2021年4月14日水曜日

コロナ禍の娘のパリの国立病院の研究所でのスタージュ(インターンシップ)

    我が家の娘は、昨年、秋から日本の国立大学の大学院に留学する予定にしていましたが、ドタキャンになり、今年の春に延期したものの、結局、2度目のキャンセル、昨年の秋の段階では、本当に飛行機のチケットも買って、出発の目前でのドタキャンだったために、突然とぽっかりと空いてしまったその期間のフランスでのスタージュ(インターンシップ)を見つけるだけでも大変なことでした。 2回目のキャンセルは、一度、痛い目に合っているために、煮え切らない返事しか戻って来ない日本の大学に早々にある程度は、見切りをつけ(こちらのグランドエコールと日本の大学の人が間に入っているため、直接、交渉ができないために余計に話が進...

2021年4月13日火曜日

パリ16区で起こった銃撃事件で1名死亡、1名重症の衝撃

 昨日、私が、パリ16区で起こった銃撃事件を最初に知ったのは、日本大使館からの一報でした。「報道によりますと、12日午後1時40分頃、パリ市16区アンリデュナン病院(ミケランジュ通り)の前で、銃撃事件が発生し、1人が死亡、1人が重症とのことです。犯人は、スクーターで逃走中とのことであり、邦人の皆様におかれましては、以上を念頭に外出は十分ご注意下さい」という内容のメールでした。 このメールが届いたのは、この事件が起こった約2時間後の15時35分で、1日中ニュースを注意して見ているわけではない者にとっては、貴重なお知らせでした。 パリ16区といえば、東京で言えば、田園調布のような高級住宅街で有名な場所、日頃、治安が決して悪くない場所で、銃撃事件が起こるということは、かなり衝撃的なことです。 今年の3月にも、パリ16区の高校(Lycée...

2021年4月12日月曜日

パリの闇営業レストラン、捜査強化を受けて続々、発覚・検挙

  先日のパリ・中心部にある「パレ・ビビエンヌ」での超高級レストランの闇営業事件がM6(フランスの民放テレビ局)によるスクープで暴かれて、大騒動になって以来、パリ、イル・ド・フランス地域の闇営業レストランの警戒と捜査が強化され、続々とパリの闇営業レストランが発覚しています。 この闇営業レストランの捜査には、通常、街をパトロールしている制服に身を包んだ警察官とは別に、UPA(行政警察ユニット)、いわゆる私服警察官も多く動員されています。 残念なことに、この捜査の強化により、パリ市内及びイル・ド・フランス地域では、続々と闇営業レストランが検挙され始めました。 中でも、先週末、金曜日の夜には、パリ19区のレストランの闇営業夕食会の最中に地方警備局(DSPAP)の警察官が突入し、110人以上もの顧客が集まっていた夕食会が検挙されました。Cette...

