治安部隊は地域が決定した隔離・検疫措置を監視し、感染状況の変化や地域ごとの規則に合わせて定期的に調整されてきました」と説明の始めています。

 どんな時にも「俺たちはよくやってきた」という自画自賛を忘れない説明もフランスらしいところです。

 今回の政府の決定により、世界の国々を緑(懸念される新興の亜種が存在せず、ウイルス流通がごくわずかまたは中程度の国または地域)とオレンジ(ウイルスの循環が活発で、懸念される新興の変異型がなく、ワクチンや免疫の逃避先がない国または地域)に色分けしています。

 緑の国からの入国に関しては、ワクチン接種済みの旅行者は、フランス入国の際にワクチン接種証明書(ヨーロッパの規定するワクチン)の提示があれば、検査の陰性証明書の提示は必要がなくなりました。

 ワクチン未接種の旅行者については、引き続き、陰性証明書の提示は必要ですが、到着時の措置(検査・隔離)は、解除されます。日本は緑の国に分類されています。

 欧州の規制に従ってワクチン接種を受けた旅行者は、フランス出国時に検査は必要ありません。(受け入れ国に関しての規制は別として、とりあえず出国の際)

 ワクチン未接種の旅行者については、フランスへの入国時に陰性結果を提示する義務は残りますが、ウイルスの循環が穏やかな「グリーン」リストの国から渡航する場合は、到着時の措置(検査、隔離)が解除されます。

 緑に指定されているのは、欧州連合加盟国、アンドラ、アイスランド、リヒテンシュタイン、モナコ、ノルウェー、サンマリノ、スイス、バチカンです。バーレーン、ホンジュラス、香港、インドネシア、日本、クウェート、ニュージーランド、カタール、ルワンダ、サウジアラビア、セネガル、韓国、台湾、アラブ首長国連邦です。

 また、オレンジに指定されている国からの入国に関しては、フランスに入国する必要性を正当化する説得力のある理由を提示する必要があり、ワクチン接種済の旅行者は症状がないこと、及び14日以内に感染者と接触していないこと、ワクチン未接種者は、到着時検査を承諾することなどに関する承諾書が必要で、到着時にランダム検査を受ける可能性があります。陽性と判定された旅行者は、隔離されることになります。

 日本は緑の国に指定されており、大々的に入国措置が緩和されるような印象もありますが、上に添付した世界地図からもわかるとおり、緑の国は一部であり、大部分の国からの入国は、依然として警戒している状態ではあります。

 とはいえ、入国措置が緩和されていく方向であることには、違いはありません。

  



 一時、あまりに酷すぎたこともありますが、ここのところ、フランスの感染状況は、急降下といえるほどに減少しつつあります。

 この感染減少の現状からも、フランス人の日常の生活ぶりからも、政府の今回の判断は、妥当なものである気がしています。依然として、すっかり解放してしまわないのも理解できますし、かといって、あまりに普通の日常を送っているフランス人の様子をみても、必要以上の水際対策は、バランスが取れない感じです。

 しかし、再び感染力の強い免疫不全のリスクを高める可能性のある変異種が出現した場合には、緊急停止措置が発令されることになっています。現在の色分けの分類は、一時的なものであり、定期的に見直され、随時、状況に応じて変更されるということです。

 いずれにせよ、ウィルスの性質もどんどん変化していく状況で、その状況に応じて迅速に入国管理対策を変更するという姿勢は、フランスだけでなく、どの国にも求められている必要な措置なのではないかと思います。

 逆に言えば、またいつ新しい強力な変異種が出現するかもしれない状況、緩和できる時には、少しでも緩和しておかなければ、いつまた国際間の流れがストップしてしまうかもしれないのです。


フランス入国規制措置緩和


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2022年2月14日月曜日

メイク用品・スキンケア・ヘアケア・日用品・お菓子・日用品がびっくりするほど低価格なお店「NORMAL(ノーマル)」

 


 ちょっと、パリっぽくはなく、しかし、ちょっと人目を引く派手なライトブルーと黒、ピンクを使ったイメージカラーの外観と何やら細かい楽しそうなものがたくさんある店内についつい覗いてみたくなるような、「Normal(ノーマル)」というお店を最近、パリで頻繁に見かけるようになりました。  


 このお店の商品は、メイク用品、スキンケア、ヘアケア、日用品などを中心とした商品構成にお菓子や調味料、香辛料や食料品など広範囲にわたり、しかも低価格のものばかりなので、見ているだけでも楽しいと思いながら、うっかりついつい買い物をしてしまう・・そんなお店です。

