フランスの大手チェーンのスーパーマーケットに堂々と並ぶ冷凍餃子 |
フランスでは、ここ数年、大の日本食ブームで、このパンデミックの影響で、レストランの営業がままならないものの、今やお寿司は、フランスのどこのスーパーマーケットでも見られるようになり、日本食といえば、まずは、お寿司を思い浮かべるフランス人が多いと思います。
パリには、だいたい、どこの街にも日本食レストランがあり、(とはいっても、その多くは中国人経営のなんちゃってお寿司をさらにフランス人の好みにアレンジしたようなものがメニューに並んでいますが・・)、お寿司の他に天ぷらや焼き鳥なども用意されています。
そんな中国人経営のお寿司屋さんも生き残りが大変なのか?そのメニューのバリエーションが拡大し、当初は、お寿司だけだったお店のメニューには、焼き鳥などに混ざって餃子が登場するようになりました。
中国人経営の日本食屋さんのメニュー 08が餃子 |
以前から、フランス人でもパリにあるラーメン屋さん(昼食時などには、長蛇の列ができています)に行ったことがある人などは、「餃子大好き!」などという話を聞いたことがありましたが、餃子がフランスに広まり始めたのは、この中国人経営のお寿司屋さんが餃子を扱い始めたことによると私は、思っています。
以前からも、日本食料品店、アジア食料品店などに行けば、味の素(AJINOMOTO)の冷凍餃子などは、買うことができましたが、ここのところ、ごくごく普通のカーフールなどのフランスの大手スーパーマーケットチェーンなどでも、どこへ行っても、冷凍餃子(味の素が多い)が置いてあるようになりました。
そして、最近、日本食に力を入れているのが、ありありとわかるフランスの冷凍食品メーカー「PICARD(ピカール)」などにも自社製品の餃子が登場しています。(どこか妙な感じのするものではありますが・・)
それにつれて、他のメーカー(おそらく日本のメーカーではない中国のメーカーなど)の冷凍餃子もスーパーマーケットで見かけられるようになり、先日、いつもはあまり行かない地域に他の用事で出かけた時に、たまには、違うスーパーマーケットも覗いて見ようと足を運んだところ、冷凍餃子のスペースの大きさにビックリしたのです。
フランスのごくごく一般的なスーパーマーケットにこれほどのスペースを取るほど、冷凍餃子が売れているのだろうか?と・・。
もともと餃子と言えば、中国発祥の食べ物、しかし、フランスでは、日本の焼き餃子は今や日本食の一つと言える地位を獲得しつつあります。5〜6年前は、中華のテイクアウトのようなお店には、日本の餃子と思われるもの(焼き餃子)が売られていましたが、それは、ラビオリ・シノワという名前でした。
最近は、同じものが、ラビオリ・ジャポネになっています。
そして、今やそのラビオリ・ジャポネは、本来のGYOZAという呼び名で浸透しつつあり、フランスのトップ シェフ(シェフが次々と登場して創作料理を披露するフランスの人気料理番組)などを見ていると、GYOZAという言葉は、SUSHIのように、かなりフランス語として、定着しつつあるな・・と感じます。
フランスで売られている味の素の冷凍餃子などは、さすがにフランスで売るために、普通の餃子の他に「鶏肉餃子」や「野菜餃子」など宗教対応、ベジタリアン対応がされていて、たいていそれらが同時に売られています。
しかし、この冷凍餃子を不器用なフランス人が上手に焼くことができるのだろうか?と多いに疑問でしたが、フランスのお料理サイト(日本のクックパッドのようなもの)を覗いてみると、「餃子を作った!」という写真がいくつも投稿されていて、「まあまあ、こんなもんかな・・?」と思うものから、「これ、わざわざ投稿する??」と思われるものまで、なかなか面白いです。
これ、わざわざ投稿する??と思った一枚 |
とはいえ、フランスでの冷凍餃子のお値段は、8個入りで5ユーロ(約650円)程度とちょっと高め、たくさん食べたいと思うと自分で作ることになり・・となると、ニラや餃子の皮などは、やはり、どこでも買えるというものでもなく、我が家はニラをベランダで栽培しています。
ニラは、一度、しっかり根付いてくれれば、5年くらいは、切っても切っても生えてくるので、ニラが育つと、我が家は餃子。皮を買いにアジア食料品店に行くのも面倒で、皮も自分で作ります。
とはいえ、少々、高いことを除けば、いつでも餃子が食べられるようになったフランスの餃子勢力拡大とGYOZAの浸透は、在仏日本人としては、嬉しいことです。
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