2021年4月11日日曜日

大寒波によるワイン農家の被害とカーフールのワインフェア

        4月に入ってから、大寒波に襲われたフランスのブルゴーニュなどのワイン農家は、作物の大部分を失うという大惨事に見舞われています。葡萄の小さなつぼみが全てタバコのように茶色になり、触るとカサカサと音がするような壊滅状態にワイン農家は、必死の対応に追われ、多額の対策費を投じるも、その被害状況は、壊滅的です。 これまで、30年に一度と言われていたワインの生産地での、この被害が、今年に入ってからだけでも、3回もマイナス5℃以下の気温に見舞われているそうで、政府は、農業災害に対する補償の活性化を求められています。 フランスのワインといえば、フランスの文化とも言えるフランスの農産物の代表格であるひとつ。国がかりでの支援は、必須です。 ただでさえ、ここのところ、若者のワイン離れが叫ばれ、ワインの売り上げが低下している中、この新型コロナウィルスによるパンデミックにより、フランスのレストランは昨年の3月以来、まともに営業できた期間の方が短いくらい、レストランの営業停止は、ワインの売り上げに大きく影響します。 また、人との集まりやアルコールの販売なども時間制限、人数制限がされていることもあり、ますます売り上げ減少に拍車をかけられています。    そんな中、先週、近所にあるカーフールに買い物に行ったところ、いつもは、年に一度、秋頃に行われるワインフェアを今頃、やっており(ロックダウン中とはいえ、なかなか良く売れていました・・)、そういえば、少し前にワインフェアの招待状と割引券が来ていたことを思い出し、その日は、下見だけして、カタログをチェックして、割引券を持って、後日、出直して、ワインを箱買いしてきました。 以前は、ザルと言われるほど、お酒が大好きだった私も、最近は、あまり飲むことも減ったのですが、それでも染み付いた酒飲みの習性は、たくさん並べられた酒瓶、酒樽、積み上げてあるワインの木箱などを目にすると、なんだか自分の内側からムクムクと湧き上がってくるものがあり、なんだか一人でウキウキと嬉しくなってしまうのです。  とはいえ、私は、特にワインが大好きというわけではなく、詳しいわけでもないのですが、フランスでは、ワインが圧倒的にコスパがよく、別にコレクションをしているわけでもないのに、毎年、良さそうなワインを買い貯めていたものが、もう相当数あり、最近は、たまにお料理によっては、ワインが飲みたくなったり、友人が家に来て一緒に食事をするときぐらいしかワインは開けないので、あまりストックも減らなくなり、そうそう、もういらないかも・・と思っていたにもかかわらず、このワインフェアのワインの瓶や木箱が積み上げられている様子に思わず興奮して、ついつい買わずにはいられないのです。 ワインフェアに行くと、熱心なワインファンと思われるおじさま方に混ざって、ワインフェアのために、現地からワインを売りに来ている恰幅の良いおじさまなどに教えて頂きながら、ワインを選ぶのは、なかなか楽しいものなのです。 最近は、高級なワインではなく、お手頃価格のワインの中から、思わぬ掘り出し物を見つけることが楽しくなり、失敗しても、お料理に使っても惜しくはない程度のワインに照準を合わせています。 日本に一時帰国した際に日本でワインを飲むことは、まずないので、(せっかくだから、日本に行った時には、日本酒や焼酎などを飲みます)日本でのワインの価格がよくわかりませんが、本当にお手頃価格のものばかり、今年は、26本(3箱プラス2本)買いました。 私は、個人的には、ボルドーの赤が好きなのですが、娘が白ワインが好きだというので、「そんなに高くなくて、辛口で美味しいもの」と言って、お店のおじさんに紹介していただいたのがこちら↓↓↓です。           4.5...

2021年4月10日土曜日

イル・ド・フランスの集中治療室の占拠率150%突破 医療崩壊と実世界のギャップ

   今週の木曜日は、久しぶりに政府の記者会見もなく、今週のフランスには、コロナウィルス感染対策に関する大きな変化はありませんでした。 結局のところ、イースターの週末までは、ギリギリ国内の長距離移動も認められていて、フランスにとっての3回目のロックダウンが実質的に始まったのは、今週に入ってからのこと、まだ、その効果を期待するのは、時期尚早であるとしか言いようがありません。 今回のロックダウンは、学校のバカンス期間に重ねての学校閉鎖(バカンス+リモート授業)と数種類の店舗が営業禁止になったものの、街中に、まるで緊張感はなく、晴天も合間って、すこぶる平和な光景。 しかし、街中で見える平和な光景とはうらはらに、イル・ド・フランス(パリを中心とした地域)の集中治療室の占拠率は、とうとう150.5%にまで達し、フランス全体でも113.8%までに上昇しています。 医療に関しては、全くの素人の私は、集中治療室が150%超えの状態ということは、どういうことなのか、わかりませんが、恐らく、他の病室の患者を移動させて、器材を揃えて、仮の集中治療室として使っているのだと推察しますが、これでは、コロナウィルスだけでなく、他の病気の人も助かる命が助からなくなっている状態で、これが医療崩壊ということではないかと思っています。 手術の予定等を組み直しているという話は、聞いていましたが、ここまで集中治療室の占拠状態が膨れ上がれば、そうそう手術の予定をずらせる患者ばかりのはずもなく、加えて緊急を要する患者は、どうなっているのでしょうか? 長引く、制限下の生活に、こんな深刻な数字にも、国民は鈍感になり、(ある程度は、鈍感でなければ、精神的に参ってしまうのもわからないではありませんが・・)ロックダウンがどんどん、その言葉の重みを失っている気がします。 つい先日、パリの超高級レストランの闇営業のスクープが大スキャンダルになったばかりですが、これに続いて、昨日は、サン・トゥアン(セーヌ・サン・ドニ地域圏=イル・ド・フランス)の闇営業レストランが摘発されました。 先日の超高級・闇営業レストランの摘発により、警察の警戒が厳しくなっている結果とも言えますが、昨日、摘発されたサン・トゥアンのレストラン(こちらは、庶民的なレストランでしたが・・)は、警察が突入した時には、店内には、62人もの客がおり、ソーシャルディスタンスもまるでなし、食事中ということでマスクもなしの大繁盛状態だったそうで、いかに危機感がないかが、伝わってきます。 セーヌ・サン・ドニは、イル・ド・フランスの中でも、最も感染状態が深刻な地域。子供たちが学校へ行けない状態になっているというのに、ここまで他人事でいられる大人が情けないとしか言いようがありません。 この日のこのレストランの客は、62人全員、135ユーロの罰金を課せられました。 一方、先日の超高級・闇営業レストランの主催者とシェフは、弁護士同伴で、警察の事情聴取に応じているようですが、「これは、あくまで私的な空間での集まりであり、レストランではない」と主張しているようです。 しかし、昨年の10月末にレストランの営業停止が再開して以来、招待状などから、少なくとも15回の食事会が開催されていたことがわかっており、それぞれのメニューには、決して少なくない金額が記載されており、場所はどこであろうと商売であることには変わりありません。 恐らく、闇営業は、これだけではなく、想像以上に存在しているのではないかと思っています。「あくまでも学校閉鎖は最終手段、その前にやれることは全てやる!」と頑張っていたフランス政府ですが、これらの闇営業のレストランの摘発は、その前にやれることの一つであったに違いありません。 昨年末にもパリには、昼時になると、超満員になるレストランが今でもあるという話が聞こえてきたりしていましたが、警察も見て見ぬふりをしていると言われていました。 将来のある子供の学校生活を犠牲にしても続けられている闇営業のレストラン、今からでもせいぜい、力を入れて摘発してほしいと思っています。 子供たちに大してだけでなく、真面目に営業停止のままで、ずっと耐えている同業のレストランのオーナーに対しても、酷すぎる話です。<関連記事>パリの超高級レストラン、闇営業の大スキャンダルフランス人にとってのロックダウンの意味すでにトリアージュ(命の選別)の準備はできているパリ公立病院連合(AP-HP)ついに最終手段の学校閉鎖を決行 これでフランスは、危機を脱することができるか?...