 

 このお店は、「トップブランドを驚くほど低価格で提供します」とうたっていますが、トップブラントとはいえ、シャネルやディオールなどの超高級ブランドではなく、フランスでは一般的に名の通った大きなメーカーのものを低価格で!という意味なので、本当に気軽に手を伸ばしてしまう・・そんなお店です。

 食料品、特にお菓子類などは、どちらかというと、フランスのものではない輸入品と思われるラインナップで、なんとなくパッケージの色合いなども普通のフランスのものとは違う感じなところも、なんとなく楽しくなってしまう理由かもしれません。


  

 基本的に日常生活に必要なもの、あるいは、あったら、使ってみたい、試してみたい・・と思うものが目白押し、しかも、一つ一つが低価格なので、あっという間に商品を手にとっています。

 特に、メイク用品、スキンケア用品に関しては、種類が多いので、なんとなく楽しそうな日用品につられて店内に入っても、ついつい、メイク用品・スキンケア用品などにも、「こんなのあるんだ・・」、「こんなに安いの!」とちょっと、百均に近い感覚になります。

 今回、私が気になったのは、顔全体のパックに加えて、部分パックにハンド用パック・・


  

 そして、メイク用品、メイク用の筆なども安いこと安いこと・・

 


 世情を反映しているのか、この「NORMAL(ノーマル)」という店舗はチェーン展開で、パリ市内にも5軒ありますが、この手のお店が最近、増えたなぁと思います。

 そんなお店の中でもこの店舗は、ヨーロッパ(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、オランダ、フィンランド、フランス)を中心に300店舗以上を展開する大きなチェーン店舗で、扱っている商品も安定しており、超高級ブランドではないにせよ、名の知られているメーカーのものが並んでいるので、なんとなく安心感もあります。

 パリに来られた際には、ばら撒き用のおみやげにはちょうどよさそうなものがいっぱいあります。

 雑貨屋さんや、百均を始め、ワンコインショップなど、つくづくこの手のお店が好きな私ですが、もはや高級ブランドよりもこんなお店が楽しくなっているのは、私だけではない気がしています。だって、何より、こういうお店が増えているのですから・・。


⭐️NORMAL PARIS(ノーマル)NORMAL

 5 Boulevard Saint-Michel, 75005 Paris

 17 Boulevard de Vaugirard, 75015 Paris

 30 Avenue d'Italie, 75013 Paris

 109, Rue Saint-Lazare, 75009 Paris

 36 Boulevard Marguerite-de-Rochechouart, 75018 Paris


パリ低価格化粧品、スキンケア用品、日用品、雑貨


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2022年2月13日日曜日

ロシア・ウクライナ問題 パンデミックの次は、本当の戦争の危機

  


 「我々は、戦争状態にある」とマクロン大統領がパンデミックの始めのロックダウンの際の演説を行ってから、そろそろ2年が経とうとしています。ウィルスという目に見えない敵相手の戦争状態は、この間のいくつかの波を超え、ワクチンという武器を持ち、一時のような緊張状態ではなくなりました。

 しかし、最初のロックダウンの際は、まだどのようなウィルスであるのかも、よくわからずに、外出もほとんどできずに、みるみる病床が埋まり、患者は病院の廊下に並べられ、ついには、野戦病院のようなテントまで建てられ、呼吸器やマスクなどの医療物資が足りずに、到着するマスクが警察の先導で運ばれる様子や、ひたすら家に閉じ込められ、外からは、救急車のサイレンが途切れることなく聞こえてくる中、まさにこれが「戦争状態」というものなのか?と思ったりもしました。

 私が子供の頃は、「戦争を知らない世代」などという言葉が使われていたりしましたが、人の一生のうちには、なんらかの戦争に匹敵するくらいの大変な惨事に見舞われることになっているのだろうか?などとも思いましたが、これは目に見えないウィルスとの戦争で、襲っていかかってくる相手が同じ人間である戦争は、ことさら恐ろしいことなのだろうと思っていました。

 しかし、現在のウクライナとロシアの緊張状態は、アメリカやヨーロッパを巻き込み、本当の戦争になる緊迫した状態が続いており、海外で生活する身としては、ことさら、他人事ではいられない恐ろしさを感じています。

 このロシア・ウクライナ問題に先日、マクロン大統領がクレムリンまで出向き、戦争回避のための話し合いに、プーチン大統領との会談に臨みましたが、5時間近い会談にもかかわらず、確かなことは、「その後も話し合いを続ける」ということだけで、決定的な解決には至りませんでした。

