2024年6月21日金曜日

パリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーション ギリギリ7月15日の週へ

  


 パリオリンピックのトライアスロン等の水泳競技を行う予定のセーヌ川の水質問題に警告が発せられ続けてきたことにより、パリ市長は、その安全性をアピールするために、自身がセーヌ川で泳ぐことを宣言していました。

 当初の予定では、6月23日と日にちを決めていたものの、6月7日の段階で、「5月の大雨」と「非常に強い川の流れ」のために延期されていました。

 ところが、パリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーションは、いつの間にか、選挙のために延期されたことになっており、「いやいや、違うでしょ!」と一人で勝手に思っています。

 たしかに、6月23日という日程が延期になって、次の候補日(パリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーション)が6月30日となっていた場合には、まさに選挙の第一ラウンドの投票日にあたるために、それが原因と言えないでもありませんが、どちらかと言えば、それが決まったのはごくごく最近のことで、後付けの理由な気がしてしまいます。

 とはいえ、選挙の投票日が6月30日と7月7日という日を除き、そのあととなれば、オリンピックまでには、もう1週間という7月15日の週にしかチャンスがないことになります。

 今度こそ、延期は許されないギリギリのタイミングになります。

 そもそものこのパリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーションが延期になったのは、雨つづきで水質が改善されず、川の流れが速すぎるという理由だったわけで、選挙があろうとなかろうと、この天候だけは、如何ともしがたく、この水質や水流を変えることはできません。

 にもかかわらず、パリ市長、パリ市は、議会選挙によって開会式、オリンピック競技は何もが変わることはなく、「プランBはない」と断言。かなり強引にこのセーヌ川でのオリンピックの水泳競技を強行する姿勢を崩していない様子で、どうにもその安全性には、疑問が残ります。

 正直、現在のフランスはオリンピックのことは、二の次で国民の関心事は、選挙一色になっているため、パリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーションの話など、あまり注目されていません。そのため、逆に考えれば、なにがなんでもセーヌ川で競技を行うことを強行突破するには、ハードルが下がっているかもしれません。

 しかし、実際に水泳デモンストレーション、そしてオリンピックが開催される頃には、選挙も終わっており、その結果如何では、また別の騒動が起こっているか?もしくは、オリンピックモードに一気に突入するか、現段階では、まったく予想がつかない状態です。

 問題のセーヌ川の水質は大腸菌と腸球菌という2つの細菌の糞便に基づいてヨーロッパの基準に適合していないという事実で、パリ市長が泳ごうが泳ぐまいが水質は変わらない、変わりようがないということです。

 今のところ、それどころではないというのがフランスの正直なところ。マクロン大統領にしても、このオリンピックの前には、セーヌ川で泳ぐことを宣言していたのですが、彼こそ、まさにそれどころではないのでしょう。

 まったくオリンピックだけでも大変なことなのに、その前に選挙とは・・大変な事態です。また今のところ、セーヌ川を見る限り、そこで泳ぐことになるトライアスロンの選手たちには、同情の念をおさえられません。


パリ市長 セーヌ川水泳デモンストレーション 7月15日


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2024年6月20日木曜日

マクロン大統領の国民議会解散と選挙の危険な賭けの裏にあった別のシナリオ

  


 マクロン大統領の国民議会解散、選挙という衝撃的な発表以来、フランスはパリオリンピックがもう目前に控えているというのに、選挙一色になっています。

 来る日も来る日も選挙関連のニュースばかりで、目が離せない気持ちと、もうちょっと飽きてきた・・と思ってしまう日々が続いています。

 しかも、もう選挙はオリンピック以上に目前に控えているので、どの政党も必死で、それぞれを支持する国民の熱も高まる一方で、この期間の短さがその勢いに拍車をかけている感じです。

 政治家はもちろんのこと、一般市民もテレビの討論番組に登場したり、怒ったり、時には涙したりしながら、かなり強い語調で意見を交換しています。

 そもそもは、欧州議会選挙の結果が極右勢力の圧勝だったという話から起こっていることですが、この状態で選挙を行った場合は、マクロン大統領にとっては、現状よりも悪い結果になる可能性もあるわけで、危険な賭けだと言われてきました。

