2023年1月27日金曜日

フランスの刑務所は超満員、受刑者数はちょっと減少したらしいがその理由が怖い

  幸いなことに、全くご縁のない刑務所という施設ですが、フランスでは犯罪に遭遇(といっても、スリとかひったくり、せいぜい強盗??・・くらいですが・・)する機会はやはり日本よりは多く、しかも、簡単な窃盗の類では、ほぼ、事情聴取、調書を取られるくらいで釈放されてしまうので、フランスで刑務所に収監されるということは、よほどの場合なんだろうな・・という認識がありました。 一度、万引き集団(若者たち)に出くわしたことがあって、お店の人が警察に通報して。お店に警察官の一団がやってきて、抗う若者たちを取り押さえて、後ろ手に手錠をかけたりしているのを目にして、なんだか殺伐としていて、やることが派手...

2023年1月26日木曜日

PICARD(ピカール)の日本食メニュー開発の努力と微妙なズレ

  フランスの冷凍食品メーカー・ピカール(PICARD)が日本に上陸して久しくなりますが、日本に一時帰国したりした際には、わざわざピカールに買い物に行くことはありませんが、たまたま出かけた先でピカールの店舗を見かけたりすると、日本のピカールには何が売っているのだろうか? いくらくらいで売っているのかな?と、思いつつ、ちょっと、ひやかし半分に覗いてみたりもします。 いつだったか、青山あたりを歩いていて、ピカールのお店を見つけて入ってみたら、フランス人の店員さんがいて、なんだか日本のピカールでフランス語で話ができたことがちょっと嬉しい妙な気分を味わったこともありました。 ピカールはフランスの冷凍食品専門のお店ですが、一般的にスーパーマーケットで売っている冷凍食品よりも若干、高めの価格設定ですが、それなりにクォリティーも高く、まあまあ、そんなにハズレもない印象ですが、さすがに日本のピカールの値段を見ると、フランスでの値段にプラスアルファのせられているので(輸入品だから仕方ないとは思うけど・・)、ちょっと驚きの値段で、これでも売れているのか?とビックリします。 私が、普段、フランスのピカールで買うものは、どちらかというと野菜や魚などの素材の方が多いのですが、その定番メニューともいうべく、お料理されたものやお菓子類なども、フランスのメーカーにしては、新製品が登場する割合が高いので、けっこう興味深く、行くと必ず店内を一回りして、新製品やセール品などをチェックします。 そんな中でも特に興味深いのは、日本食メニューで、日本食ブームと言われてからは特に、かなり日本食メニューの開発には力を入れているのだろうな・・という印象です。 しかし、日本人の目からしたら、努力はわかるが、「惜しい」!というか、「ちょっと、どこかがズレている感じ・・」と思うものが多く、だいたい値段に見合う内容とも思えないので、ほとんど買ったことはありません。 さすがに本家フランスのピカールの商品でも日本のピカールでは絶対、販売しないであろうフランスのピカールの日本食メニューをここで少しご紹介します。チーズの牛肉巻き串焼き このチーズを牛肉の薄切りで巻いた串焼きは、かなり前からピカールにある商品ですが、これは中国人がやっているチェーン展開のお寿司屋さんには必ずある焼き鳥の盛り合わせの中に混ざっているもので、焼き鳥のタレで味付けてありますが、ほぼ、肉というよりもチーズですが、フランス人には人気のようです。 スープ ラーメン 「スープ ラーメン」という名前はスープ扱いなのか、ラーメン扱いなのか、疑問ではありますが、醤油とショウガのブイヨンと書いてありますが、このどうにもふやけた様な麺には、どうにも食欲をそそられません。 鶏そぼろ丼 「鶏そぼろ丼」肝心の鶏そぼろがあんまりのっておらず、そう言われてみれば鶏そぼろ?という感じ。鶏そぼろに添えられていることが多い炒り卵が人参になっていて、青物に枝豆が使われているところは、不思議ではありますが、枝豆は、フランスでも、最近、少し知名度があがり、似非日本食屋さんなどの丼ものには、枝豆が使われることが多い気がします。 バオ...

