2022年6月3日金曜日

まだまだハードルが高い日本行き JALは運行なのに、ANAは欠航のパリー羽田便

   在仏の友人が日本行きの飛行機が急にキャンセルになったと、慌てています。日本に行くとなったら、それなりの期間の休暇もとらなくてはならないし、平常時でさえ、航空券以外にもいろいろと準備することがあるのに、急なキャンセルには、本当に面食らいます。 私も今年の3月に日本に一時帰国していたので、その際にも再三、予約していたチケットがキャンセルになったり、変更になったり、その上、サイトのアクセスができなくなったりしていて、電話するしかなく、電話が繋がるまでうんざりするほど、電話をし続けたことを思い出します。 調べてみると、いつの間にか、ANAのパリからの直行便はとりあえず6月30日まで欠...

2022年6月2日木曜日

ルーブル美術館 モナリザ襲撃 モナリザは結構災難に遭っている

   世界で最も有名な絵画の一つと言われるパリのルーブル美術館にあるレオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザは、恐らく、ルーブル美術館を訪れる人なら、誰でも見る絵画だと思います。 正直、私が初めてモナリザを見たのは、ずいぶんと昔だったと思いますが、「えっ?こんなに小さいの?」というのが第一印象でした。しかも、モナリザの絵はガラスケースに入れられ、さらに、絵の周辺には、ロープが貼られ、絵に近づくことはできません。 そして、そのうえ、なんといってもモナリザのある部屋はいつも凄い人で大混雑。これでは、絵を見にいくのか、人を見にいくのかわからない感じがしたものです。 しかし、昨年、パンデミックのために美術館なども長い間閉鎖されていて、観光客もまだほとんどパリに戻っていない時期に、今なら!そう今しかない!と思い立って、ガラガラのルーブル美術館を堪能してきました。 あれから、1年近く経って、パリに観光客も少しずつ戻り始めたと思ったら、なんとモナリザが襲撃されたというニュースが流れ、その場に居合わせた観光客が一斉にSNSで発信し、あっという間に世界中に拡散されました。 犯人は、きれい?にメイクをほどこし、ウィッグをつけて老婦人に扮装して車椅子に乗って絵に近づき犯行に及びましたが、これは、ルーブル美術館が障害者に対してとっている、移動に支障のある人々が収蔵品の主要作品をはっきりと見ることができるように車椅子などが絵画に近付けるシステムを利用したもので、この男は、車椅子でモナリザに近づいたところで、急に立ち上がってモナリザが覆われているガラスを壊そうとしましたが、これには失敗(モナリザは防弾ガラスで守られている)。 壊せなかったガラスにケーキを投げつけ、ガラスはクリームでグチャグチャ、最後に赤いバラを散らすという奇行に走りました。 すぐに男は取り押さえられましたが、それでもかなりの興奮状態のまま、周囲に「地球を破壊している人々よ!全ての芸術家たちよ!地球について考えよ!」と叫びながら、連行されていきました。 地球環境保護について訴えるにしてもかなりの奇行、この男は文化財損壊未遂の疑いで逮捕され、警察の精神科施設に収容されました。 その時の模様は、その場にいた来場者の映像を見ると、そのクリームで汚された(ガラスケースが)モナリザはもとより、そのクリームに汚されたモナリザの写真、映像を撮るために、周囲は一斉に携帯を掲げているのもなかなか妙な光景で、その場の美術館員が「撮影やめてください!」と叫んでいます。Can...

2022年6月1日水曜日

フランス人ジャーナリストの死亡に関するロシア・タス通信の嘘の報道に遺族が公に出したメッセージに感動

   週明けにウクライナの戦場を取材中に撃たれて死亡したフランス人ジャーナリストをロシアのタス通信社(ロシア公式通信社)は、記者死亡発表のわずか数分後に、ルガンスク人民共和国の分離主義者の指導者の発言として、「フレデリック・ルクレール・イムホフ(死亡したフランス人ジャーナリスト)はウクライナ軍への武器搬入に従事する傭兵(雇兵)だった」と断言した放送を流しました。 これは、ロシア国内向けの彼の殺害を正当化しようとする全く根拠のない嘘ですが、これに対して、亡くなったジャーナリストの母親はこれを黙殺せずに、この嘘の報道をしたロシア・タス通信社とLPR(ルガンスク人民共和国)関係者に向けて...