2021年4月9日金曜日

進んでいそうで、結構、進んでいないフランスのオンライン・リモートシステム

     パンデミック以来、盛んに推奨されているリモートワーク、オンラインシステムです。「仕事もリモートワークを最大限に!」「現在閉鎖中の学校もオンライン授業に・・」と、オンラインシステムが急速に拡大した・・と思いきや、意外に浸透しきっていないことに、最近、いくつかぶつかっています。 以前に比べれば、やはり、オンライン化で、まず、銀行などに行くことは、特別なことでもない限りなくなり、振り込みや支払いなども全てオンラインでできるようになったりして、ずいぶん楽になっていることもたくさんあるのですが、それは、コロナ前からのことで、フランスは、1回目のロックダウンから1年経って、この一年間...

2021年4月8日木曜日

新規感染者数2,000人の日本と60,000人超えのフランス どちらが幸せか?

    現在、3回目のロックダウン中のフランス。フランスにとっては、ロックダウンは、回を重ねるごとに、緩くなっていく感のあるロックダウン。しかし、今回は、学校も2週間のバカンス期間を含めた約1カ月間の閉鎖状態で、今週からは、リモート授業がスタートしています。 しかし、一度目のロックダウンで、開始されて、環境整備や準備が整っているのかと思いきや、スタートと同時にサイバー攻撃か?などと、問題が起こり、多くの生徒がリモート授業を受けられない大混乱状態。 リモートワークになるだけで、子供のモチベーションを保つのは、難しいところにきて、最初のスタートからのこのつまづきの痛手は、バカンス期間を挟む日程だけに、余計に難しいのではと思ってしまいます。 ゆるゆるなロックダウンとはいえ、多くの店舗は、営業停止になっているものの、街中やメトロなども、なかなかの人が移動していて、平日にも関わらず、なかなかの人出。 そういう私も用事があって、昨日、久しぶりに渋々メトロに乗って、パリの中心地域に出かけたのですが、本当に恨めしいほどの晴天で、朝晩は、少々、肌寒いくらいですが、日中は、もうサングラスが欲しいかな?と思うほどの日差しで、街の中の花も美しく咲き乱れ、あらためて、パリは美しい街だと思いながら、歩いていました。 ちょうど、昼食時だったので、テイクアウトのサンドイッチなどを楽しそうに食べている様子は、平和そのもので、想像以上に楽しそうなランチタイムの光景です。 フランスの1日の新規感染者は、6万6千人を突破したというのに、この平和な感じは、何なんだろうか?と思います。 パンデミック以来の犠牲者も97,000人を突破(4月6日現在)、これでは、「コロナと共に生きる」などと言っている場合ではないのではないのではないか?と、私は、内心、思っていました。 しかし、もうここまで来ると、同時にもうこれは、これで彼らの生き方で、仕方がないのではないか?という気もしてきているのです。 たしかに感染回避のために必要な努力を怠っている面も多々あり、自分が知らぬ間に感染して、さらに他人に感染させてしまうことは、許されないことだと思いますが、どんな時にも、人生を楽しもうとしている、フランス人がよく言う「la...