 しかし、ここへきて、「憲法第16条」という法令の存在がクローズアップされ始め、「選挙の結果、どの政党も絶対多数を獲得しないケースが考えられ、この場合には、大統領に全権を与える憲法第16条を発令する可能性があり、この仮説について、マクロン大統領はすでに側近と話し合いを済ませている」とヨーロッパ1(フランスの総合ラジオ局)が報じています。

 この件については、現在のところエリゼ宮は否定していますが、それはそうでしょう・・と言う感じで、なにも、選挙結果が出る前から混乱を引き起こすようなことをエリゼ宮が公表するはずはありません。

 この憲法第16条というものが発令されたのは、これまで一度きりのことで、しかも60年以上も前の1961年ド・ゴール将軍によるものでした。フランス領アルジェリア放棄政策とみなした当時の政府の方針に反対した将軍らが主導したクーデター未遂事件であり、 この騒動は9か月続き、彼は国家を秩序立てようとしますが、実際の政治的統制なしに、かなり裁量的な方法であらゆる措置を講じた際に用いられたと言われています。

 この憲法第16条は、いわば禁じ手のようなもの、憲法の核ボタンとも言われており、これを発令することは、別の意味で大変なリスクを伴います。

 この憲法発令は、憲法評議会が管理するものではあり、上院議長、首相に相談しなければならないという形式的な条件があるだけで、基本的には大統領の裁量で決めることができると言われてます。

 ただし、条件として、フランスが「領土の健全性、国家の独立、またはフランスの国際公約の履行に疑問を投げかける可能性、また深刻かつ差し迫った反乱の脅威、またはその後の公的機関の通常の機能の中断が考えられる場合」とされており、現状をどのように判断するかは、大統領が判断することになります。

 しかし、すでに年金改革の際に発令された憲法49.3条(議会で採決をとらずに法案を採択する)を発令し、ゴリ押しした際には、大変な暴動が起こり、パリだけでなく、あちこちで怒りの炎が燃え上がり、大混乱に陥りました。

 憲法49.3条は、一応、たてつけは首相の権限においてということだったので、当時のボルヌ首相が矢面に立っていましたが、今度は、大統領が発令するもの・・本当になったら、もう大混乱になることは、間違いありませんが、フランスの未来を大きく左右する話で、誰も躊躇うことはないと思われ、オリンピックどころではなくなる可能性もあります。

 オリンピックの際のテロが異様に警戒されていますが、その前に大暴動が起こる可能性が出てきました。まあ、それもこれも選挙の結果によるのですが・・。


憲法第16条 大統領全権掌握


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2024年6月19日水曜日

食べるためだけに・・

  


 今回、娘がパリに来るにあたって、パリに来ている間に一緒にイタリアに旅行することにしているので、日本にいる従姉妹たちにも声をかけて、「娘がパリに来るときに、イタリアに旅行することにしてるんだけど、よかったら、彼女と一緒にパリに来て、一緒にイタリアに行かな~い?」と従姉妹たちに声をかけていました。

 うちの家系は本当に食べることが好きな家系で、彼女たちの日頃の食べ物へのこだわりや執着を知っているし、食の好みも一緒なので、一緒にイタリアに旅行して一緒に美味しいものを食べる旅行ができたら、どんなに楽しいだろう?と思ったからでした。

 残念ながら、あまりに急なことで、二人とも、都合がつかずに、まったく無理だったのですが、娘が日本を出るときに、素敵な本を持たせてくれました。

 もちろん?他に、色々な食料もおみやげに持たせてくれたのですが、なにせ、この本のタイトルには、痺れました!「食べるためだけにイタリアに行く!」

 なんと私たちにとって、ダイレクトに響くタイトルなのでしょう!

