ロレアルといえば、LANCOME(ランコム)などを始めとした比較的高価な商品から、庶民向けのお手頃価格の商品までを一手に扱うフランスの巨大メーカーです。そのため、ロレアルは消費者層も幅広く、研究部門なども巨大な施設を持ち、ランコムの商品などに関しても、最も広範囲の人の肌質に合うように作られており、たくさんあるフランスの化粧品の中でも、最もお肌のトラブルが少ないメーカーの印象があります。
今回のホワイトニング商品の表示については、白い肌が優れているという印象を与えかねない表現ということで、ロレアルだけでなく、世界各国の大手の化粧品メーカーは、続々とホワイトニング商品の表示を変更を発表しています。
しかし、当のフランス人などの白人には、白い肌が優れているという感覚は、全くなく、むしろ、フランス人は、真っ黒に日焼けしていることがカッコいいと思っており、(これは、肌の色そのものよりも、真っ黒に日焼けしてリッチなバカンスを満喫していることをアピールしたいということ)ホワイトニングや日焼け止めなどの商品は、全く人気がなく、むしろ、日焼けして、赤くただれて、象のような肌になっても、「こんなに焼けて、私って素敵でしょ!」というドヤ顔をしている彼女たちを、私としては、少しは、日焼けを控えて、ちゃんと手入れしないと、このまま歳をとったら、大変なのに・・と、こっそり心の中では、思っているほどです。
ですから、ロレアルを始めとするフランスの化粧品会社のホワイトニング商品は、主には、アジアやを始めとする海外向けの商品で、フランスの商品だからとフランスで購入しようとしても、商品によっては、アジア限定の商品だったりします。フランスの商品なのにフランスでは売っていなかったりする、ホワイトニングケアの商品は、ある種、独特な位置付けであることは確かです。
実際に、肌の色で酷い差別を受けている人々には、ホワイトという言葉だけでも、不快な思いをする方もいらっしゃるのかもしれませんが、ことアジアの人、日本人にとっては、何も白人に憧れたり、白人が優れているからホワイトニングケアをしているわけではなく、透明感のあるしっとりとした質感も含めての美しい肌になりたいと思っていると思うので、単に色だけを求めているわけではなく、白人への憧れでもなく、どうにも見当違いな感が拭えません。
だからと言って、スキンケア商品の中でもかなりのシェアに当たるホワイトニングケアの商品が消えて無くなるわけでもなく、何らかの新しい表現に変わるだけで、新しいホワイトニングに変わるワードが生まれ、逆に新たなマーケティングのきっかけになるかもしれません。
だいたい、ホワイトニングの表現を撤廃する発表をしたことで、フランスを始めとして、世界各国は、ロレアルの名前をあげて、ニュースで報道し、ロレアルの名前をさらに世界中に知らしめる結果となっているのです。
<関連>「フランス人は、女を捨てない!パリのジムでの大らかなパリジェンヌたち」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/07/blog-post_14.html