2020年3月14日土曜日

フランスにホワイトデーはない

 先日、日本に一時帰国をした際には、ちょうど、バレンタインデーにぶつかって、本当に久しぶりに、日本のバレンタインの様子を目にしました。  私が学生の頃から、日本には、バレンタインデーがありましたが、私が就職した頃から、バレンタインデーは、どんどん拡大し、義理チョコ、友チョコ・・などというものまで登場し、会社でも、何やら結構な数のチョコレートをばらまく羽目になりました。  私が、日本で最初に就職した会社の部署は、以前にも書いたように(注1)、理系の専門分野においては、至極、優秀な人たちの集まっている、ちょっと浮世離れした人が多い部署だったので、バレンタイン当日、チョコレートを渡して...

2020年3月13日金曜日

コロナウィルスに関するマクロン大統領のテレビ放送を見て思うこと

 マクロン大統領が夜8時から、テレビでお話することは、前日の午後に、事前に発表されていました。  事前の予告どおりに、コロナウィルス対策に関するお話は、約30分間にわたって、きっちり、放送されました。  きっと、もの凄い高視聴率だったと思います。普段、テレビをあまり見ない私でさえ、見ましたから・・。  フランスは、来週の月曜日から、保育園、小学校、中学校、高校、大学と全て、当面の間、閉校となることになりました。学校を閉校とするのは、たとえ、症状が現れていなくても、若者から、感染が広まりやすいということは、科学的見地からも明らかなことだからだそうです。  そして、70歳以上の年長の人、持病のある人、障害のある人には、可能な限り、自宅にいてほしい、また、仕事をしている人も、可能な限り、リモートワーク、あるいは、人との距離をおいてほしい。石鹸で手を洗うこと、挨拶のビズー(頰を合わせる)をしないことなど、基本的な感染回避の方法の説明が続きます。  また、全フランスの国立病院、医療システムは、全力で、力を合わせて、これに臨み、全ての医療従事者は、もちろんのこと、引退して間もない人や学生までをも動員し、また、ヨーロッパとしての連携を保ちながら、この危機に臨みますという意気込みと体制について・・。  この間に、仕事をすることができない場合の社会保障について・・。  とにかく、30分間、淀むことなく、噛むこともなく、きっちりとカメラ目線でしっかりと訴えかけるように、何よりも最優先されることは、健康なのだ、みんなで力を合わせて冷静に立ち向かいましょう!と話す様子は、説得力があり、とても、頼もしく感じられました。  ついつい、日本の首相も、こんな風に、国民に対して、きっちりと具体的に話をしてくれたらいいのに・・・と、思ってしまうのは、私だけでしょうか?   用意された原稿を恥ずかしげもなく、読み上げるような声明の発表には、何の説得力もありません。  日頃は、私は、日本人であることに誇りを持っていますし、日本は、素晴らしい国だと思っていますが、こと、政治家に関しては、このような放送を見るたびに、日本は恥ずかしいなと思います。  フランスの大統領は、お話がとても上手です。フランスだったら、このような機会に原稿を読み上げるようなことは、ありえないことですし、もし、あったとしたら、大スキャンダル、即刻、大統領失格の烙印を押されることと思います。  このような、世界的な危機的状況下で、国のリーダーが国民の前で、堂々と、しっかりと話をしてくれることは、とても大切なことだと思います。  とはいえ、コロナウィルスの感染拡大が加速しているフランス・ヨーロッパ。  とうとう、アメリカからも入国拒否の宣告を受け、学校は閉校になり、観光客も、いなくなり、危機的状況に突入してしまいました。  テロの後は、デモ・ストライキ、デモが治まらないうちに、パンデミック・・。  ここ数年、フランスは、危機的状況が続いていて、平和な時が訪れるのは、いつになるのでしょうか?  早く、この騒ぎが終息してくれることを心から祈っています。  Vive...

2020年3月12日木曜日

フランス人の買いだめと、コロナウィルス騒ぎの中、どこか漂う緊張感

買いだめの典型とも思えるトイレットペーパー、小麦粉、パン、クラッカーなどを買い込んでいるカート  フランスでは、何やら、ヤバそうな気配が漂い始め、きっと、週末には、混雑するだろうから、今日のうちにでも、少し、買い物をしておこうと、スーパーマーケットへ行きました。  すると、平日の中途半端な時間ながら、結構な人出で、しかも、買いだめ・ストックであろう買い物の人がほとんどで、フランス人にも、コロナウィルスの危機感がいよいよ高まってきている事を感じます。  どのカートにも、共通するトイレットペーパーの大きなパッケージ、明らかに備蓄と思われるような、小麦粉、パン、パスタ、クラ...