 もちろん、私たちがイタリアが好きなのは、その美しい景色だったり、海だったり、その独特な文化だったりもあるのですが、その大きな目的のひとつ・・というか、大部分は、「食べること」でもあるのです。

「イタリアならば、間違いない!」、「どこに行ってもまずハズレがない!」、もちろん、ホテルの人や地元の人の評判などを聞いたり、Googleのお世話になったりもするのですが、それにしても、これまで幾度となくイタリアに行っていますが、ハズしたことは、ほとんどありません。

 それどころか、毎回毎回、満腹で大満足で、興奮して食事をしながら、次は何を食べようか?と相談しているくらいです。

 そのうえ、イタリアは場所にもよるでしょうが、たいていの場所はパリに比べて物価も安くてお値段もリーズナブルです。

 前もっての下調べもしながら、今は、ブログやYouTubeなどのSNSで情報はかなり集まり、滞在中の食事の回数が足りないくらいです。

 そこへもってきて、この本です。もうすでにこのタイトルだけで、「さすが!よくわかってくれている!」と一人で大変、盛り上がりました。

 そんな従姉妹なので、本当にいつか、一緒にイタリアに行くことができたら、どんなに楽しいだろうか?と思います。

 食事は、美味しいものは、一人で食べても美味しいし、パリなら、私は、一人ででもどこへでも出かけて行って、大感激したり、逆にイマイチだとガッカリしたりしています。

 それも、充分に楽しいのですが、美味しいものを探して、ああでもない、こうでもないと食の好みの合う人たちとワイワイしながら食事することは、何よりも楽しいことで、私など、本当に「食べるためだけにイタリアに行く!」どころか、「食べるためだけに生きている」感じでもあります。

 イタリアに行く度に、思うのですが、これでイタリア語ができたら、もっともっと周囲の人々と話ができて、楽しいだろうに・・と、帰る時には、いつも「イタリア語勉強しよう!」と思うのですが、未だにちっともできていません。

 もう食べ物に前のめりになるその度合いが年齢や体力と反比例していて、自分でも怖いくらいです。

 私はたまに旅行に行くくらいなので、イタリア料理については、詳しくは書けませんが、パリの美味しいものを紹介できたらな・・と思っています。でも、やっぱりパリよりもイタリアの方が断然、テンションが上がるのは、正直なところなのです。


食べるためだけにイタリアに行く 


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2024年6月18日火曜日

娘はけっこうなハードワーカー??

  


 「パリ行きの安いチケット見つけた!」と、かなりフットワーク軽くパリにやってきた娘は、現在、家で仕事をしています。

 6月末までにとりきらなければならないお休みが残っているから・・と聞いていたのですが、それは、今回の彼女のパリ滞在まるまるの日程の分のお休みをとっているわけではなく、最初の一週間は、ほぼほぼリモートワークで通常どおりの仕事をしているようです。

 彼女の仕事は、リモートワークが中心なので、日本にいても会社に行くのは、せいぜい週1~2日くらいなもので、行っても行かなくてもいいけど・・という私にはよくわからないもので、私が日本に行っているときも、彼女は家で仕事をしていたり、たまに会社に行くことがあったりするし、私が日本に行くときには、私の方は、かなりスケジュールがキツキツで彼女の仕事の様子は、あまり気に留めていませんでした。

 今回、彼女が今の仕事についてから、初めてのパリでのリモートワークの様子を見ていて、朝は日本時間にあわせて、朝6時頃に起きて会議などに臨み、その後も、自分自身の仕事をしながら、次の会議はドイツと・・その次はアメリカと・・などと、結局、ものすごく長時間、仕事をしています。

 パリにいても、私は私のスケジュールで動いているのですが、意外にもリモートワークというものは、どこにいてもいい代わりに、どこにいてもいいからこそ、世界のそれぞれの時間にあわせていると、結局、かなりの長時間労働になるわけで、この国際間のリモートワークをしている人々の仕事ってどうなってるの?とちょっとビックリしています。

 リモートワークというと、なんだか、通勤しなくていいので、楽な気もしていたのですが、これがけっこう大変そうです。彼女は、けっこうなサラリーを頂いているようなので、やはり、それなりにすごく仕事しているのだな・・と、あらためて、娘の仕事ぶりに驚いているのんきなママです。

 私も以前は、パリで日本の会社と連絡をとらなければならない仕事をしていたことがあり、しかし、その頃は、リモートなどではなく、日本に電話しなければならないから、午前中の比較的早い時間に電話しないといけない・・などということもあったのですが、それは所詮、電話だけの話で、ずいぶん、世の中変わったな・・としみじみ思ったりもしているのです。