2023年1月25日水曜日

フランス人のディベートの凄まじさ

   もともと口が達者で議論好きなフランス人は、一般市民に関しても、知人が集まって、喧々囂々と議論に花をさかせている場面をみかけることも少なくありません。 人の話を聞くというよりも、いいたいことを言い合う感じで同時に複数の人が話し続けて、人に話を譲らず、はたから見れば、ケンカしているの?と思うほど、熱が入っていきます。 そういう議論(というか言い合い)にどうにも慣れない私としては、そういう場面はごめん被りたいし、そんな場面では、私などはとても口をはさむ余地もないし、ハラハラさせられるばかりであまり好きではないし、ものすごい言い合いをして、その後、その当事者たちが険悪で気まずくなったりしないか?などと余計なことを思ったりするのですが、たいていの場合、議論は議論、それはそれ・・で、意外とそのあとは、ケロッとしているのも不思議な感じがします。 現在のフランス人の最大の関心事は間違いなく、年金改革問題なのですが、一般市民の中でもこの件に関しての議論がさぞかし行われていることだと思いますが、テレビの報道番組などでも、政治家を招いてディベートの様子を公開する番組などが組まれています。 先日のディベートには、マクロン大統領の側近の政府のスポークスマンと、それに反するグループの議員の代表3名のディベートが生放送されました。 最初は、それぞれが話している時間がカウンターで示され、だいたい均等に発言ができるようになっているのですが、議論がヒートアップしてくるにつれて、同時に話続けるというまあ、フランスでのディベートとすれば珍しくない現象が起こり始め、それぞれのタイム(発言時間)のカウントは計測不可能な感じになってきます。 今回の年金問題に関しては、最初に発言を始めた女性が先制パンチを食らわせた感じで、大臣に向かって「年金改革問題に関しては、国民の80%が反対している。あなたは圧倒的な少数派、孤立状態だ」と話し始め、立場に忖度することなく、勢いよくディベートが始まったのでした。 まぁ内容については、ことさら新しいことはないのですが、今回の年金改革は、女性に対して、よりペナルティが多くかかるようになっているとか、健康寿命の話まで持ち出して、2年の定年延長は、定年後の人生を奪うことになるとか、年寄に長く働かせることは、フランス全体の生産性を下げることになる・・とか、それぞれに様々なデータを示しながら、激しく議論(言い合い)をするのです。 こういったディベートに参加するには、よほどの自分の理論をしっかりと構築していなければならず、相当な理論武装の準備をしていると思いますが、ハッキリ言って、これは、ある種のスポーツだな・・と思うのです。 それぞれに、ああ言えば、こう言う者同士の応戦は、その言葉の選び方から、間合いやタイミング、語調や勢いなど、あらゆることが戦況を変えていく感じで、頭の回転が良いことはもちろん、その人々の持っている熱量が測られる場であることも感じます。 このようなディベート番組に登場する人は、それなりの理論構築をしていますが、フランス人は、一般的に内容や人にもよりますが、このディベートの熱量はレベルの差こそあれ、また、理屈がまったく通らないことでさえも、変わらず主張し続ける印象があります。 しかし、政治の場面に関しては、政治家がこのようなテレビのディベート番組に出演して話をすることは、少々、荒っぽい感じはありますが、日本のように、いつの間にか、政府が勝手に重要な事項を決定してしまうような状況から比べれば、余程、健全であるような気がします。 この中の登場人物の一人は、「年金改革に対しての国民投票」を提案していましたが、国民投票を行えば、必ず却下されると思うので、政府は改正案を提案せざるを得ないことになると思います。 前回の年金改革反対のデモは100万人規模の動員になりましたが、次回は1月31日に大規模なストライキを含めた大規模なデモが行われる予定になっており、また2月以降の冬休みのバカンス時期を狙ったストライキの予定なども続々、発表されています。 このような番組を見ていると、今回の年金改革の騒動は、そう簡単にはおさまりそうもないことをひしひしと感じます。 併せて感じるのは、日本でも、このような場面が少しは見られるようになればいいのに・・ということです。年金改革 フランス人のディベート<関連記事>「フランス大統領選挙目前のエマニュエル・マクロン...

2023年1月24日火曜日

パリ11区で警察官発砲事件で男性1名死亡

   日曜日の夜、パリ11区レピュブリック広場近くのレピュブリック通りとトロワ・ボーン通りの角で偽物の拳銃を持って脅しをかけてきた(といわれている)男に対してパトロール中だった警察官が発砲し、銃撃を受けた男性が死亡しました。 現場に居合わせた人の証言によると、男は、最初は犬に対して拳銃を向けて脅していたといい、警察官によれば、その後、警察官が近寄ってくると、男は警察官に銃を向けてきたところで、警察官2人が4発(一人が1発、もう一人が3発)発砲したと言われています。 警察官が発砲し、男が倒れた時点で私服の男性がすぐに心臓マッサージを始めたという証言があるようですが、この心臓マッサージ...

