2020年10月14日水曜日

無料で受けられるフランスのインフルエンザのワクチン

   数日前に、セキュリテ・ソーシャル(Sécurité Sociale・国民健康保険)から、インフルエンザのワクチンへのご招待の通知が届きました。これは、いつ頃からだったか? 毎年、送られてくる「インフルエンザのワクチンを受けましょう」という案内です。 フランスでは、この案内状を薬局に持っていけば、無料でインフルエンザのワクチンを受けることができます。 毎年、フランスでは、200万から600万人がインフルエンザウィルスの影響を受けており、特に肺炎を発症したり、既存の慢性疾患が悪化する可能性の高い虚弱体質の人々は、インフルエンザは深刻な病状に陥るケースが多いのです。 昨年のインフル...

2020年10月13日火曜日

フランス人は、マスクさえしていればいいと思っている・・フランスで感染が拡大する理由

  ここ1ヶ月ほどで、コロナウィルスが急激に感染拡大しているフランス、もはや、一部では、コロナウィルスの話題は、流行遅れ・・とでも言いたげな風潮もあります。「いつまで、コロナウィルスのニュースを一喜一憂して見ているのか?・・」「まあ、頑張ってみてれば・・」みたいな感じです。 新規感染者が1万人〜2万人といっても、もはや、その数字に慣れてしまったのか? まるで、その驚異的な数字がほとんど彼らには、響いていないことを街の人の様子に感じます。 一体、どこからそんな、余裕が生まれるのか? 余裕と言うよりは、現実から目を逸らしたいのかもしれません。 バーやジムが閉鎖されたとはいえ、マスク着用が義務化されているだけで、ほぼほぼ、普通の生活を送ることができていることから、緊張感がまるで感じられません。(マスク着用の取り締まりもほとんど見かけることはありません・・次々と他に起こる凶悪事件などで、警察もそれほど暇ではないのです) 検査数も拡大され、検査の陽性率が11%を超えたとはいえ、その11%の人々には、症状のない人も多く、陽性者の隔離生活が徹底されておらず、「マスクさえしていれば、いいでしょ!」とばかりに検査で陽性になった人も普通に外出している例が少なくありません。 これでは、何のための検査なのか?わけがわかりません。フランスで感染が拡大するのも当然です。マスクを嫌悪しているくせに、マスクさえしていれば、それで全てが解決するかのような安直なご都合主義には、閉口してしまいます。 マスクさえしていれば、外出してよい・・と自分で判断して、そのとおりに行動してしまうところが怖いところですが、これには、フランス人の仕事に対する認識の仕方にも起因していると思われます。 例えば、フランスでは、学校の先生の仕事は、学校で勉強を教えること、それ以外の私生活の指導などは、しません。学校を一歩出れば、あとは、生徒が何をしようと先生は知ったことではない・・と言うのが、フランス人の仕事に対する認識です。つまり、フランスには、金八先生は、いないのです。 生徒にも掃除当番や給食当番なるものもなく、学校の掃除には、掃除の人がおり、学校のキャンティーンには、給仕の人がいるので、生徒が掃除をしたり、食事を配ったりすることもありません。 それと同じように、検査機関の人は、検査をして、検査結果を通知しますが、その結果によって陽性となった人に対しても、その後の生活に関する特別な指導はしないのです。検査機関の仕事は、検査をして、結果を通知するまでなのです。 陽性者の隔離生活を管理、指導するのであれば、それは、また別の人の仕事で、検査機関の関知することではないということです。検査後の陽性者の管理が今のフランスのコロナウィルス対策には、抜けているのです。 普通の仕事をしていても、フランス人はよく、「それは私の仕事ではない」と言います。ですから、余計な仕事を抱え込むことはありません。 せっかく検査をしているのに、これではザルで水をすくうような状態で、マスクさえしていればいいと、陽性になった人も街を出歩いているのです。 現在、海外在住者の多くが、日本に一時帰国するのを断念しているのは、日本に入国後、公共交通機関を利用することもできず、その上、2週間の隔離生活を強いられることから、滞在予定プラス2週間の予定を取らなければならないことを考えると、二の足を踏んでしまうのです。 たとえ、検査で陽性にならなくとも海外から入国した人は、外出できない日本と比べたら、陽性になっても大腕を振って普通に外出するフランスのコロナ対策は、ザルです。 夏の間と比べるとコロナウィルスが活発に動き、一度付着したコロナウィルスが生存する期間も長くなっています。 CSILO(Commonwealth...