 そもそもこの会談、プーチン大統領とマクロン大統領の会談の広い横長のテーブルの端と端に座る極端に離れた距離が話題を呼び、この距離は、後に、マクロン大統領がPCR検査をDNA情報を渡すことを恐れて拒否した結果と言われていますが、感染対策ならば、これだけの距離を取らずとも、いくらでも、方法はあったであろうに、あまりに不自然な距離。

 ロシア側は、わざわざ出向いているマクロン大統領との会談を少しでも遠ざけ、相手のペースを乱そうとしていることの表れでもあります。

 この会談の後、マクロン大統領は、帰国の際の大統領選用機での記者団の取材に応じ、「この危機に関わるすべての国家に対して「具体的な安全保障の構築」を提案した」「状況の悪化やエスカレートがないことを確認した」と述べているものの、「プーチン大統領は自分の曖昧さの一つ一つを利用している」と語っています。言わば、ロシアは、明快な解決策を見出すことを避けているということです。

 アメリカもヨーロッパも、ロシアがウクライナに新たに攻撃を仕掛ければ、クレムリンに壊滅的な制裁を採用することになり、恐ろしい結果になると警告してます。特にアメリカとドイツは、ロシアが攻撃した場合に課すべき制裁について「絶対的に一致」しており、両国は「同じ措置」を取るとしています。

 マクロン大統領は、フランスは欧米の同盟国と「協調」していると主張し、ウクライナへの扉を閉ざすことになるNATOの拡大政策の終了を求めるクレムリンの要求を拒否していますが、マクロン大統領は、ウクライナ人抜きでウクライナ問題を解決することは考えられないと主張しています。

 昨日、プーチン大統領とマクロン大統領は再び2時間にもわたる電話会談を行なっていますが、平行線のままの模様。口が達者で論破が得意なマクロン大統領もEU議長国の長として、必死に対応しようとしていますが、現在のところ、肩透かしを食っている感じです。

 アメリカやヨーロッパの警告をよそに、ロシアが振り上げた手を下ろすことがなければ、本当の戦争が始まってしまいます。

 パンデミックというウィルスとの戦争が終わらないままに、本当の戦争が起こるかもしれない状況に、海外で生活している状態の者にとっては、外国人であるという立場は余計に不安が募ります。

 パンデミックという戦争状態で、多くの犠牲者を出し続けているにもかかわらず、人と人が争い、さらに多くの犠牲者を出すことが確実な戦争がおこるかもしれないことは悲しいことです。

 おりしも、フランスは現在、カナダから触発されたデモで街中には戦車まで登場する殺伐とした状況、平和を叫びながら戦争を起こそうとする人間の罪深さはウィルス以上かもしれません。


ロシア・ウクライナ問題 戦争


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2022年2月12日土曜日

自由の輸送団(Convoi de la liberté)への政府の大規模な警戒

   


 かねてから、カナダでの同タイトルのデモに触発されてフランスでも起こっている「自由の輸送団(Convoi de la liberté)」のデモがフランス全土から一旦、パリに集結し、ベルギー・ブリュッセルに向かう動きに、パリ市内には、普段は目にすることのない戦車までが出動する物々しい警戒ぶりになっています。

  


 警視庁は、このデモのバリケードのために、特殊機械、クレーン車、バリケード対策用トラクター、レッカー車、投水機を用いて、デモによる都市封鎖を防ぎ、違反者を罰金や逮捕すると発表しています。


 フランスでのデモは日常的なことでありながら、日常のデモは地域ごとにデモを行うのが通常でありながら、今回は、フランス全土からパリに集結してデモを行い、また、カナダの例を真似ていることから、先日すでにカナダの首都オタワで起こったデモ隊によるトラックなどによる都市封鎖が懸念され、一度、パリで集結してから、ベルギーに向かうという呼びかけがFacebookを通じてなされており、金曜日の早朝には、大小様々な約3,300台の車がパリに向けて出発したと見られています。

 このデモのもともとの抗議の主軸は、「ワクチンパスポート反対」ではあるものの、燃料費をはじめとする物価の上昇などの社会的な状況への抗議から、さらには、マクロン政権への避難にまでも繋がっている大きなムーブメントになっています。