2022年5月31日火曜日

フランス人ジャーナリスト ウクライナの戦地で取材中に撃たれて死亡

   週明けの月曜日、フランスBFMTV(フランスのニュース専門チャンネル)のジャーナリストがウクライナ東部のセベロドネツクでBFMTVの取材中に榴散弾に当たって死亡しました。彼はBFMTVに入社して6年目の32歳のフランス人フォトジャーナリスト、ウクライナ戦争勃発以来、ロシアの侵攻を取材するためウクライナに赴き、2回目の任務で走行中の車両がロシアの爆撃の標的になり、首を撃たれて致命的な傷を負って死亡したということです。 彼はパートナーのマキシム・ブランドシュテッターとともに、できるだけ前線に近い東部での紛争を取材していました。当日も彼は民間人の避難を記録中にロシアの榴散弾で首を撃たれたとのこと。 BFMTVの局長によると、「彼は熱血漢ではなく、冷静着実に勤務を遂行してきた人で、この戦場という危険な取材において、彼は任務の一分一秒を秤にかけて行ってきた」と彼の行動が決して無謀な行動ではなかったことを語っています。 彼に同行していた同僚も脚を負傷して、すぐにフランスに送還されることになっています。Journaliste,...

2022年5月30日月曜日

サッカー ヨーロッパチャンピオンリーグ決勝戦 試合よりも話題沸騰のスキャンダル

 サッカーのヨーロッパチャンピオンリーグの決勝戦、レアル・マドリード対リバプールの試合が先週末にパリ北部郊外サン・ドニのスタッド・ド・フランスで行われました。 結果は1対0でレアル・マドリードが勝ち、史上最多14回目の優勝を飾りました。 しかし、フランスでは、決勝戦にフランスが残っていなかったこともあるとは思いますが、試合以上に試合開始までの会場での大混乱の模様について、欧州の周囲の国(特にイギリスとスペイン)で、この大混乱へのフランスの警察の対応が「行き過ぎ、やりすぎ、完全に管理不足、大スキャンダルであると報じられている」と問題視されていることをに注目が集まっています。 ヨーロッパでのサッカーの試合、しかもチャンピオンリーグの決勝戦といえば、それに集まってくるサポーターたちの熱狂ぶりは、身の危険を感じることもあるほどのイベントで、前日には、在仏日本大使館から、「ヨーロッパチャンピオンリーグの決勝戦がスタッド・ド・フランスで行われるため、熱狂的なサポーターによる破壊行為や衝突を避けるため、多数の警察が出動する予定になっており、思わぬ騒動が発生する恐れがあるので、今週末、特に夜間の外出の際には十分に注意してください」とお知らせが来ていました。 以前、私が、ロンドンにいた頃に一時、障害者施設でスタージュをさせていただいていたことがあり、その中にいた悲しいほどハンサムなイギリス人の青年が半身不随で車椅子生活、まともに話もできない状態で、施設の方に事情をうかがったところ、サッカーの試合を見に行って、熱狂するサポーターの暴力でこのようになってしまったという話を聞いて以来、ますますヨーロッパでのサッカーの試合には、警戒感を強めるようになりました。 一面では、あんなに熱狂できることが羨ましいような気もするのですが、とてもあの爆発的な熱狂ぶりには、ついていけません。ヨーロッパの人々が全て同じではありませんが、どうにも熱量の違いを思い知らされます。 今回のスタッド・ド・フランスでの騒動は、多くの警察が警戒する中、何千人ものイギリス人サポーターがチケットを持たずに、あるいは偽チケットで入場しようとしたことから起こったもので、これらの観客をチェックするために入場ゲートを一旦、閉じたところ、一部のサポーターがボルダリングのように壁をよじのぼって侵入しようとしたりする騒ぎになったのを機に、警察は催涙ガスまで使用して、かなり強硬なやり方で騒動を沈静化しようとした模様で、パリ警察は、スタジアムへの無謀な侵入者は「難なく」退散させたと、むしろ得意気に発表したものの、その場にいたチケットを持っていたにもかかわらず入場できなかったサポーターの怒りは大変なもので、また、その場の模様を撮影していた人も大勢で、映像はSNS上でもあっという間に拡散され、このパリ警察の強引な対処法やスタジアムの管理問題を恥ずべき光景、恐ろしい・・衝撃的だと非難しています。 フランスでは、頻繁におこるデモやデモが暴徒化した場合に催涙ガスや放水車などが出動するのは、もはや珍しくない光景ですが、これらをサッカーの観戦のために集まった人に同じ対応をするのは、妥当であったのかどうか、いくら相手が興奮状態であったとしてもチカラで押しのけようとするのは、やり過ぎの気もします。 リバプールのサポーター組合は、この大会を運営するUEFAに対して、ファンの安全をないがしろにしたと述べ、フランス警察が「無差別」に催涙ガスを使用したことを「強引」だと非難する声明を発表し、翌日には、イギリスの文化・スポーツ長官が「何が悪かったのか、なぜそうなったのか、公式な調査を開始するようUEFAに要請する事態にまで発展しています。 しかし、一方では、勝者スペインサッカー界の重鎮であるアルフレッド・レラーノ氏は、リバプールと「チケットを持たない野蛮人の大群」を糾弾し、「スタジアムのゲートでスキャンダルを起こし、大惨事につながる可能性が十分にあった」と厳しい意見を述べています。 フランスの報道の一部では、なんとこの日のチケット2万枚分が偽チケット、あるいはチケットなしで入場していたとも言われており(スタッド・ド・フランスの収容人数は8万人)、このチケットについても大きな問題があったとも言われています。 この日の夜、パリ警察は、このスタジアムで105人を逮捕、39人が身柄を拘束しています。楽しんで観戦するはずのサッカーの試合でこの騒ぎには、閉口してしまいます。 何より私が驚いたのは、自分自身がこのような催涙ガスが使われるような騒動になっている映像を見ても、あまり驚いていない自分自身で、「あっ・・また・・」という感じで、フランスの日常の物騒な光景を見慣れてしまっていることです。サッカーヨーロッパチャンピオンリーグ決勝戦 スタッドドフランス<関連記事>「フランス人の熱量」「フランス人のサッカーへの熱量」 「フランス対ドイツのサッカーチャンピンオンシップの決勝戦」「花火は禁止でも車は燃えるフランスの年越し」「自由の輸送団(Convoi...