 しかし、そんなことにも全然、めげずにそれを利用してパリに来ているのですから、若いエネルギーってすごいものだと思います。

 そのうえ、これだけハードに働きながら、ほとんど動いていないのに、私があれもこれもとここぞとばかりに色々買い込んでくるものを食べているので、これはヤバい!とひととおりの仕事が終わると夕方には、1時間くらい走りに行くので、もう帰ってきて食事をすると、ふわふわあくびをしだして、もう電池が切れたように寝そうになっています。

 しかし、大いに仕事をし、大いに遊び、健全だな・・と思います。これも、この先、子どもを持ったりしたら、さすがにできないことで、今のうちだからできること・・できるときに、できるだけ人生を謳歌してほしいな・・と思っています。


リモートワーク


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2024年6月17日月曜日

パリ市内での車の運転と駐車

  


 私は、フランスに引っ越してきたばかりの頃は、パリ郊外に住んでいて、娘も小さかったので、たまに運転することもありました。なによりフランス人の夫が車が好きな人で、どこへ行くのも車を使いたがり、娘も2歳になるまでメトロはもちろんのこと、電車というものに乗ったことがありませんでした。

 なので、私としては、ほとんどその自覚がなかったのですが、初めて一人で娘をパリに連れていくときに電車で行こうとしたら、なんと娘が電車を怖がって乗るのをためらうという場面に遭遇し、「そういえば、これまでこの子は電車に乗せたことがなかったかも・・」と自分でもびっくりしたくらいです。

 パリに引っ越してきてからは、もちろん、大幅に通勤も楽になり、メトロやバスでどこへでも行けるので、私自身が運転してどこかへ行くということはなくなりましたが、夫は相変わらず、ほんの少しの距離でも車、娘を学校に送っていくのも車、家から徒歩1分のところにバス停があり、職場までバスで1駅というのに、車で通勤しようと職場のあるビルの駐車場を確保するということをしていたくらいなので、本当に彼にとって車なしの生活は考えられなかったようです。

 私は、夫が亡くなってしまった後は、家の車は処分してしまいました。

 パリ市内を車で移動するということは、行った先々での駐車スペースを探し回らなければならないということで、パーキングメーターで駐車料金を支払えば、路上駐車ができるとはいえ、そのスペースを見つけるのに一苦労。しかも、運転は皆、けっこう荒いです。

 そんな労力を考えるくらいだったら、バスやメトロの方が全然ラク。しかも路上駐車のスペースは限られているうえ、ギリギリのところを、よくこんなところに停められるな・・と思うくらいギチギチに停めており、時には、明らかに前後の車にぶつけてスペースを無理矢理こじ開けたような停め方をしている車もあり(車のバンパーはそのためについていると公言する人もいるくらいです)、車が傷ついたり、へこんだりするリスクがあるうえに、車上荒らしや酷いときには、デモの煽りを食って燃やされる危険だってあるわけで、まったくリスクしかないと思うのです。

 身体が不自由であるとか、高齢者を連れているとか、小さい子どもを何人も連れているという以外は、そこまでしてパリに車ででかける意味が私には、わかりません。

 最初にフランスに来た頃は、フランスの車って汚れている車が多いな・・と思い、今では慣れてしまいましたが、やはり日本に行った時には、日本の車って、どれもピカピカに磨いていてきれいだな・・と思うし、傷がついている車を見かけることはあまりなく、そういえば、父などは、車をちょっとでもこすってしまったりすると、すぐに修理に出したり、その傷が目立たないように、ペンキを自分で塗ってみたりしていたので、車の傷に対しては、とっても気にしていたので、フランス人の少しくらいの傷なら全く意に介さない様子を見たら、仰天するだろうな・・などと思います。

 先日、たまたま通りかかった路上で、よくもこの間隔で駐車できたな・・というより、もう衝突したまま駐車している車があって、久しぶりにさすがにビックリしましたが、明らかにもうこれは衝突しているな・・と思う駐車の仕方は、なぜなんだろう?少しは下がって、ほんのちょっとでも前をあけたらいいのに・・と思ったら、他のフランス人がこのままにしておいた方が前の車が出るときに、さらにぶつけられることがないから・・というので、そのマインドに驚いた次第です。