 政府は、パリの都市封鎖を防ぐためのバリケードを張るだけでなく、数日前には、政府報道官が「ワクチンパスポートは、3月末から4月には解除できる可能性がある」と発表した上、昨日は、「ワクチンパスポートが必要な場所(公共交通機関などは除く)では、2月28日からマスク義務化を解除する」と発表。

 感染対策のための制限をギリギリまで緩和することで、なんとか今回のデモを沈静化しようとしています。

 しかし、この政府の感染対策の緩和の発表をよそに、このデモ隊がアクションを止めようとしないのは、もはや、「ワクチンパス反対」の抗議に留まってはおらず、その他の社会不安に対する抗議に移行しつつあるということです。

 この騒ぎを沈静化しておかなければ、この反政府への勢いが増長し、火に油を注ぐ状態となり、「黄色いベスト運動」のような大きな動きに取って代わる可能性があります。

 大統領選挙を目の前にして、マクロン大統領は、いかにしてもこの騒動は鎮圧する必要があるのです。

 それにしても、デモの防御のために、デモ前日から、集結場所とされているパリ市内には、戦車やクレーンやトラクターなどの特殊車両がパリを覆い、警察官、憲兵隊など7,200人が警戒体制を取る一種の戦争のような状況になっています。

 燃料費の高騰を訴えるために高いガソリン代を使って地方から車でパリに集結することには、いささか疑問に感じるところもありますが、この抗議に対する防御を国力である戦車まで使わなければならないことにもフランスの怖さを感じます。

 それでも、このデモの警戒はやり過ぎ、「デモの自由を侵害するものだ」とまた別の抗議をする人々もいますが、フランスには、とにかく反発することに情熱を感じ、デモといえば、ここぞとばかりに馳せ参じる一定数の国民がおり、それが決して侮れないものであることも事実です。

 デモに集結しながらも、怒りだけではなく、ダンスをしたり、歌を歌ったり、どこか水を得た魚のように生き生きしている彼らの姿に心底、このようなデモがフランスの文化の一つであることを感じずにはいられないのです。

 これらの人々がパンデミックで鬱屈していたものを一気に発散させるのと同じタイミングで大統領選挙戦が始まっていることもこの異様な警戒ぶりにも繋がっています。


フランス自由の輸送団 Convoi de la liberté France


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2022年2月11日金曜日

バレンタイン前のメゾン・ド・ショコラでバラ売りのチョコレートに挑戦

 

バレンタイン仕様になっているメゾンドショコラの店頭


 フランスに来て以来、圧倒的に食べることが増えたものの一つはチョコレートです。

 日頃は、パリにいても、家ではかなり、和食あるいは、日本の食卓に近い食事に傾きがちで、手に入りにくい日本食材やそれに近い食材を見つけては、やっぱり日本のものは美味しい!・・となっている私でも、チョコレートは、やはりフランスのものが美味しい!と力を込めて言うことができます。

 今では、家にはいつもチョコレートの買い置きがあるようになりました。

 スーパーマーケットにずらりと並ぶようなチョコレートから、折に触れて、何か口実をつけて、時々購入する贅沢なチョコレートまで、日本にいた頃は、甘いものはあまり好きではなかった私が辛党ではなく、甘辛両党になったのも、フランスのチョコレートが入口だったかもしれません。

 パトリック・ロジェやジャン・ポール・エヴァンなど、ひととおりのフランスのチョコレートの有名店を一周して、安定して通うようになったのは、メゾン・ド・ショコラのお店です。

 たいていは、色々な種類が詰め合わせになったチョコレートを購入するのですが、その一粒、一粒、どれも美味しいものの、やはり好みはあり、自分の好みのものだけを選りすぐってみたくなって、前回、箱詰めのものを購入した際に、一粒一粒をチェックしながら、カタログと照らし合わせながら、次回こそは、バラ売りのチョコレートを自分で選んで買おうと決めていたのです。

 バレンタインも近づき、誰かにあげるわけではなく、自分へのご褒美(バレンタインという言い訳)、一粒 1.3ユーロという高級チョコレートを20種類以上あるものの中から選ぶのは、ちょっと贅沢な楽しみでもあります。

 とはいえ、なかなかセコくもあり、自分で箱詰め用の箱にいっぱいにした場合とどちらがお得なのかなどということも、わざわざお店の人に尋ねた結果、お店でオリジナルに箱いっぱいにしてもらうと、約1粒分お得になるらしいことも確認。

 さりとて、そこまで、たくさん、自分で選んでいたチョコレートがあったわけではなく、それでも、大事なチョコレートがプラスチックの袋に入れられ、崩れてしまうかもしれないことも悲しくて、前に買った際の空き箱(メゾンドショコラのもの)持参で、その箱に詰めてもらうというイレギュラーな買い方をしてきました。