2023年1月23日月曜日

現在の日本のコロナウィルス対応についてフランスで報道されていること

   今、ネットでコロナウィルスと検索すると中国のニュースがズラリと上がってきます。 中国疾病予防管理センタ(CDC)の発表によると、中国側は現在、1週間の病院での死亡者が13,000人としているようですが、これには、自宅等、別の場所で死亡した人の数は含まれていません。しかも、この数字は、感染対策規制が緩和されたことを受けて、かなり控え目の数字におきかえられていると他国の専門家たちは分析しています。 もともと、中国の発表する数字はどこの国でも信用していない様子で、イギリスの医療分析会社エアフィニティによると、中国では旧正月休みの間、1日のコロナウィルス感染死亡者数が約3万6千人に上...

2023年1月22日日曜日

パティスリーのワールドカップ SIRHA で日本が優勝した!

今回、優勝した日本チームの作品   リヨンで開催されたパティスリー(洋菓子)のワールドカップと言われる SIRHA(Salon International Restauration Hotellerie et de l’alimentation)で日本のチームが優勝しました。 このクープ・デュ・モンド・デュ・ラ・パティスリーは世界20か国からトップパティシエが参加しており、2日間にわたって17チーム(各国3人のメンバーで構成される)が10時間かけて、味はもちろんのこと、その技能や芸術性を競いあいます。 今年は、地球温暖化をテーマに行われ、それぞれのチームが試食用のシェアデザート、アントルメ、レストラン(皿盛りデザート)、フローズンデザートなどに加えて、ビュッフェテーブルに展示するアート(飴細工、チョコレート細工、アイスクリーム(氷)細工作品が作成されました。 日本チームは、柴田勇作さん、高橋萌さん、鈴鹿成年さんの3名で、開催国のフランスにおいても、「日本が世界のパティスリー界の頂点に立った!」と報道されています。 昨年は惜しくも日本は2位にとどまってしまったようでしたが、今年はイタリア、フランスを抑えての堂々の優勝でした。今回、優勝した日本チームの作品 この大会の会長ピエール・エルメ氏は「非常に僅差の結果からもわかるように、大会ごとにレベルが上がっている。16年ぶりに再び表彰台の頂点に立った、表彰台慣れしている日本が、この第1位を授与することに、大きな感慨を覚えます」とコメントしています。 このピエール・エルメ氏のコメントからもわかるように、日本はこの大会のトップの常連で、本家本元の洋菓子の国々を抑えて日本が優勝することは、スゴいことだな・・と思います。 なにより、このような洋菓子をはじめとして、料理などでも日本人の活躍は目覚ましいものがあり、これは、日本人が器用であり、また職人技を追及する姿勢や辛抱強さや丁寧な仕事、また日本の食文化そのもののレベルの高さがベースにあるように思いますが、日本人が輝ける場面として、洋菓子だけでなく、職人技の仕事という国の宝が他にもたくさんあるような気がします。 多少、うがった見方をするならば、このワールドカップの会長がピエール・エルメ氏ということで、日本でビッグビジネスを展開している彼が日本贔屓なところがあるかもしれないとチラッと頭をかすめたりもするのですが、それは、出場者に対して失礼なことです。 私は日本人でありながら、あまり器用な方ではありませんが、しかし、一般的にフランス人が例えば、なにかプレゼントのパッケージをしたりしているのを見ていると、「もうちょっと、なんとかならないのかな?」と思うことも少なくないので、全般的に日本人というのは器用な方なのかな?と思うこともあります。 いずれにせよ、なんだか衰退していく感が否めない日本の中で、なにか日本人が輝ける場所はないものか?などと思うことがあるのですが、このような職人技があったではないか!・・と思えた明るいニュースでした。クープ・デュ・モンド・デュ・ラ・パティスリー 日本優勝<関連記事>「フランス人は、不器用なのか?」「フランスで日本の餃子(GYOZA)が浸透し始めた!」「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer...

2023年1月21日土曜日

日本のニューワードに疎くなる 「片親パン」の巻

   メトロの中で日本のネット記事を見ていたら、「片親パン」という言葉がでてきて、???となりました。 今や海外に住んでいても、いつでも日本の記事も読めるし(yahooニュースはVPNを使わないと見れなくなってしまったけど・・)、日本人のYouTubeを見たりするので、そんなに日本語に疎くなる感じもありませんが、それでも、たまに新しい言葉だったり、表現だったりを知らなくて、長くフランスにいるからといって、ネイティブのようにフランス語を操れるわけでもなく、え~?日本語にもついていけなくなっちゃったかも??と焦るような気持ちになることがたまにあります。 前回は、仕事で日本の雑誌への広告...