2020年10月12日月曜日

マスクの功罪 マスクのおかげでハンサムな男の子が増えた

                 北斎柄の生地のマスクをしている女性 フランス人の挨拶には、スキンシップが伴うことが多くて、見ず知らずの人はともかく、少し親しい人とは、ビズーといって、左右の頰を相互に合わせて、チュッチュッと挨拶をします。ビズーの習慣には、いつまでも慣れなくて、今もあまり好きではないものの、親しみを表す挨拶であることには違いなく、ある程度、その人との距離感の判断基準の一つにもなっています。 また、仕事で人に会う時などでも、初めて会う人などでも、ビズーとまではいかなくとも、少なくとも握手をしたりすることで、少し打ち解けるアクセルになったりもするので、私は、まず最初の挨...

2020年10月11日日曜日

1日の新規感染者数2万6千人突破 感染拡大が止まらないフランス

 ここ数日、夜に発表される1日の新規感染者数は、毎晩、想像を上回る数字で、これでもかというくらい驚かされます。まさに思わず息を呑んでしまう・・そんな感じです。 もう1万人を超えたあたりから、だんだん、もう驚かないな・・などと思っていたのですが、先週の水曜日に1万8千人を超えて、さすがにビックリしたと思ったら、みるみる数字は上がっていき、一昨日は、とうとう2万人を突破・・と思ったら、昨日は、26896 人と、ほぼ2万7千人です。 もはや数字に対して麻痺してきたと思いつつも、これが1日(24時間)の感染者数ですから、もう、ちょっとどう受け止めたらいいかわかりません。 他の国と見比べてみても、ヨーロッパでは、もちろん、ダントツ1位、フランスの上を行くのは、もはや、インド(60686人)とアメリカ(31990人)だけです。(1日の感染者数) しかし、実際には、アメリカの人口は、フランスの5倍もあり、インドにあたっては、20倍の人口を抱える国で、人口に対する1日の感染者数を見れば、フランスは、事実上、世界一、感染が拡大している国なのです。 こうして見ると、私は、なんて恐ろしい国に住んでいるんだろうと思います。 先週から、フランスでは、パリをはじめとする数都市が最大警戒地域に指定され、バーやスポーツジムの閉鎖や大学などに対する制限を強化していますが、そんなそばから、60平米のアパートで若者150人がパーティーで大騒ぎしているニュースが流れたり、バーを閉店しただけでは、追いつかない意識の低い人々の存在が感染を拡大させているのです。 しかも、こんなに深刻な状況にも関わらず、まだまだ政府の対応も国民の意識も低く、逼迫してきている病院の状況にも、ICU(集中治療室)は、1万床以上拡大できる準備があるなどと発表しています。 しかし、実際の病院の状況は、すでに入っていた手術の予定を延期するなどの措置を取りながら、病床を開け始めている状況で、他の病気の人を押し退けなければ、病床を増やせない事態。 昔の日本の映画で、「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」というセリフがありましたが、政府と病院の実態のズレは、まさに、そんな感じなのではないか?と思います。 実際に、ベッドや機械だけが用意できても、それを活用するには、人手が必要であり、3月から続いているこのコロナの対応で、医療従事者の疲労も不満も募りまくり、慢性的な人手不足の状態。 その上、日本に住んでおられる方は、「また??」と呆れ返るかもしれませんが、フランスは、あと一週間もすれば、またバカンス(Vacance...

2020年10月10日土曜日

2020年10月9日金曜日

コロナ禍中のフランスの歯医者 ①

  以前に治療してもらった歯がぐらぐらしているのが、ず〜っと気になっていました。しかし、ロックダウンから・・、ロックダウンが解除された後も、このコロナ渦中、他の病院はもちろんのことですが、口の中を扱う?場所である歯医者さんに行くことは、なんだかちょっと腰が引けていたのです。 もう今の家に引っ越して以来、15年以上通い続けている近所の気心の知れたサバサバしている素敵な女性の歯医者さんですが、やはり、歯医者さんであることには、変わりなく、まあ、せいぜいお世話になるのも2〜3年に一度くらいで、できればお世話になりたくない歯の治療・・おまけに歯の治療は、なかなかの出費、保険である程度カバー...

2020年10月8日木曜日

災難続きのフランス アルプ・マリティーム県の大洪水の大被害

           先週末に起こった暴風雨の被害により、フランスのアルプ・マリティーム県(プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏)は、55の市町村が壊滅的な被害を受けています。 これまでに4名の死亡者が発見されており、行方不明者も多数いる模様です。 家が崩壊し、住居を失い、停電状態が48時間続き、水や食料の供給も滞り、地域の人々は、不安に震える日々を過ごしています。 大規模な洪水が起こり、家が崩壊したり、流されただけでなく、墓地までが決壊し、暮石だけでなく、壊れた棺までが流されてきた光景に、これまでの人生で見たことのない光景だったと村の人々は恐怖の体験を語っています。 フラ...