  


 店内は、バレンタイン用のコフレが中央に綺麗に飾られている中、このような身勝手なお客に対しても店員さんは、「これってとってもエコね!」と快く受け入れて下さり、私が持参した箱に、「賞味期限のシールだけ貼り替えるわね!」と言って、私の選んだチョコレートを詰めてくれました。

 私がメゾンドショコラがお気に入りなのは、チョコレートの味はもちろんのこと、高級店にもかかわらず、店員さんが気取り過ぎておらずに、暖かく対応してくれるところや、必ず、味見用にと食べさせてくれる(今は、購入時にいくつかの中から選んで一つおまけに入れてくれます)ような、ちょっとほっこりさせてくれる部分があるところでもあります。

 ちなみに私が今回、選んだのは、ダークチョコレートが中心で・・

  QUITO(なめらかなダークチョコレートガナッシュをダークチョコレートのシェルでコーティング)

 AKOSOMBO(ガーナ産カカオのスパイシーな香り)

 SALVADOR(ラズベリー果肉入りダークチョコレートガナッシュ)

 ANDALOUSIE(レモンピール入りダークチョコレートガナッシュ)

 ANASTASIA(アーモンドとヘーゼルナッツのプラリネ)

 ABYSSINIE(エチオピア産コーヒーの香りのガナッシュ)

  EXTREME CHOCOLAT(100%ダークチョコレートガナッシュ)

 の7種類でした。

 甘くても後味がさっぱりしていて、チョコレートを食べた時に口から鼻に抜ける香りが至福のひとときを与えてくれます。

 量は食べずとも、ちょっとでとっても満足できるチョコレートで、しばらくの間、私は、幸せな瞬間を過ごすことができそうです。


メゾンドショコラ バレンタイン


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2022年2月10日木曜日

「フランスのワクチンパスポートは3月末から4月には解除できる」と政府が発表した理由

   


 フランス政府報道官ガブリエル・アタルは、「ワクチンパスは、おそらく3月末から4月には、解除できるであろう」また、「学校での感染対策も緩和する方向で検討している」と発表しました。

 先日、テレビのニュース番組にオリヴィエ・ヴェラン保健相が出演した際に、視聴者の質問に回答する形で、ワクチンパスは、7月末頃には、解除できるかもしれない」と話していましたが、今回のスポークスマンの発言では、それよりさらに前倒しの3月末から4月に解除という話になっています。

 まあ、3月末にしても、7月末にしても、どちらにしても決定事項ではなく、あくまでも、その時点で、感染者数や感染率、病床の占拠状態の改善などが見られた場合の希望的観測によるものであることに変わりはありませんが、今回のスポークスマンの発言には、カナダで起こっている「ワクチン接種義務化に反対する大規模なデモ「自由の車列(Freedom Convoy)」が影響しています。

 カナダでは、国民の多くはこのデモには不支持であるにもかかわらず、首都オタワの中心部で、トラックやテントが通行を妨げ、都市機能が麻痺しています。このカナダでの抗議活動がフランスでのデモ隊を触発し、すでに同じスローガン「Convoi de la Liverté」をかかげ、Facebookを利用して、デモ隊の規模を広げて結集する動きが警戒されています。

 フランスでは、デモ隊が独自のスケジュールを作成しており、彼らは、2月11日(金)の夜にパリに集合し、翌日首都で反ワクチンパスのデモに参加し、翌月曜日にはブリュッセルで他の参加者と合流する予定になっています。

 しかし、この国境を越えたデモは、健康対策への抗議という単純な枠組みを超えており、フランス支部?のメンバーは、完全な熱気の中で、物価、特に燃料価格の上昇に対する抗議も併せて訴えています。

 このデモの動きには、2018年に起こった「黄色いベスト運動」の活動を復活させようとしている人々がインターネットを通じて、今回のカナダを起源とする「Convoi de la liberté」に便乗して煽っています。

 2018年に燃料税の高騰をきっかけに始まり、長い間、フランスで続いていた「黄色いベスト運動」は、パンデミックの始まりとともに、抑えられ、また、感染が減少傾向に向かうと再び燃料費の高騰とともにぶり返しそうになっている皮肉な結果を生もうとしています。