2022年5月29日日曜日

マクロン大統領、今度はドイツのショルツ首相と共にプーチン大統領との電話会談

   これまで、ウクライナ戦争の危機が起こって以来、定期的に粘り強く一人でプーチン大統領との会談に臨んできたマクロン大統領は、昨日は、ドイツのショルツ首相とともに、プーチン大統領との80分にわたる電話会談を行ったことをエリゼ宮が伝えています。 マクロン大統領とショルツ首相は、プーチン大統領に対して、「できるだけ早く、ウクライナのゼレンスキー大統領と真剣に直接交渉し、紛争の外交的解決策を見出し、「戦争のいかなる解決策も、ウクライナの主権と領土の一体性を尊重しつつ、モスクワとキエフの間で交渉されなければならない」と強調したと伝えています。Avec le Chancelier Olaf Scholz,...

2022年5月28日土曜日

6月からの日本入国水際措置緩和について 外国人観光客受け入れ再開

   先日、世界経済フォーラムが2年に1度を目処に世界117カ国を対象に行った調査により、観光資源や、交通インフラの利便性や自然や文化の豊かさなどが評価され、2007年の調査以来、初めて日本が1位になったというニュースに日本の観光産業が世界に認められたと、日本人として、とても嬉しく思いました。 ちなみに、2位はアメリカ、3位スペイン、フランスは4位でした。 海外に住んでいても日本が世界的な評価を受けることは、「ほらね・・そうでしょ・・」と誇らしい気持ちなのです。しかし、2年に一度ということは、このパンデミックで日本がほぼ鎖国状態だった期間以来の調査。ちょっと複雑な思いがないこともありません。 しかし、パンデミックで観光がストップしてしまう前までは、フランス人も本当に日本に行く人が増え、2年前までは、日本行きの直行便などは、乗客のほとんどがフランス人だらけというちょっとびっくりするような状態になっていました。 しかし、パンデミック以来、日本の水際対策措置により、外国人は外国人であるというだけで、ほぼ完全シャットアウト状態が続き、この制限の仕方もいかがなものか?と思ってきました。 もっとも、この間、日本人でさえも、日本への入国制限は厳しく、その時の感染状況によって、出発前のPCR検査に加えて、日本の空港到着後の検査、そして強制隔離施設での隔離、公共交通機関使用禁止、その後の自宅隔離期間などが義務付けられていて、日本に行くのはとてもハードルが高い期間が続きました。 ようやく日本到着後に隔離がいらなくなったのが、今年3月に入ってからで、その後も外国人の日本入国は、原則認められていませんでした。 それが、ようやく6月10日から、日本も外国人観光客を受け入れることを発表。それぞれの国や地域を青、黄、赤に区分して、地域ごとに入国条件を区別しています。 日本への観光客が期待できそうな国(欧米、アジア、豪州など)は、ほぼ全て青に区分されています。もちろんフランスも青です。 青に区分された国からの入国に関しては、ワクチン接種の有無に関わらず、72時間前の陰性証明書などの書類は現状通りに求められるようですが、入国時の検査は行われません。 赤の国からの入国は3日間の強制施設での隔離、黄の国からの入国は7日間の自宅等施設での隔離(3日後に検査をして陰性の場合はその後解放)が求められます。水際対策強化に係る新たな措置に基づく...