2020年3月11日水曜日

海外での出生届の提出 大使館もところ変われば・・さまざまで・・

 私が娘の出生届を出したのは、コートジボアールの首都、アビジャンにある日本大使館でした。当時、コートジボアールの日本大使館は、アビジャンの中心地にあるビルの中の一室にあり、薄暗くて、閉鎖的で、おまけに、防犯上なのか、応対してくれる大使館員の人の顔が見えないように、スモークガラスが貼ってあり、はっきり言って、感じ悪いことこの上ありませんでした。  行ったことはありませんが、刑務所の面会でさえ、相手の顔は、見えるだろうに・・と思ったものです。  その上、コートジボアールでの日本人の出生届など、滅多に受け付けることがないためなのか、慣れていない様子で、応対もおぼつかないものでした。 ...

2020年3月10日火曜日

フランス・欧州におけるコロナウィルス対応

 在留邦人向けに、外務省から、「欧州における新型コロナウィルスに関する注意喚起」が、送られてきました。  イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、スイス等を始めとする欧州において、新型コロナウィルス感染症の新規感染者が多数報告され、件数も増加しており、感染も地理的に拡大の傾向にあるので、感染の可能性に注意し、最新情報を入手し、感染予防に努めるようにとのこと。  特に、イタリアの一部の地域は、感染症危険レベルが高く、スイス、スペイン、ドイツ、フランスも危険レベル1が発出されています。  3月8日付の各国政府の発表によれば、スイス、スペイン、ドイツ、フランスにおける新型コロナウィルスの感染症例数は、  スイス:281例(うち死亡2例)  スペイン:589例(うち死亡17例)  ドイツ:902例(うち死亡0例)  フランス:1126例(うち死亡19例) と、なっています。  感染症例が7000人を超える勢いのイタリアを除くと、フランスでの感染症例が多いのも、私は、わからないでもない気がしているのです。  中国から発症し、当初、日本に停泊していたクルーズ船で多くの感染者が出たことなどから、アジア人を回避しさえすれば、感染しないとでも思っていたような節もあり、やたらとアジア人が避けられたり、差別されるといった話が聞こえてきました。  街中から、マスクや消毒用のジェルなどが売り切れたり、トイレットペーパーやパスタの買い占めに走ったりしているわりには、街中でマスクをしている人は、あまり、見当たらず、5000人以上、人が集まる集会などは、禁止されているにもかかわらす、先週末にも、年末から続いている年金改革反対のデモがけっこうな規模で行われたり、マラソン大会が予定どおり行われたり、はたまた、奇をてらったのかもしれませんが、パリでは、物騒な事件が起きています。  「人との接触は、出来るだけ、控えましょう!」との呼びかけにもかかわらず、91%の人は、まだビズ(挨拶がわりに頰を合わせる)をし続け、75%の人は、まだ握手をし続けているといいます。  まるで、コロナウィルスは、フランス人だけでいる分には、感染しないと思っているとしか思えないような理解不能な状況なのです。  ヨーロッパでは、感染者数が爆発的に増加している地域を封鎖されたはずのイタリア北部の人は、北イタリアから逃れようと、パニック状態になっているといいます。  ヨーロッパは、陸続きですから、感染しだしたら、街を封鎖しようと、身勝手な行動に走り、人々が逃げ出すなど、感染が蔓延するのは、目に見えています。  WHO(世界保健機構)も、「パンデミック(世界的な感染の流行)の恐れが非常に現実的になっている」と発表しています。  非常に身勝手な認識の仕方をして、パニック状態で激しやすいフランス人に、的確な情報を冷静に受け取り、賢明な行動をとってしてほしいと切に思っています。   p.p1...

2020年3月9日月曜日

フランス人の若い女の子は、前髪を切らない

 日本の若い女の子、特にアイドルと言われる女の子たちを見ると、ほとんどの女の子が前髪がある・・というか、前髪を切っていることに気付かされます。  たかが、前髪、されど、前髪です。  フランスの若い女の子は、前髪を切りません。いや、前髪を切る子がいたとしても、ごくごく少数です。  「どうして、フランスの女の子は、前髪を切らないのかな???」と娘に聞いてみると、間髪入れずに、「かっこ悪いから・・」と言います。  それは、美的感覚が違うことによるのかもしれませんが、日本人が可愛い、良いと思う女性像とフランス人が良いと思う女性像の違いが、前髪の有る無しに現れているような気がするの...

2020年3月8日日曜日

フランス人は、ゼリーを食べない

 私は、ゼリーが好きで、家ではよく、デザート用に、コーヒーゼリーなどを作ります。食事の後、淡白で、サッパリしたゼリーは、口当たりも喉越しも良く、カロリーも控え目で、なかなか良いデザートだと思っているのです。  日本だと、コンビニを始め、ゼリーを使ったデザート・スイーツは、数多く売られていて、たくさんのフルーツが入ったゼリーや、熱湯を注ぐだけでできる自分で作れるゼリーなど、バラエティーに富んでいて、色々な味を楽しめます。  ところが、フランスでは、スーパーマーケットなどのデザートのコーナーにもゼリーはないのです。デザートといえば、チーズ類か、ヨーグルト、さもなければ、クリームを加...