 黄色いベスト運動の時のデモ隊の暴れぶりを思い起こすに、フランスの場合は、トラックでパリを都市封鎖ということは、あまり現実的ではありませんが、より過激になることも予想され、彼らが今回、予定しているベルギーという一応、国を跨ぐ遠征に発展しようとしていることは、今後、ワクチンパス反対から、燃料価格の上昇だけにとどまらず、問題をさらに拡大させていく危険性を孕んでいるのです。

 政府が、慌てて「ワクチンパスポートは3月末から4月には解除できる」と発表したのは、このデモ隊を沈静化するためと思われます。

 しかし、ワクチンパスポートが施行されたことで、ワクチン接種、ブースター接種が進みつつあったのに、まだ施行されて1ヶ月もたっていないうちに、あと2ヶ月ほどで解除するという発表とは・・「3月末まで、あともう少しでワクチンパスが解除されるなら、それまで粘ろう」と思い始める人も無きにしも非ずで、さすがにこの発表は時期尚早な気がします。

 それにしても、感染を抑えるために「ワクチンパスポート」を施行したのに、今度はデモを抑えるために、それを早々に解除する発表(実際にこの時期に解除できるかどうかは別として)をしなければならないとは、大統領選挙を前にして、混乱状態はできる限り避けたいというところはあるにせよ、想像以上にこのデモを政府が恐れていることが垣間見えるような、ちょっと不思議な発表でもありました。


ワクチンパスポート解除 ワクチンパス反対デモ


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2022年2月9日水曜日

フランスの記録的な貿易赤字と日本の鎖国

   

 

 フランスの税関当局は、2021年、史上最悪の847億ユーロの貿易赤字を記録したことを発表しました。これまでフランスの最大の貿易赤字は2011年に記録した750億でしたが、この記録を更新するものとなりました。

 このことについて、フランク・リースター外国貿易担当大臣は、フランス経済が昨年7%の成長を記録し、「海外で生産された消費財や産業用工具の輸入に影響を与えたことから、輸出よりも輸入の著しい回復によって起こった現象のうえ、航空関係の輸出などの強力な輸出部門がまだ2019年の水準を下回っていることによるものであるとし、今回の赤字は回復の強さによるものと説明することができる」としています。

 また、大臣は記者会見で、「我々の貿易活動の全体像を見ることが重要だ」と述べ、特に「サービス分野で362億ユーロの黒字を記録した」ことを指摘しました。結果的な収支に関しては、基本的に179億ユーロのエネルギー代の増加が悪化の原因である」と述べています。

 このニュースを聞いて、「まぁ〜なんと、フランス人は、口が達者だ・・でもまあ、これは、あながち、全く間違いでもないかもしれない・・」と感じたと同時に、日本は大丈夫なんだろうか?と思いました。

 これまで、感染を抑えてきた日本にとっては、記録的な感染者を出し、閉鎖的になるのもわからないではありませんが、私は、今の日本の鎖国状態がどうしても理解ができないのです。

 日本のニュースを網羅して見ているわけではありませんが、鎖国に関しての危機感の声があがっているというようなニュースをほとんど見かけないのも不思議です。

 鎖国をしているからといって、日本の貿易が全く止まっているとは思いませんが、外国人を締め出している以上、貿易とて、安易ではない状況であることは明らかです。

 だいたい、パンデミック以前から、例えば、こちらの電化製品の店舗などに行っても、以前のように日本製品がズラ〜っと並んでいる光景は、見かけなくなっています。全く消えたわけではありませんが、以前、堂々と並ぶ日本製品を目にして、なんとなく誇らしく思えていた時代ではなくなりました。

 ただでさえ、停滞気味の日本の貿易に拍車をかける「鎖国」を続けていることは、今後、長期にわたり、影響を及ぼします。

 多くの国々がなんとか、ワクチンパスポートなどを起用しながら、日常生活を保とうとしているのは、経済的な問題があるからです。鎖国を続け、生活を締めつけ続ける日本がこの先、どうしてやっていけるのか?心配でなりません。

 以前の日本は「平和ボケ」などと言われた時代もありましたが、現在は、平和でもなく、パンデミックの中を生きていかなければならないのです。

 フランスは、日本よりも感染者も桁違いに多く、犠牲者も多く出し、問題も多く、実際に今回のように記録的な貿易赤字などと発表されていますが、経済は動いています。

 日本人が鎖国のような問題に危機感があまりないのは、私は、日本のマスコミにも問題があると思っています。問題であることを問題として取り上げず、国民に伝えないのは、マスコミの機能を果たしていないと思うのです。


フランス貿易赤字 日本の鎖国


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