 いずれにしても、私にとっては、こんなもろもろのリスクを負ってまでパリで運転するのは、ゴメン被りたいわけで、私はNavigo(パリ市内のメトロやバスが使える定期券のようなもの)をフルに活用し、毎日、バスやメトロで移動しているのであります。


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2024年6月16日日曜日

娘の来仏で早々に食べすぎの日々

  


 2~3週間前頃に、私は体調を崩していて、どうにも具合が悪い日が続き、しかもお天気もあまり良くない日が続いて、あまり外出もできずに鬱々としてきて、なんか、つまんな~い!誰かとおしゃべりしたい!と友人に電話をかけたりしていました。

 普段は、日本とは(現在はサマータイムなので7時間)時差があるために、電話できる時間帯というのも限られていて、電話しようかな?とか思っていても、結局、まだ、ちょっと早い?とか思っている間に出かけたりしているうちに、ああ~もう日本は遅い時間だ・・電話は無理・・とかなるので、なかなか、日本に電話をすることはありません。

 そんなわけなので、日本にいる娘とも、そんなに頻繁に電話で話すことはないのですが、今回は、なんとか、ちょうどいい時間に電話ができて、「久しぶり!元気にしてるの?」などと話しはじめ、「今度はどこに行くの?」などと話を始めたら、娘の方が、実は、「パリ行の安いチケットを見つけたからパリに行こうかどうか迷っている・・」というので、「へっ?」となりました。

 ふつうパリ⇔日本のチケットは夏の期間は高くて、今年はオリンピックがあったりもするので、夏は無理そうだから9月くらいに行こうかな?と言っていたのに、なんと6月に700~800ユーロくらいのチケット見つけちゃって・・しかも6月中に使いきらなきゃならないお休みが残っているし・・」と言い出すので、6月にそんなに安いチケットあるなら、来れば?・・と言ったら、じゃあ、ちょっと待って!今、チケットとるから・・とその場でチケットをおさえて、急遽、パリに来ることになったのです。

 だいたい、四六時中、旅行をしている娘がなんでまだ有給が残っているのか?というのは、今の時代のリモートワークのなせる業で、私の若い頃には考えられなかったこと。まったく、羨ましい限り・・いい時代になったものです。

 彼女は、旅先でも、時差を乗り越えて、ちょこちょこ仕事をしながら旅行もし、有給をセーブしながらいた結果、あんなにしょっちゅう旅行してるのに、まだお休みがあるの!という感じになっています。

 私としては、私自身も諸事情があって、昨年は11月、そして、今年の3月に日本に行っているので、娘にはわりと最近、会ったばかりなので、もう少し先でもよかったくらいなのですが、まあ、また9月に来れれば来たらいいじゃん!と本当に軽く適当な感じで、電話で決めてから、彼女は、あっという間にやってきました。

 こうフットワークが軽い感じだと日本がなんだかすぐ近くな気がしてきます。

 季節的には、本来ならば、6月のパリは日も長く、最高の気候の時期です。(実際には、今年はなんだかいつまでも寒くて雨も多くてすっきりしないのですが・・)

 娘がパリにやってくると決まって、それじゃお誕生日のお祝いをしよう!とケーキを探し回ったり、慌てて彼女の部屋を片付けたりしているうちに、あっという間に、彼女はパリにやってきました。

 どうやら、今回もなんだかんだいっても、仕事をしながら、お休みも何日か使ってパリに滞在し、途中、どっかに一緒に旅行でもしよう!ということになっていて、早くも美味しいものを食べに行ったり、また、美味しい食材を買ってきては、二人でああでもないこうでもないと食べ比べをしたり、楽しい時間を過ごしていますが、2日目にして、もうかなり食べすぎで、お腹が苦しい・・を連発・・。まったくイカれているDNAです!

 彼女の方は、体重増加を少しでも抑えなければ・・と夕方、走り込みに行ったりして(また、さらに食べるために)、時差ボケの中、頑張っています。

 おもしろいのは、猫のポニョが娘の帰国がなんだかとっても嬉しいみたいで、もうふだん、ツンデレで寝てばかりいるくせに、どこかウキウキして、満足気な様子なことです。

 彼女が小さい頃から姉妹のように育ってきたので、本当に自分の妹が帰ってきたような気分でいる感じです。

 私としては、娘の帰国もうれしいのですが、娘にあれ買ってきて、これも・・などと頼んで持ってきてもらった日本の食料品がたくさん家に届いたことにも、すごくウキウキで、自分が行かずして、これだけの日本食が手に入るなんて、こんなにうれしいことはありません。

 じゃあ、自分で日本にもっと行けばいいという話なのですが、やはり長距離フライトと時差が辛くて、なかなかそうそう重い腰はあがりません。

 これからしばらくは、娘の日本時間にあわせての仕事などに振り回されることになりますが、ふだん、私が一人だと、なかなか色々なものを食べてみることができきれずにいるものに娘をつきあわせることになります。

 どちらにしても、独立した娘がたまにパリに帰ってきて、その仕事ぶりや生活などの話を聞きながら、一緒に過ごす時間はなんとなく、せわしいながらもかけがえのない楽しい時間です。


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2024年6月15日土曜日

フランス人の在外選挙と日本人の在外選挙の違いにビックリ!

   


 日本にいるフランス人と話していて、フランスの選挙の話になり、フランス人の在外選挙について、初めて知って、海外にいる日本人の在外選挙とはえらい違いだと思って驚きました。

 私は、数年前にフランス(パリの日本大使館)で在外選挙登録申請をして「在外選挙人証」というものをようやく手にしたのは申請から約3ヶ月くらいたってのことで、それ以来は、在外選挙がようやく可能になりました。

 海外にいるフランス人には、在外選挙登録という特別なものはなく、例えば日本にいるなら日本にいるという在留届を日本にあるフランス大使館に登録すれば、自動的に投票ができるようになるそうで、選挙のタイミングがやってくると、フランスにいる場合と同じような候補者のチラシのようなものと投票用紙が送られてきて、在留地のフランス大使館で投票できるのだそうです。

 もともと政治に積極的に参加するフランス人のこと、在外とはいえ、当日はフランス大使館は投票に訪れる人でけっこうな行列ができるほどだそうで、フランスに住んでいなくても、フランス人の投票率は、日本人よりもずっと高いのだなぁと感心しました。

 考えてみれば、海外に住んでいようと、自国に住んでいようと、国民が選挙に投票に行く権利があることには、代わりなく、在留先が確認されていれば、国民として投票できるのは、当然のことで、なんで?日本の場合は、在外選挙人証なるものが別にあって、その申請にこんなに時間がかかるのか?と思います。

 ただし、日本の選挙はフランスのように国民投票という例は稀であるため、自治体に依存する場合が多いことが起因しているとは思うのですが、どうにも、この違いに、なんかモヤモヤします。

 今回のフランスの欧州選挙や、その結果、急遽、決まった6月末と7月初めに行われる選挙に関しては、急に決まったことでもあり、また、かねてから、検討されていたことだとは思うのですが、在外(フランス以外の国に住んでいるフランス人)の人々に限っては、ネット投票が可能になるということで、この選挙制度の進歩の差がますます日本とはかけ離れることに、羨望を感じずにはいられません。

 フランス本土全体でのネット投票に至るには、そのセキュリティ管理などで、まだハードルが高いようですが、在外の人に限ってというある程度、限られた範囲でネット投票に踏み切るということは、とりあえずのテストケースとしても意味のあることだと思います。

 長く海外で生活している間に、いつの間に日本はこんなに時代に遅れてしまったのか?と思うことが増えていますが、今回の在外選挙に関しても、大きく差をつけられた気がしています。

 この話を教えてくれたフランス人は、「候補者リストや投票用紙」が紙で送られてきたということに、呆れていましたが、在留届だけで、選挙に投票できるということだけでも、日本人の私から言わせてもらえば、すごいこと。

 この分で行くと、フランスでは、国内でも、そのうちネット投票が可能になる日が来るのではないか?などと思います。

 それにひきかえ、日本の投票率はフランスだったらスキャンダルなみに低いうえに、ネット投票など夢のまた夢。日本もネット投票になれば、ずいぶんと投票率もあがるだろうし、結果もずいぶんと違ってくるだろうにな・・などと思うのです。


在外選挙登録 在外選挙


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